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第18話

「いらっしゃいませお客様どうぞこちらへ」


ボーイが山田君と、さとしを席に案内した。


「俺ジュリ指名ね!こいつにはクリムちゃん、つけてあげて」


「かしこまりました。ジュリさんは只今他の席で指名が入ってますので、

 少しの間ヘルプの子を付けます。出来るだけ早くお客様の席につけるよう致しますので」


「え〜!ジュリ指名入ってるのかよ。せっかくジュリに会いに来たのに。忙しいやつだなぁ」


「申し訳ございません」


「前もってジュリに連絡しときゃ良かった〜驚かそうと思って来たらダメだなぁ」


さとしは残念そうに言っていた。


「では クリムさんとヘルプの女の子が来るまでの間もうしばらくお待ち下さい」


ボーイはそう言って私とゆりなさんを呼びにきた。


「失礼しま〜す。ゆりなです ジュリさんが来るまでの間よろしくお願いします」


ゆりなはそう言って名刺を渡し、さとしと話始めた。


私は山田君の隣に座り緊張しながら彼と話をした。


「進、来てくれてありがとう。電話 嬉しかったよ」


‘嬉しい’という言葉を言った時の私の感情はどんなに高ぶっていたことだろう。


「マジで?クリムに会えて俺の方が嬉しいよ。あのさ… クリムって源氏名で

 ずっと呼ぶのも何か変だし、良かったら本名教えてくれない?俺は進が本名だから」


本名…言える訳がない。 私は少し戸惑いながら彼に嘘をついた


「本名は佐奈(サナ)だよ 進 」


「サナかぁ!OK 携帯名前登録変更しておくね」


「うん」


「あ 何か飲みなよ 」


「ありがとう 今日もウーロンハイ飲むね。 すみませんウーロンハイお願いします」


ボーイを呼びウーロンハイを注文して山田君と乾杯した。


「すみませんジュリさん入ります ゆりなさん失礼 します」


他の席に付いていたジュリがここに来た。


「ジュリ〜!やっと来たか〜待ちくたびれたぜ!会いたかったぞ」


「ごめ〜ん 指名入ってたんだっ さとし来てくれるなら連絡くれれば良かったのに〜!

 びっくりしたよ〜」


「お前をびっくりさせたかったんだ、何か飲みなよ 乾杯しようぜ」


もう ‘お前’ 呼ばわりですか… ジュリはさとしがいきなり

お前と呼んだので少し驚いていた。


「ありがとう〜さとぽん!ジュリ、ビール飲みたいっ。すみませんビールお願いしま〜す」


ジュリのビールが来た後二人は乾杯していた。


「ねぇ さとぽんっ今度一緒にご飯食べに行きたいなっ ジュリ レギュラーで入ってるから

店行く前になるけど」


「さとぽんって何かいい響きだな〜。いいぜ〜何食べたい?何でもOK。てかそれって

 もしかして同伴のお誘い?!ちゃっかり 営業してるじゃん〜 まぁジュリの為なら俺、

 同伴でもOKだけどね」


「やったぁ〜約束ねっ」


ジュリはさとしと指きりをした。


「サナ、俺もサナと同伴したいな。ダメ?」


「え?同伴?」


驚いた。まさか山田君に同伴誘われるなんて。


「うん。だってサナと店以外でも話したいし。でもアフターはダメなんだろ?

 だったら同伴したいな。」


山田君にお金…使わせたくないよ。


「うん、わかった」


ジュリの手前 断れなかった。本当は同伴じゃなくて 店が始まる前に

 普通にご飯食べたかったのに。


 「何食べたいか考えてて。」


 「うん 」


 私が山田君に返事をした後、ジュリが私達に話しかけてきた。


「クリム達も同伴の約束してるじゃんっ ねぇ、4人で一緒にご飯食べに行こうよ!

 大人数の方が楽しいし」


4人で…ですか? 山田君と二人でご飯食べに行きたいよ〜。


「ジュリちゃん 悪い、俺サナと二人で食べに行きたいんだ。さとしもジュリちゃんと

 二人の方がいいだろうし、4人でご飯は又の機会にしよう」


山田君ナイス!!ジュリごめん、私も山田君と二人がいい。


私は山田君の発言を否定せず、そのまま黙っていた。


「そっかっ わかった ごめんね 」 ジュリはその後また、さとしと話始めた。


「お客様すみません。ジュリさんお借りします。ヘルプの(ヒナ)さん入ります」


「え〜ジュリまた行くのかよ〜寂しいぜ!」


 「ごめんねぇ〜またすぐ戻るからっ」


ジュリはそう言ってグラスにコースターで蓋をしてを席を離れた。


 さとしはしばらくふてくされていた。


 続く


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