◆第十七章:風見 風太 その二
「糞が!!」
今日は部活を休んだ。
「どうして連絡ないんだよ花梨!!」
俺は荒れていた。
今図書館のゾウの銅像の前だ。
そこには誰もいない。
「おかしいだろこんなの!!」
「なんでだよ!!」
俺があれを渡したせいなのか?
呆然と立ちすくむ。
「随分荒れているじゃないか風見。」
後ろから声がする。筑波だ。
「彼女がいなくなったんだから当然だよな。」
筑波はクラスメイトだが話したことはない。
「あんなに毎日写真あげていたやつがなんの連絡も無しにきえるんじゃ仕方ないよな。」
こいつのことはなんか嫌いだ。
「…なにしに来たんだよ?」
「お前に聞きたいことがあってよ。」
そういって筑波は胸ポケットから白いカードを見せてくる。
「…それは。」
「やっぱり知っているのか。」
筑波は笑う。
「俺はこれを集めている。」
「は?」
「と言ってもまだ一枚しかもってない。」
「…どうゆうことだよ?」
「お前が持っているなら貰おうと思ってな。」
「…俺は持ってねぇよ。」
「まぁ焦るなよ。」
「捕まえりゃわかる。」
そうゆうと筑波は胸ポケットからカードを取り出し、そのカードから鎖とりだし俺に投げつてくる。
「…痛っ!!」
それが俺の体に絡み付く。
打ち付けられた痛みと共に俺の動きが止まる。
なんなんだよよ!!こいつはよ!!
「まずは場所を移そうぜ。」
身動きのとれない俺に筑波がカードを向けながら近付いてくる。
「…ソコマデダ!!」
筑波の後ろから変な声が聞こえる。
「…なんだお前?」
夕日で逆光になってよく見えないが人影が見える。
「…ワタシノナカ?」
馬鹿みたいに甲高い奇声が聞こえる。
「ワタシハセイギノミカタ!!」
恥ずかしげもなく宣言するそれは仁王立ちで俺達の前に現れた。
「ソノナモサイボーグZ!!」




