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第10話

山田君・・。


中学の時、私の前の席だった山田君・・。


「クリム??どうしたのぼーっとして!早く席つこうよ」


「あ・・ごめんね。少しぼーっとしてた。」


「ダメじゃん!今仕事中だよ!しっかりしなきゃ!」


ジュリはそう言って私の肩を叩いてから客の横に行き、


「ジュリで〜す 初めまして〜」と言って席についた。



私も早く席につかなきゃ・・。


「クリムです。初めまして」


ジュリが山田君の連れの人の所に座ったので、私は仕方なく山田君の席についた。


「お〜!二人とも可愛いね!変身前が気になるなぁ。写真見せてよ、ね?」


山田君の連れの人がジュリと私に写真を見せてくれと言ってきた。


「はい!どうぞ」


ジュリは写真を出して彼に見せていた。


「すごく変わったねぇ。おもしろいなぁここのキャバクラ!ね、君も早く見せてよ〜」



・・見せたら私が山本だって山田君に分かっちゃう・・・どうしよう・・。


‘お客様に見せてと言われたら見せてください。’


店長が言っていた言葉を思い出した。



私が困った顔をしながら写真を出そうとしたら、山田君が連れに話かけた


「さとし、別に写真なんてどーでもよくね?!俺気にならないけど。


 あ、自己紹介遅れたけど俺、ススムって言うんだ。こいつはさとし。


 初めましての乾杯しない?何か飲みなよ。」


「ありがとうございます。いただきます。」


「ジュリもいただいてもいいですかぁ〜?」


「当たり前じゃん。飲みなよ。皆で乾杯しよ。」


「やったぁ〜!ありがと〜」



私達は飲み物を注文し、4人で乾杯をした。


「かんぱぁ〜い!」


「かんぱーい」



「クリムはここ長いの?」


「今日入ったばかりです。まだまだわからない事が多くて・・。」


「新人なんだ!何歳?」


「・・20です」


「年一緒じゃん!てか敬語とかやめて?!堅苦しいよ!」


「うん。普通に話すね。進さん。」


「さん つけないでよ。進でいいからさ!」


「うん。進。」


緊張してるせいか、会話がはずまない・・。


「クリム、番号教えてよ。今度4人で遊びに行かない?!ね・・?」


アフターのお誘いだ・・ どうしよう・・


「アフターは店で禁止されてるから・・。ごめん。」


私は店長がこう言えと言っていた通りに答えた。


「そっか・・じゃあ番号だけでも教えてよ。ダメ??」


「うん。わかった。」


私は名刺に番号を書いて彼に渡した。


「ありがとう!帰ったら電話するね。俺の事、忘れないでよ??」


「忘れないっ!」


まさかこんな所で同級生に再会するなんて思わなかった。


あの時、好きだった山田君に・・。


続く


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