第20話
よく寝た〜
今日は昼前に目が覚めて、わりとゆっくりしていた。
仕事終わったらジュリとホストクラブ。誕生日の祝いって何するんだろ。
まぁついていくだけだし別に気にしなくてもいっか。
プルルルル〜
携帯が鳴った。
「もしもし」
「もしもしサナ?今日って何時から出勤? 良かったら今日一緒にご飯行かない?」
「あ、うんいいよ。今日は多分6時からだと思う。」
「6時かぁ、じゃあ5時くらいに待ち合わせしようよ。駅とかで。いい?」
「うん。あの良かったらもう少し早い時間でも大丈夫だけど」
「マジ?じゃあ3時とかは?良かったら近くまで迎え行くよ?
サナってどこに住んでるの?」
山田君と…家近いよ。迎え来てもらったら私が山本だってバレる。
教えられないよ…。
「駅でいいよ 近いし。じゃあ3時に待ち合わせね」
「やった〜じゃあ3時に駅で待ってるから、また電話する」
「うん」 そう言って電話を切った。
あ!私…自分じゃ化粧もできないし、髪もセットできないよ〜!
私服もダサいし、どうしよう…
困った私は、とりあえず近くの化粧品屋に化粧品を買いに行った。
何買ったらいいか全然わからない! 店員さんに聞いて、
とりあえず化粧品セットを購入して家に帰った。
いつも井上さんにしてもらってたからなぁ…
やってもらってる時見てたけど、出来るかな。
わけもわからないまま、自分で初めて化粧をしてみると、意外と上手く出来た。
よし!完璧。 髪型はどうしよう。髪はそのままストレートでいいや。
そういえば服も無い!急いで買いに行かなくちゃ!
さっき化粧品を買いに行った時に買いに行けば良かったのに、私馬鹿だ。
入った事無い服屋だけど、可愛い服たくさん売ってるし ここで買おう。
商店街の中にあった服屋で慌てて服を選んだ私は試着をして
「すみません、これこのまま着て行きます 値札とって下さい。お金支払います」と言って
お金を支払いそのまま店を出て駅に向かった。
約束の時間まであと30分!ギリギリだよ〜。
走って10分前に駅に着いて、山田君を待った。
冬でもさすがにこれだけ走ると汗が出る。ハンカチで汗を拭いて、化粧直しをした。
よし。直った! いつ山田君が来ても大丈夫!
鏡を何回も見て化粧後の自分の姿を確認した。
「ごめん、遅くなって」 向こうの方から走って山田君が来た。
3時ちょうどだから遅れてないのに。
「私もさっき来た所だから」
「待たせてなくて良かった。あ、サナの私服姿って何かイメージ違うね、
こっちの方が似合ってていいよ〜。ところでご飯どこ行く??サナ何食べたい?」
「何でもいいよ。進が決めて」
「どこがいいかな〜って、よく考えたら今ってご飯の時間じゃないよね?
とりあえずお茶しない?」
お茶ですか〜!ご飯食べに行くって思ってたのに〜!
お昼ご飯食べてきてないからお腹すいたよ〜。
とは言えず、空腹を我慢しながら山田君と一緒に近くの喫茶店に入った。
「サナってさぁ、中学の時の同級生に何だか似てるんだよ、何て名前…だったかな」
え!! まさか私が山本って、気づかれたんじゃ…
続く