プロローグ
メジャーなネタを放り込んでごった煮にしようとしたのですが
パーティ追放の復讐ざまぁみたいなのを作ろうとしたら失敗したので方向転換しました。
残酷描写、性的な想像をさせる描写等がふんだんに含まれる予定なので
下手したら掲載不可になりそうですがその辺は上手く誤魔化すことができるよう努力したいと思います。皆様の想像力に期待をしてぼかして誤魔化していきますので妄想力をフル活用して楽しんでいただければ幸いです。
出来る限り短くまとめたいのですが・・・どうなることやら
「ぎゃあああああああぁぁぁーーーーーー、いだいいだいよぉぉーー」
俺はあまりの激痛に叫ぶことしかできない。
手の甲を、俺の左手の甲を短剣がつらぬいている。
「ああもう、うるさい!!女みたいな金切り声をあげちゃって。耳がいたくなったじゃない」
金髪の少女、魔法剣士のセナは眉間に皺を寄せながら血で濡れた手を振って手に着いた血を汚らわしそうに振り落とそうとしている。
「どう?痛いって気分は?びっくりしたでしょ?」
そう言って屈託なく笑う彼女の笑顔はいつもの愛らしい笑顔だった。
ありえない。
なんで?
どうして?
激痛で頭が働かない。
血が
血がたくさん出てる。
『完璧防御』が発動していない?
抜かなきゃ、いや、抜いたらいけないんだっけか?痛いイタイイダイ・・・
痛みで手を抑え蹲る俺を彼女たちはケラケラと笑いながら見ている。
「あらあら、『女神の使い』とあろうものがまるで芋虫のようですよ?大丈夫ですか?クスクス・・・」
聖女ルシアナはいつも向けてくれる優しい微笑みをいまも称えながら質問してくる。
「グググ・・・なんで、なんでこんなことをぉぉ・・・」
痛い、痛い、手が動かない・・・・。なんでこんなことに・・・・
「さて、次にいきましょう。まだ終わりじゃないですよ?」
剣聖と呼ばれた少女、シュレンがニッコリ笑いながら近づき蹲る俺の腹を蹴り上げる。
一瞬、身体が浮き上がりすぐ地面に衝突する。
蹴りのものすごい衝撃で胃の中のモノが一気に逆流し口と鼻から噴き出す。こ、呼吸ができないっ・・・・。
「ガボッ、うえぇぇ・・・・ゴホッ、ゴホッ・・・や、やめてく・・・。」
涙がとめどなく溢れる。
そんな俺の姿をみてシュレンがコロコロと笑う。
「おや、いつものすまし顔はどこに行ったのです?
魔獣に踏みつぶされても平気な顔をしていたではないですか?この程度で鼻水まで流して泣き叫ぶなんて」
シュレンはしゃがみ込みハンカチで俺の顔をゴシゴシと拭う。その拭ったハンカチを見て、汚らわしそうに投げ捨てて、おもむろに思いっきり拳を振りかぶり顔面にパンチを食らわせる。
「ぐあぁ、・・・・なんで・・・・こんなことを・・・・」
鼻血を吹き出しながら俺はシュレンを恐怖の目で見る。
「・・・・なんで?理由が分からない?ふぅん。まぁ、いいでしょう。今からあなたの首を落とします。
頑張って抵抗してくださいね?」
シュレンは懐から短剣を出すと俺の右手を抑え
左手と同じように手の甲をザクリと貫通させる。
「ぎゃああああああああああああ」
俺は痛みと恐怖で叫び声を上げる。
「ああ、もう、うるさいですよ」
シュレンは心底嫌そうな顔をしてもう一度俺の顔面に拳を叩き込む。
メキッという音がした鼻がひん曲がったような感触、大量の血が鼻から出きらず、喉をふさぐ。
「ガハッガハッ・・・・」
口から血が吐き出される。呼吸が・・・できない・・・・・
シュレンはサディスティックな笑みを浮かべながら立ち上がり腰の剣に手をかける。
やばい、ヤバイ、ヤバイ・・・・殺される。
その前にやらなきゃっ!!!
俺は痛みで動かしづらい右手をなんとか動かし
短剣で何もつかめない手をごそごそと地面を這わせる。
そして小石を探りあて人差し指を親指でなんとか掴む。
「くそっ!!!死ね!!!!しねしねしねぇ」
渾身の力を振り絞ってシュレンを狙って、いやシュレンを殺そうと考えて手を振り回す。
持っていた小石は明後日の方向へ飛んでいく。
痛みで満足に笑えなかったがこれで助かったと
安堵の笑みを浮かべたが・・・・
シュレンは飛んで行った小石を目で追った。小石はぽてっとたいして飛ばずに転がる。
それを2人で眺め
「・・・・・なんで?」
俺は頭の中がまっしろになる。
ゆっくり俺の方を見るシュレン。
そして満面の笑みを浮かべ
「今、私を『必中必殺』で殺そうとしましたね?」
スッと能面のような無表情になったシュレンがゆっくり近づいてきながらそう静かに問うてくる。
俺は恐怖で声もでない。ただただ奥歯がかみ合わずガチガチとなる音だけが聞こえてくる。
彼女はもう一度サッカーボールでも蹴るように俺の腹を蹴り上げる。
痛みで意識が飛びそうになる。
いや身体も実際浮き上がり胃の中のモノがまた逆流してくる。そのまま50センチほど宙を舞い地面に叩きつけられる。
「ゲボッ・・・・・ぐぇぇぇぇ」
もう何がなんだかわからない。痛みと恐怖で頭が回らない。なんだ、なにが起こっている。このままでは、死ぬ、殺される。たすけてたすけてたすけて
「だぁぁずぅぅげぇでぇぇ」
呻くように助けを請う。
「まったく見る影もないな。君は。そんなことでどうするんだ。あんなに強気でなにも恐れなかった男の末路としては情けないぞ。」
稀代の魔女と呼ばれたマーファはゆっくりと近づいてきていつも通りの口調で声をかける。
ゆっくり歩いて近づいてきて俺の近くにしゃがみ込みそしておもむろに俺の右ふとももに短剣を突き刺す。
「ぐぁぁ・・・・・」
もう悲鳴も上がらない。
ヒューヒュー空気が漏れるだけだった。
視点も合わない、頭がクラクラしてなにも考えれない。激痛もなにか遠いところのことのように思えてきた。
「おいおい、しっかりしたまえ。さぁ、ほら、君にはまだ力があるだろう?私たちから逃げる力が。思い出せ。そして使うんだ、今ならまだ逃がしてやるぞ?」
マーファの声が聞こえる。いや声なんてもう聞こえないはず。彼女の声は頭の中で響いているようだ、そうだ、おれにはまだ『時空自在』があった
ここじゃないどこかに。いますぐ。どこでもいい。ここじゃなければ・・・。
「どぅべぇぇぇぇええ」
すでにただの叫び声だった。
・・・・・・・・・・・
何も起きなかった。一瞬静寂がながれ
「ぷっ・・・・ははははははははは。聞いたか?今のなんていったんだ?おい。教えてくれ。くっくっくっ、傑作だ」
マーファは大爆笑だった。
俺は・・・・もうなにがなんだか分からなかった。
もうなにも考えられない。このまま死ぬのだ・・・・イタイ。なにが悪かったのか。
なにかしたのか?彼女たちは笑っている。いつものように・・・・いつものように・・・・
もう・・・・どうでも・・・・
半分精神が沈みかけたとき優しい手でルシアナが俺の頭を支える。左ふとももに激痛が走ったがたいしたことではない。
「だめですよ。まだ、沈んでしまってはダメです。まだ残っているのでしょう?ほら私を見てください。そしてあの時、私をそうしたようにもう一度、私を魅了してください」
優しい笑顔、そうだこの笑顔を俺のモノにしたくてそう願ったんだ。
『完全魅了』を使って。
・・・もう一度・・・もういちど俺のものにしてやる!!!
新作の開始です。のっけからややえぐいスタートとなりますが興味を誘えれば儲けもの。
それぞれの女の子たちの魅力あふれる活躍の場は今後に期待してください。
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これはクソとかでも一向にかまいませんのでよろしくお願いいたします。