67話 均衡の樹
何?なんなのここは?目の前は暗いがかろうじて少しだけ見えるくらいの暗さ。天界の図書館の奥にある部屋の扉を天使語で開いてそこから手?が出て来て、それで……
その手は中に入ると無くなり自由になっていた。でもどこに行けばいいの?後ろを見ても出口は無く、というより空間がおかしく、どこから来たのかさえ分からない。
?「よく来たな、始祖光」
う「っっだ、だれ?!」
声が聞こえ見てみると暗いのに本を読んでいる老人が居た。
ダ「わしはダアト。セフィロト様より作られし均衡の樹より『知識』のセフィラである」
ダアト?どこかで聞いたような………そうだ!お父さんが出会った?天使より上の存在だったっけ?それに均衡の樹?生命の樹じゃなくて?まあ詳しいことは違うこともあるか……
ダ「まったくフェリシエルめ、わしはたらい回し担当ではないぞ」
う「………?」
ダ「あぁいや、こちらの話だ。さて、ここは『知識』がたくさんある聖地だ。好きにしたまえ」
好きにしろっていっても……全然わけが分からないんだけど……どうして私はこんなところにいるの?
う「あ、あの……」
ダ「なんじゃ?」
う「ここはなんなのですか?」
ダ「………………はぁぁぁ」
そんなため息する必要あるの?!さすがに愚問すぎたかな?
ダ「ここは歴史………歴史そのものじゃ」
歴史そのもの?
ダ「空間がおかしいとは思わなかったか?それは、この部屋自体が今起きている事実、あるいは歴史を記録しているからじゃ」
う「れ、歴史を記録?」
ダ「始祖光よ、お前は知りたかったんじゃなかったのか?過去に起こった……大戦を…」
っっ?!大戦!以前からフェリさんはこの大戦のことを詳しく教えてくれなかったし私自身知りたかった。なぜ今の天使長はペラシュエルさんなのか?とか、ミカエルさんたちはなぜ力を失っているのか?とか、それはその大戦のせいだとフェリさんは言っていたから気になっている。
なるほど、歴史を記録ってその出来事をリアルタイムで更新していっているということか。でもなんで部屋が?
ダ「この部屋はわしのために作られた部屋だからな。わしはセフィラ『知識』の意味を持つダアトじゃ。そこは分かるか?」
う「あ、は、はい」
ダ「そもそも均衡の樹とは神の庭園にあるとされる樹の例えのこと。頂点を神とし、そこから下はわしら10のセフィラが存在する」
いや、ほとんど生命の樹と同じじゃん!
ダ「均衡とは神が作りし世界のバランスのこと。均衡の樹はそのバランスをとるためにある」
バランス……
ダ「今では3つの世界に別れてしまったが昔は1つの世界だったのだよ」
1つの世界……
ダ「それまではその均衡の樹で世界を保っていたのだが、ある時、一部のセフィラや悪魔、ないし堕天使がその均衡を破った。それが大戦の始まりなんじゃ」
神への裏切り者が出てきたから大戦が始まったのか。
ダ「おっと、今日はここまで続きはまた今度」
う「えぇ?!ちょっと気になる……」
ダ「その事を聞きに来たんじゃないんだろう?一番知りたいことはなんじゃ?」
う「…っっ………」
一番、知りたい事………その大戦の話?それとも始祖光の存在意義?それとも私が天使語を読めて話せた理由?それとも……
う「ゆ、ゆうくんは……どこに居るのですか?」
私は探していた。ずっと宛の無い道で。手掛かりが全然無く居なくなった理由も知らない。それでも、私はずっと探しているから。
ダ「フム………そやつは今『魔界』に居るのぅ」
魔界?!やっぱり、あとはもう魔界くらいしか残っていなかったからね。良かった、それより生きていたんだ。
う「はぁ……」
嬉しさもあり、私は安堵の息が出る。
ダ「だが行くのはオススメしないな。前のように上手くいくとは限らんからのう」
う「っっう!!」
やっぱり知ってるかぁ……以前私が魔界に行った美鈴ちゃんを助けるために行った時のことだよね?
ダ「いずれまた会う機会があるだろう。それまでの辛抱だな」
え?また会えるの?本当に?
ダ「それまでに始祖光よ、お前が強くならないとな。そのために天界へと足を運んだのだろう」
そ、そうだった。私元々キャンベールさんに強くなる方法を聞きにいってそれで天界に来る話になったんだった。いろいろ事実を知って目的を忘れていた。
う「何か、教えてもらえるのですか?」
ダ「始祖光が強くなくては世界の均衡を保つことは出来ん。だからもちろんじゃ。まず魔力というものは……」
私はこの部屋でいろいろ知って教わった。
◆◇◆◇◆◇
?「ほう………なかなかにしぶといではないか」
れ「はぁ、はぁ、それはどうも……」
参ったねぇ。この悪魔、強いなぁ。だけど僕だって負けてられないからね。それと興味深いことを聞いた。
れ「ゆうって誰だい?」
?「最近手にいれた遊び相手のことだ」
れ「……最近ってどれくらい?」
?「3週間くらいだな………貴様が知る必要はあるのか?」
3週間、ちょうど悠翔が居なくなった時期と一致するね。
れ「そのゆうって……………天使かい?」
?「貴様………なんだ?」
決まりだね。
れ「僕はそのゆうのお友達さ」
?「ほう……そうだったのか。失礼、我は見くびっていた。そのしぶとさにも納得出来る」
悠翔の友達だからしぶといって?えらく暴論だね。でも……
れ「見くびってもらっては困るな~。僕だって悠翔に負けてられないからね!!」
光を悪魔に放つ。簡単に弾かれるが即座に背後に周り背中をとる。が、避けられ魔力の塊が僕の目の前にありそれが破裂する。
れ「っっぐっ!!」
?「今の………貴様、名を聞こう」
れ「……はぁ、はぁ…………名前を覚えてくれるなんて光栄だね。………僕は羽柴澪弥、れいでいいよ」
?「そうか、れい、確かに覚えた。れいは面白い奴だ。我を楽しませてくれる。だがな……」
れ「っっ……?……………っっうぐっ?!」ザクッ!
さ、刺された!横腹か!奴の手から伸びる長い爪が深々と刺さった。
?「残念だが時間ギレのようだ。我はここで去る」
そういうと悪魔はゲートを作り去っていった。
れ「っっ……っっっっ……」
傷口を抑えながら木の根元まで行き、
れ「はぁ、はぁ………まったく……悠翔、君はあんな奴と1人で戦っていたのかい?」
傷が少し治るまで安静にしようと思った。何があったのか詳しく知らないけど、あの時何があったんだい悠翔?
次回はたぶん人間界に戻って天界での話をまとめるだけになるかも、、、文字数がそれを許さないぃぃぃ!!かも。(@^^)/~~~では




