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第22話

「俺も。サナが好きだよ」


幻聴が聞こえたかと思った。



…絶対ありえない。


「サナ…?どうしたの?」


山田君が心配そうに聞いてきた。



焼肉屋で告白して、しかもOKって。 どんなシチュエーション…


絶対夢だ。これは夢だ。


「ススム、お願いがあるんだけど」


「え、何?」


「私のこと、ぶってくれない?」


「は?何言ってるの?」


「いいから 早く!」



私は彼の手を持ち 自分の顔の前に持ってきて 思いっきりぶった。


パンッ



かなり大きなビンタをした。



「痛い!!」


やっぱり痛かった。夢じゃ…ないんだ。



「サナ?一体どうしたの?何でこんな事するの?」


「ススムが言った事が信じられなくて、夢じゃないかなって思って、

 でも痛かったから…夢じゃないんだね」



悲しくて泣くんじゃない。嬉しくて、 嬉しくて私は涙を流した。



「サナ、泣かないで、俺 真剣だから。本当にサナが好きなんだ、

 なぁ…俺達付き合わない?」



好きな人に、付き合わない?と聞かれて 拒む理由なんて無い。



私は頷き、「うん」と応えた。



幸せだ・・・ 私今 とっても幸せ。



焼肉店を出た後彼が店まで送ってくれた。


店まで行く途中、彼が手を繋いできた。




生まれて初めて 男の人と手を繋いだ。


生まれて初めて 男の人と付き合う事になった。



まだ実感がわかない。



「サナ、仕事終わったら電話かけてきて、じゃ俺帰るね」


彼はそう言うと、私に手をふって帰っていった。



続く


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