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タケミカヅチの回想①

 俺は、一体、どの位、寝ていたのだろうか。


「やっと見つけたよ・・・タケミカヅチ」


 音も立てずにしろがねは社殿の中に入ってきた。白い羽織が風に揺れる。

 俺は、しろがねを斬った。その後、俺は何者かに背中を斬られた。


 何度も同じ夢を見ている気がする。

 いま、俺はどこにいる? ここはどこだ?

 みゃあ、という鳴き声が聞こえた。周囲を確認する。誰もいない。すぐに自分の鳴き声だと気が付く。

 こればかりはどうしようもない。

 今、俺の身体は謎の毛に覆われている。生活に不自由はしていない。どうやら、身体は小さい。よくわからない人間に餌をやられて、寝床もある。不自由はない。だが、俺はいま、何のために生きている? いや、生きているとは言えない状態か。そもそも、俺は何者なのか?


 一つだけ分かったことがある。謎の毛の正体だ。俺は、どうやら猫になったらしい。どうやら、俺は今、『山田電機』と呼ばれている。思わず笑ってしまう。

『タケミカヅチの化身』『戦の神』と呼ばれていた俺が、猫だと?


 時々、戦の世のことを思い出す。

 俺は何で戦っていたのだろうか。自分のためか? 確かにそうかもしれない。生きるために戦うしかなかった。自分のために。

 『山田電機』という猫も恐らくそうなのだろう、と何となく思う。俺も昔はそうだった。でも、今は『何か』忘れている気がする。その『何か』はよく分からない。  


 色々、考えていると何だかよく分からなくなり、瞼が重くなってくる。

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