第13話
ホストクラブ初体験…。どんな所なんだろう?男の人達がいっぱいいる所なんだよね?
私はドキドキしながらジュリに連れられ店に入った。
「いらっしゃいませ。Razzveryへようこそ」
「この子フリーでお願い。あたしは」
ジュリがあたしはと言った時ボーイが「優斗さん指名で宜しかったでしょうか?」
と すぐさま答えた。
「うん!そう!早くユウト呼んでよ。」
ジュリはボーイをせかしていた。
「かしこまりました。こちらのお席でお待ち下さい。」
ボーイは私達を席に案内してくれた。
「ジュリ〜私ホストクラブ来るの初めてだから緊張してきたよ〜。ユウトさんがジュリの彼氏だよね?どんな人だろう?早く見たいなぁ」
「ユウト ユウト ユウト… 早く来て〜」
今のジュリの頭の中は彼の事でいっぱいみたいだ。
ジュリがそう言っていた時、2人の男が私達の前に来た。
「ジュリ!会いたかったぞ〜」
ホストの1人がそう言ってジュリの頭をなで、席についた。
もう1人のホストも私の前に来て席についた。
「愁也ですよろしく」
男はそう言うと私に名刺を渡した。
ジュリの彼氏の髪は長髪・目は二重・身長は高めでクールな印象、シュウヤも髪は長髪・でも目は一重で身長は割と低い。
「ユウト〜この子同じ店の子でクリム。まだ新人さんだからジュリが色々教えてるんだよ〜。ホストクラブに来るのも今日が初めてなんだって。ね、皆で乾杯しよっ!ボトルおろして」
「ジュリ、ありがとう。今日は何のボトルにする?」
ユウトが嬉しそうにジュリに言った。
「ドンペリいっちゃう!すみませ〜ん!ドンペリお願いしま〜す」
ジュリはボーイを呼び、いかにも高そうなボトルをおろした。
皆で乾杯をした後、ジュリはユウトと、私はシュウヤと話を始めた。
「クリムさんトランスで働いてるんだ。俺あの店まだ行った事ないんだ。今度行ってもいい?あの店興味あるんだよね」
「是非来て下さいよ〜」
「うんうん 絶対行く。トランスの子って皆気取ってないイメージあるし純粋そうだし 俺浮気とかしない純粋な子がタイプなんだよね〜」
シュウヤと会話をしていたらユウトが「ジュリごめん…客から電話来たからちょっと電話してくる」
と言って席を離れた。
「ちょっとトイレ行ってくるね」
私はトイレに行きたくなったので席をはずした。
トイレから出るとフロアで電話をしているユウトがいた。
「優真、今仕事中だからもうそろそろ電話切るぞ。浮気?する訳ないだろ。ここに来てる女は皆客だから心配するなよって言ってるだろ?お前を一番愛してるよ。今日も仕事終わったらユマの部屋に行くから待ってろよ、じゃあな」
え…?ユウトさんはジュリと付き合ってるんじゃないの?
明らかに恋人同士の会話だよね…?
ジュリもしかして騙されてるの?
続く