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遅くなりました。更新しました。
俺には、オークになる前の記憶が存在する。俺のかつての名は、山田大輝。
前世の俺は何処にでもいる、至って普通の高校1年生だった。
そう、あの時までは。
当時の俺は、高校時代の友人達と発売間近の一つのネットゲームの事で盛り上がっていた。
そのゲームの名は、サバイバル・オンライン。
確か、このゲームのあらすじは、こうだった。
ユーラシア大陸によく似た、この広大な大地に君臨しているのは、多種多様なモンスターたち。この世界には、人型のモンスターはいても、人種と呼べる者は、存在していなかった。
そこで、この世界を作った神は考えた、この世界にいないのであれば、他の世界から呼び寄せようと。
そして、呼び出された自身の魂の徳におおじて、加護にスキルや魔法を自分で選択させ、種族を選ばさせ、この地に誕生させようと。
そして、神は召還の力を己の限界までこの力を行使し、この大地に文化の華が咲く事を夢見て、永い眠りについた。
後に残されし人類よ、己が力でこの世界を開拓しろ。
高校時代の友人達と、このゲームの話しをしてから一週間後俺はこのゲームを手に入れ、キャラクターメイキングを始めた。
自分の名前を転生前の人間の欄に記入すると、100ポイントと多いだか少ないんだか微妙な数字が表示された。
なんだか、その数字が只の一般人として生きてきた自分の数字かと思うと、満足はできないが納得はしたので、この数字で、種族や魔法、スキルを選んでいく。
種族の欄のポイントが高い順から見ると、エルフ・人間・ドワーフ・獣人(虎人・犬人・狼人・兎人)・蜥蜴人・鬼人・オークなどになり、エルフや人間がポイントが高い理由としては、精霊の加護を複数得やすいこと、それに伴い貯蔵魔力が高く、強力な魔法や多くのスキルを選択できる利点が在るためだと考えられる。また、ゲーム性質上あまり関係ないが、見た目が美形に変更される点も理由になるかもしれない。
逆に鬼人やオークがポイントが低い理由としては、この種族を選択した時点で精霊の加護が限定され、魔法やスキル・貯蔵魔力なども少なくことやエルフや人間のキャラクターに比べて見た目が不細工に設定されている。
ただ、エルフや人間と比べ身体能力や感覚器官が約倍程高く、微量ながら耐毒耐性・耐麻痺耐性・耐病気耐性を持ち合わせており、俺がオークを選択した決め手でもあった。
種族を選択すると、ポイントが10ポイント引かれ、残りのポイントは90ポイントになった。
次に精霊の加護を選択しようと精霊の加護の一覧を見るとたった2種類しか表示されなかった。これを見たときには、本気で種族を見直そうかとも思ったが、どんな精霊の加護があるのか確認してからでも遅くないと思い、2種類の加護の説明に目を通した。
一番目の精霊の加護には、大地の精霊と書かれていた。大地の精霊の加護にある魔法やスキルは、強化魔術(感覚強化は約1.2倍程だが、身体強化に関しては約3倍程にもなる。それ以外にも鉱石類で出来た近接武器の強化など)・多種多様な近接武器のスキル・工作魔法(鉱石類による簡単な鍛冶、形成が可能)・ゴーレムの作成・土使いなど。
2番目の精霊の加護は、森の精霊と書かれていた。森の精霊の加護下の魔法やスキルは、どちらかと言えば大地の精霊の加護と似たようなものだった。強化魔術に関しては、あちらが身体強化が3倍に対して、森の精霊側は約1.5倍程逆に感覚強化に関しては約3倍になるが大きな違いは武器の強化だ。
大地の精霊側の武器の強化は、鉱石類で出来た多種多様な近接武器だが、森の精霊側の武器強化は弓矢のみしかなく、しかも鉱石類で作成した弓矢では効果がなく、効果を得るには植物もしくは生物の素材で作成したものに限ると記載されていた。
しかも、武器のスキルに関しても弓しかなかった。
まあ、近接武器に関しては理解できるが、他の投機的武器に関してもスキルが存在しないとは思わなかったが、逆にその縛りが面白そうだと感じてしまったのは、ゲームオタクの悲しい性だろうか?
工作魔法に関しても、大地の精霊が鉱石類の鍛冶に対して、森の精霊の工作魔法は植物や生物の素材の加工と記載してあり、俺としては此方の方が応用が利くかもしれないと思い精霊の加護を森の精霊に決め、スキルは弓術を魔法は強化魔法と工作魔法を選択した所でポイントの残り15になり、残りのポイントを一週間分の食料が入った背嚢とショートボウと10本の矢が入った矢筒を選択した所で使いきり、キャラクター設定の決定ボタンを押した所で、俺の意識は消失し、この世界における俺の存在が消失した。




