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遅くなりました。更新しました。
複数の馬の足音で起こされた俺は、馬の足音が聞こえた方へ眼を向けると、3頭の道産子の様ながっしりとした体格の短足な馬に乗った領兵騎士が此方に向かっている所だった。
そうして3頭の馬に乗った騎士は、俺の近くまで来ると、馬上から隊長格と思われる壮年の騎士が俺に向けて話しかけてきた。
「君は、此の村の者かい?」そうだと俺は告げた。
「君しか生き残りはいないのかい?」今の所俺以外見かけていないと俺は告げた。
「では、君も酷なことを聞くがいいかな?」俺はどうぞと告げた。
「では、聞くが此の村は何に襲われたんだ。其れに此の惨状の中君は、どうやって生き残ったんだ」
俺は、此の幼子の記憶を思い出しながら壮年の騎士に向けて語り出した。
此の幼子の記憶によれば、村が襲われた時間帯は、護衛件開墾要員の男衆と一緒に村の女衆と村の子供達が村の近くにて、野草と木の実の採取をし終え、各家で、煮炊きの準備をし、狩り組の男衆は、獲物を求め森の奥に入り狩りを行っていた。
此の幼子は、周りの同世代に比べ弓の腕が一つ上をいっていたため、今回試験的に狩り組の同行が許され、行動を共にしていた。
そして、狩り組の男衆が森の奥で、何時もの様に狩りをしていると、森の中の様子が変であることに気付き、早めに村へ帰還しようと狩り組の頭が指示を出した矢先に、村がある方角から煙が上がっているのが見え、狩り組の男衆に戦慄が走った。
狩り組の男衆は直ぐさま村へ帰還するため幼子は此処へ、置いていく決断を下した。狩り組の中にいた父親は、幼子を安心させるため、暫くしたら村へゆっくり帰ってきなさいと話し掛け、父親は狩り組と共に村へと帰っていた。
残された幼子は、父親の言いつけ通り鼻歌を歌いながらゆっくり村へ帰っていた。
幼子は、こう想像していた。自分が村へ着くと父親が村を襲った魔物を倒して、それを自慢気な顔をしながら自分を迎えてくれるだろうと。
だが、現実は何時も残酷で自分達が考えもしないことがいつも襲いかかってくる。
そう、此の村へ着いた幼子が見た光景は、自分が想像していた光景とは、かけ離れた光景だった。
嘗て村があった場所には、家が壊され、瓦礫の山が広がり、あたり一面に魔物に食い散らかされた遺体があちこちに散乱し、その中には狩り組が仕留めたと思われる魔物の遺体が3体程みられた。
そして、此の幼子の父親は、魔物の一撃から、村の幼子を庇う様に倒れていたが、その皆無なしく、背中には大きな穴が開いており、幼子諸共刺し貫かれていた。此の惨状を目の当たりにした幼子は、此の現実を受け入れることが出来なくて、心が壊れてしまったのだろう。
そういった経緯で、今現在の状況に繋がっている事を騎士達に話した。
まぁ、もちろんこの幼子が壊れてしまって、前世のころの自分が表に出てきましたとは、言ってない。
そんな事を言っても、こいつ頭がおかしくなったと思われるのが関の山だ。




