12、全てが勇者を越えた件
鬼刃家の西側の部屋では、一人が布団に入り、もう一人がその横に座っていた。
「さて、これからあちらの世界のことを教えるが、何か問題でもあるか?」
「ああ、一つだけ」
「なんだ? 言ってみろ?」
「なんか頭痛いし、気持ち悪いし、俺死ぬのかなぁ?」
「いや、まだ死なんだろ、お前」
「いや、頭がスゲーガンガンな……ウ、ウエェェェ」
「典型的な二日酔いじゃな」
布団に入り、顔面蒼白エチケット袋片手に寝ているのは、龍牙、その横に座っていたのは、その祖父、竜明だ。さて、龍牙が布団の中なのは、ある訳があった。それは、
「ウエェェェ、日本酒とポ〇リの合わせはやっぱり駄目かぁ」
「まぁ、スポーツ飲料だからな、吸収が早い」
昨日の宴会で、日本酒とポカ○の合わせを飲むと言う、バカをやったからである。
「まぁ、そんなことは置いといて、これに血を一滴垂らせ」
「何、これ?」
竜明が取りだしたのは、縦8センチ、横12センチの、ガラス板の様な板だった。
「それか? それはステータスプレートって言ってな、あちらの世界では証明書になる、また、簡単に力を測る事が出来る」
「へぇ、面白いな」
そう言うと、血塗れ烏を取りだし、指を軽く切ると、ステータスプレートに擦り付ける。すると、湯気の様にボンヤリと文字が浮かんで縁が黒く染まった。それが、これだ。
キジン リュウガ 15 人間
天職 侍 忍び 猟師 天魔 神《未発達》
LV1
生命力 500
筋力 700
耐久力 600
敏捷性 400
魔力 700
魔力耐性 700
固有スキル
鑑定 アイテムボックス 言語翻訳 自動転送
自動解体 捕食LV1 天運 狼鬼化
スキル
刀術LV10 短刀術LV10 拳術LV10
解体LV10 槍術LV7 射撃LV6
罠設置LV6 罠破壊LV7 偽装LV8
毒耐性LV3
魔法属性
火 水 風 土
特殊属性
闇 虚無 重力 時空間 死霊
称号
神の孫 山の愛し子 シスコン 鬼殺し
鬼喰い 捕食者 神に片足を突っ込んだ者
戦闘本能 生存欲 鬼刃家当主
二人の間に沈黙が降りる、片方は驚愕で、もう片方はこの数値の意味が分からないため。
「……なぁ、これって凄いのか?」
「凄いってレベルじゃない、勇者の倍近くはあるぞ」
「う、嘘だろ、それ」
「嘘じゃない、ほら」
竜明が手を振ると、その前に先程のステータスプレートに似た大きな板が表れた。
「これが勇者のステータスだ」
そして出たのが、これだ。
オツギ マサヨシ 17 人間
天職 勇者 火炎魔法剣士
LV1
生命力 200
筋力 200
耐久力 200
敏捷性 150
魔力 200
魔力耐性 200
固有スキル
鑑定 アイテムボックス 言語翻訳 聖剣召喚
聖結界
スキル
算術LV7 拳術LV5 剣術LV3
統制LV6
魔法属性
火 風
特殊属性
聖魔法
称号
副会長 勇者 七三分け
「………え、嘘だろ、弱過ぎだろ、これぇ!」
何度も目を擦り自分のステータスプレートと目の前の板を見比べ、出した言葉がこれだ。全ステータスが3倍から4倍上だったのであった。なお、二日酔いは毒耐性が4に上がった際、感じなくなった。
「元気になったなぁ」
龍牙が叫んだ際、竜明はポツリと呟いたらしい。
テストが近いので、ちょっと投稿が出来ないかもしれません。
誤字脱字があったら教えてください。
五月11日 ステータスを改変しました。
3月9日 ステータスを改変しました。
スキルの紹介をします。
鑑定
発動させると、自身の知りたい物の情報を脳裏に表示する。通常スキルに同名の物があるが、そちらは隠蔽スキルより下だと無効になる
アイテムボックス
容量無限、現状維持の異空間に物を入れられる。しかし、生き物、他人の物を入れることは出来ない。
狼鬼化
自身の意識を無くし、体の奥底に眠る狼鬼と言う封印された鬼の魂に体を任せ、自身の邪魔をする者を破壊させる固有スキル
自動解体
自身が殺した魔物の、素材また、欲しい部分を自動で切り離す
自動転送
自動解体と対になるスキル 解体で切り離した素材を自動でアイテムボックスに入れる
天運
数少ない運勢スキルの中でも最も少ないスキル。運勢スキルの中では最上位
捕食
発動させると体に左右対象の端と端が尖った円が表れ、生き死に問わず獲物が魔物なら、核か核以外の体全体、それ以外なら体全体か、心臓を飲み込むと、スキルを奪える。LV1と出ているため、まだまだ続きがある