表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様の使い、5歳からやってます  作者: めのめむし
第1章 出会編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/156

第5話 お友達

5話と6話の順番を間違えて投稿してしまったので、入れ替えました。

読んでしまった方申し訳ありません

「うーん」

「あら、起きたかしら」


 美羽が目覚めて、顔を上げると、美しい庭園の中にいた。

そこに桜色の髪と瞳を持った美しい女性がいた。


「きれい」

「あら、ありがとう。美羽。起きられるかしら? 体は回復しているわよ」


 美羽は不思議に思った。

なぜ自分がここにいるのか分からなかった。

しかし、もっとわからないのが目の前にいる美人の女性だ。一体誰なのか。


「だれですか?」

「私はレスフィーナよ。2つの世界の女神をやってるの」

「めがみさま?」

「ええ、そうよ」

「なんで、わたしはここにいるんですか?」

「死にかけていたあなたを見つけてここに連れてきたのよ」

「わたし、しにそうだったの?」

「ええ、あなたは飢え死にしそうだったの。もう、意識がなくなっていたから、危なかったわ」

「わたし……あ、みなちゃん」


 美羽は美奈が死んだことを思い出す。


「ごめんなさい、みなちゃん。まもってあげられなかった」

「あなたは、よくがんばったわ。5歳なのに美奈をずっと励ましてあげていたじゃない」

「なんで、しってるんですか」

「女神だからね。あなたの記憶をのぞいたのよ」

「よくわからないけど、しってるんですね」

「そうよ、知ってるわ。あなたは偉かったわ」

「で、でも、ママもしんじゃって、みなちゃんもしんじゃって……」


 美羽は俯いて、唇を噛み締める。

すると、レスフィーナが優しく抱きしめてくる。


「ここは神界。わたしの世界よ。あなたは泣くのをずっと我慢していたけど、ここではもう我慢しなくていいのよ。

気の済むまで思い切り泣いていいのよ」

「う、うう……」

「さあ、大丈夫だから」


 レスフィーナに促されて、美羽は我慢できなくて泣き始める。


「めがみさま、わ゛だし」

「うん」

「マ゛マ゛とみ゛なちゃん、まもりたかったけどしんじゃって、がわ゛いそうなの」

「ええ、可哀想ね」

「ほん゛どうはずっとな゛ぎたかったけど、な゛いちゃダメだとおも゛っだの」

「ええ、だから今泣いていいのよ。頑張ったのね」

「わ゛だし、がんばったの」

「ええ、頑張ったわ」

「う゛わ゛〜〜〜ん」


 美羽は美玲が亡くなってから初めて泣いた。

必死で隠していた感情が、すでに抑えられなくなっていた。


 泣けば泣くほど、心の中に溜まったモヤのようなものがなくなっていくのを感じた。

それがなくなるまで、ひたすら泣き続けた。


 どれくらい経ったか、涙が出なくなりスッキリしていた。

レスフィーナに抱かれて心が落ち着いている。


「めがみさま……」

「可愛いわ。あなた、私の世界で御使いになりなさい」

「みつかいってなんですか?」

「ええ、普通の御使いは神の教えを広めることをするのだけど、あなたは別。好きに生きて欲しいの」

「すきにいきる?」

「そうよ、あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。

それで……私のお友達になってちょうだい」

「めがみさまとおともだち?」

「そうよ。最初から説明しないといけないわね。まずはあなたの思考力を上げるために脳力を上げていいかしら。これをすると、考える力がついたり考えるスピードが上がったりするわ。他にも記憶力が上がったり、決断力がついたり、直感がついたりいいことがいろいろあるわよ。超感覚もあとから身につくから」

「しこうりょく? ちょう、かんかく? はい」

「それじゃあ、やるわね」


 レスフィーナは美羽の額に人差し指を当てる。

すると、その指先が桜色に光り始めた。

その瞬間、頭がクリアになった。

目の前の景色もよりはっきりと見えるような気がする。


「女神様、なんだかすごく頭の回転が良くなった気がします」

「言葉もたどたどしさがなくなったようだし、成功ね」

「ありがとうございます。女神様」

「いいわよ。私のためでもあるし。それで、なぜあなたを連れてきたかというところから話すわね」


 レスフィーナによると、地球で神気を身につけることができるものを探していた。

ちょうど見つかったのが、美羽だったが、家族が仲良しだったので、引き離すのはかわいそうで、様子を見ることにした。

間を少し空けてから見に行ったら、家族は亡くなって、美羽も餓死寸前だったから、強制的に連れてきた。

これからは女神の世界に送るから、神気を身につけて、暇を見つけてちょこちょこ会いに来て欲しい。

御使いという形は取るが、何か強制するつもりはない。ただ自分に時々祈ってもらえれば嬉しい。

自分とは友達になって欲しい。


「えっと、女神様、友達が欲しかったんですか?」

「まあ、ありていに言うとそうね。……その、いきなり言われても、困るかもしれないけどね、私も人間のお友達と話したいというか」

「いいですよ」

「やっぱり、いきなりは無理……え、今なんて?」

「いいですよ。お友達になりましょう」

「いいの?」

「断る理由なんてありません。命を助けてくれた、レスフィーナ様とお友達なんて嬉しいですよ」

「本当ね! やっぱりやめるなんてなしよ」

 

 レスフィーナは美羽に顔をずいっと近づけてくる。

 最初の印象と随分違って感じる。


(なんか、親しみやすい感じになったわ)

「親しみやすいなんて嬉しいわ」

「考えていることがわかるんですか?」

「だって、女神だもの。それぐらい普通よ」

「そうですか。女神様に隠すことなんて何もないからいいですけど」

「あ、そうだ、敬語なんて使わないでね。あと、私のことはフィーナって呼んで」

「いいんですか?」

「友達なんだからいいに決まってるでしょ」

「分かった。これからよろしくね、フィーナちゃん」

「フィーナちゃん!?」

「ダメだった?」


レスフィーナは勢いよく美羽の手を取り言った。


「いいえ、嬉しいわ。フィーナちゃんって呼んでね」

「うん!」

「私も美羽ちゃんって呼ぶね」

「美羽でもいいよ」

「ううん、美羽ちゃんって言ったほうが、友達っていう感じだもの」

「分かった。じゃあ、それでよろしくね、フィーナちゃん」

「これから、美羽ちゃんが大きくなってもお友達でいてね」

「うん、ずっと友達だよ」

「そうだ、私も美羽ちゃんくらいになるね」

「え? なになに?」

「こうするの」


 レスフィーナが桜色に光ると、体が縮み、美羽と同じくらいの歳になった。


「きゃー、フィーナちゃん、すごい!」


 一気に友達らしくなった。


「美羽ちゃんの成長に合わせて大きくなるからね。精神年齢も美羽ちゃんと一緒だよ」

「嬉しい。フィーナちゃん」


 美羽がフィーナに抱きつく。


「きゃ、もう、美羽ちゃんてばー。でも嬉しい」

「えへへ、フィーナちゃん、可愛い」

「美羽ちゃんもだよー」

「そうだ、フィーナちゃん頭の中を読むのやめることできる?」

「うん、できるけど、どうしたの?」

「それやめない? 頭の中を読んじゃうと、お話する必要なくなっちゃうから」

「そっか、そうだね。お話ししたいよね。じゃあ、美羽ちゃんの頭の中はもう読まないね」

「うん!」

「あ、そうだ。美羽ちゃん、今はまだあまり長く神界にいない方がいいの」

「どうして?」

「まだ、美羽ちゃんの神気が弱いから、長くいると体に悪いのよ」

「えー、フィーナちゃん、それって先に言うことじゃないの」

「えへへ、忘れちゃってた」

「もう、フィーナちゃん! そんな子にはこうよ」


 美羽はフィーナの脇腹をくすぐった。


「こちょこちょこちょ〜」

「キャハハ、ごめんなさい〜。あは、あは」

「あはは、まいったかぁ」

「もう。今度は私の番よ。こちょこちょ〜」

「きゃー、やめて〜」


 二人で地面に倒れながら戯れ合う。

ひとしきり戯れあったら、美羽が仰向けで手を広げ、フィーナが美羽の腕に頭を乗せ、空を見上げる。


 美羽がぼそりとつぶやく。


「そっかー、せっかく友達になったのに、もう行かないといけないんだね」

「うん、でも、その気になればすぐに会えるよ」

「そうなの?」

「うん、神殿とか、私の神像とかがあるところで祈ればね」

「そうなんだ。じゃあ、すぐに会えるかもね」

「うん」


 フィーナが体を起こして言う。


「美羽ちゃん、楽しかったよ。やっぱり地球から連れてきて良かった」

「私も連れてきてくれてありがとうね、フィーナちゃん」

「うん」

「じゃあ、そろそろ……あれ、私、これからどこに行くの? っていうか、5歳の私が生きていけるの?」

「あ、ごめん。それも説明しなくちゃね」

「もう、またなのフィーナちゃん」


 美羽がフィーナに抱きついて、お腹に頭でぐりぐりする。


「キャー。えへへ、ごめんね」

「もう、しっかりしてよ。フィーナちゃん」

「うん、説明するね」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ