56話 キャンベールさん
山奥にある森にて、
?「ここが『人間界』か。明るいな」
そこは木々で影が多いが隙間からの光にそれは目をくらませる。
キ「こんなところまで何用だ?」
?「っっ?!」
キャンベールさんは木の後ろから現れ静かに語りかけた。
?『人間か?それよりいつの間に?』「あ、あぁ、どうやらここで迷ってしまったようなんだ。道が分かるなら是非教えて欲しい」
キ「道、か……………すぐそこにゲートでも作って『魔界』にでも帰れ。なら迷うこともない」
?「っ?!………なるほど、貴様は人間ではないか」
キ「そんな魔力タラタラで隠す気のない悪魔もどうかとは思うが?」
?「それは私が強者であるという褒め言葉か?」
キ「好きに思え」
?「ん?その後ろに居るのは……」
あれ?隠れてたのにバレた。自然と出ていく魔力も抑えたつもりだったんだけどなぁ。
キ「それは今必要なことか?」
?「…………あぁ、必要だぁぁぁ!!」
悪魔はキャンベールさんの横をその一瞬で通りすぎた。だけどキャンベールさんは目で追っていて手を伸ばすだけで悪魔の服の部分を掴んだ。勢いがとまる。
?「っっな?!」
キ「来客に手を出すのは無礼だ………貴様の相手は私だ」
悪魔はそれを振り払いキャンベールさんと距離を置く。か、か、カッコいい……そう言えるのはすごいと思った。でも相手が上位悪魔だと……
ミ「よかろう。このミールゼンに歯向かった貴様から相手になってやろう!」
どうしていちいち名乗るのかな?別にいいんだけど……キャンベールさんは私だけに聞こえるような声で言ってきた。
キ「お前は手を出すな。私1人で十分だ」
う「え?!で、でも……」
キャンベールさんは指を鳴らし天結界を張り魔力を解放する。
う、ミ「っっ?!」
それはまるで今の私が本気を出すのと同じくらいの魔力量で圧巻する。背中から羽が生え天使らしくなる。そして、
キ「さっさと終わらせてやる」
相手を見下すような笑みを浮かべ無数の光を放った。
ミ「っっ?!く、くそ!」
ミールゼンはすぐさま両手を地面に付けて引っ張り出すように何かを出し光から守る。
?「ぐはぁぁ!」「ぎゃぁぁ!」
あれは?悪魔?どうして地面から?
キ「性根が腐った力だな。仲間を盾にするとは……」
ミ「ハハハッ、下の存在などいくらでも居る。私が上位悪魔………っく?!」
しゃべっている最中にキャンベールさんがミールゼンの横まで飛びまた光を放つ。ミールゼンはギリギリで避けまた地面に両手をつける。
今度はキャンベールさんの後ろから悪魔が現れた。でも一瞬でキャンベールさんは着地と同時に羽を横に振り悪魔を払いすでにそこにあった光で貫いた。
ミ「隙だらけだ!!」
キ「っっ?!」
その瞬間を狙ってかミールゼンが魔力を帯びた手でキャンベールさんを貫いた。
う「っっあ?!」
キ「どこを狙っている」
ミ「っっなに?!」
……ホッ良かった。貫かれたキャンベールさんは光の屈折で出来た幻影で本物は違う場所にいた。
ミ「バカな!?確かに魔力もそこで感知したぞ!」
キ「そうなるようにしただけだ。それも分からないのか?上位悪魔なのに」
煽っていくスタイル………そんな事言ったら………
ミ「バカは私だったか……ならば少し本気を見せてやろう」
キ「少しでいいのか?」
激昂したミールゼンは魔力を強めた。するとそこらじゅうから悪魔が現れ出した。
ミ「これが上に立つ私の力だあぁぁ!」
キ「…………………はぁ」
う「え?」
一瞬だった。キャンベールさんは周りを見渡し位置を確認したのかため息のあと指を鳴らすと光は次々と的確に悪魔を貫いていって一気に殲滅した。
う「す、すごい………っっ?!」
私は驚きを隠せず純粋に称賛する。そしてまたすぐに異変に気づき、
キ「こんなものか……っっ?!」
ミ「それが隙だらけだといっているぞ!」
う「危ないっ!」
ミールゼンが飛び込んで来たのを私がキャンベールさんの前に立ち止めた。が、
う「大丈夫ですかっっ?!」
私はミールゼンが離れたのを確認してからキャンベールさんの方へ振り向くと私の首元に光があった。それはつまり、
キ「手を出すなと言っただろう。あれぐらい気づく」
う「…………ぅ」
出過ぎた真似だったようだ。たとえミールゼンが突っ込んできていても大丈夫、もしくは一矢報いていたかもしれなかったのに。
キ「囮を使わないと貴様は攻撃できない臆病者か?」
ミ「フンッ!」
う「っっうわ?!」
ミールゼンが周りの木々を消し飛ばすほどの魔力を放った。それをキャンベールさんは私を引っ張り寄せ手を出し光の膜を張り守った。
キ「隙だらけなのは貴様だ……………消えろ」
キャンベールさんは右手を大きく振りかぶり集中させた密度の濃い光を自分の張った膜を破りつつミールゼンの魔力の中心を捉えつつまっすぐに進んだ。
ミ「っっがは?!………………ば、バカな……」
光はミールゼンを貫ぬき膝を着く。その元へキャンベールは歩いていき、
キ「自分を過信した結果がそれだ。命を無作為に扱った罰だ」
ミ「……そうか…………私は………」
ミールゼンは自分の罪を認めるように顔を下げる。キャンベールさんはまた後ろに向き直り戻っていく。
ミ「…………とでも言うと思っ」
バチューン!!
その隙を狙いミールゼンが飛び出したがキャンベールさんのいた位置の下から魔方陣が発動して光が立ち上り消え去った。それをキャンベールさんは後ろ目でみてまたため息をつく。
そして指を鳴らし天結界を無くし倒れた木々などは元に戻っていた。私は唖然と見ているしかなかった。魔力量、的確な攻撃、相手の予測までもが圧倒的だった。強い……
キ「戻るぞ」
う「あ、はぃ……」
◆◆◆
ホ「いや~さすがです!」
一員「やはりキャンベールさんにかかれば上位悪魔など」
戻ると皆が称賛していた。
父「キャンベールはああ見えて昔、大天使の側近だったんだ」
そうなんだ……どうりで強いと思ったわけだ。その大天使はペラシュエルさんのことかな?
キ「お前たちはもう戻れ。緊急だからすぐに手を打っただけだ」
それでいて周りからも信頼されている。………すごいなぁ。
キ「さて、邪魔が入ったが話の続きを始めよう」
そうだった、私はフードの奴のことについての情報を探しに来たんだった。上位悪魔にも引けを取らないほどの戦いをしたキャンベールさんに魅とれていて本題を忘れていた。私も何か力になればと思っていたけどかえって邪魔だった。私がついていった意味はなんだったのかと思い知らされた。
キャンベールは協会にとって大事な人物です。まあ強キャラを出したかったというのが本音、、、
次回は急展開(変更余地有り)です!(@^^)/~~~では




