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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

とある乙女ゲームのモブキャラに転生しました。

作者: cominamu

イベントを折る超おバカな展開を書いてみました。

「お前らそこでなにをしている!!」


ーー誰も知らない。私の存在、誰も興味すらない。


私は、乙女ゲーム「サクラ迷宮」。よくある庶民が皇太子様とその仲間たちと仲良くなって、婚約者である悪役令嬢を追放するあれ…のモブキャラに転生した。


その中で、私は悪役令嬢の取り巻き令嬢の下っ端の下っ端令嬢。ヒロインに意地悪をしている途中で皇太子に見つかり捕まった挙句、尋問(拷問)を受け、悪役令嬢の指示だと自白すると、悪役令嬢にも見捨てられ、実行犯として死刑にされるという、とってつけたようなモブキャラになっている。


しかも、ひどいんだよ。私の顔は写っていないのだ。パッケージの曲がっている部分と重なって、顔の輪郭が映っている程度。

ゲーム登場するのは3コマしかない上、全て後ろ姿しかない。

1コマ目は、悪役令嬢から指示をされて、かしこまりましたと頭を下げているシーン。

2コマ目は、ヒロインをファイヤーボールで攻撃しているシーン。

3コマ目は、自白シーン。


極めつけは、私の最期は、文章で「マーガレット・ヴィンセントは処刑された」


本当の意味で、使い捨ての超モブキャラと言っていい。


そんなかわいそうなマーガレット・ヴィンセントに転生したのに気付いたのは、サクヤを虐めるイベントへ向かう時だった。


アーサー皇太子殿下の婚約者で悪役令嬢のエカテリーナ・ハウステンボスの寄子であり、ヴィンセント家の寄親であるバンサンカン子爵の子女、イメルダ様と一緒に、数人で特待生であるサクヤへ魔法で脅しに行く途中、おなかが痛くなった時のことだった。


その腹痛の原因は、女の子にあるあれ…生理。そう生理の初日、当然、私は、なにも用意していない。


あっ!!そうだ!!


私が立ち止まった。


「イ...イメルダ様」


「何よ。急に立ち止まって」


そりゃ立ち止まるわよ。この後、皇太子様か私たちからサクヤを救うイベント始まるんだから、このことがきっかけで、この後、捕まって、拷問されるとわかっている。


「イメルダ様、わたし、あれが来てしまって」


「はっ?」


「お腹が痛いんです」


「何言っているのよ」


「あれがメガトン辛いんです」


「はっ?メガ?なんって」


私はお腹を抱えて蹲った、すると数人の彼女の連れが私を無理やり立たせて、なにやっているのよと手を引っ張る。しかし、私は駄々をこねている子供のように座り込んでいる


「痛い!痛いですわ!!あああ!!お腹がメガトン痛いです~~~」


「何を言っているのよ。魔法が使えるのはあなたしかいないのよ」


「ですが、メガトン痛くって、メガトン辛いんです。うぁああ~」


「何を言っているのよ。そんなのは後よ。早く来なさい!!さもないと…どうなるかわかっているの」


「痛い!!痛いです!!あああ!!メガトン痛いです!!!うぁああ!!も…漏れるかも」


「は?何言っているのよ!!いいから!!みんな早くこいつを連れてきなさい!!」


しかし、多勢に無勢、一人では数人のお嬢様方に勝てるはずもなく、ズルズルと引きずられサクヤを取り囲んでいる皆様方の前に押し出された。


「貴方達!!な…?」


「メガトン痛いです~もう限界が…も…」


「は?」


私の言動を見たサクラは、取り囲まれ怯えている。しかし、そこに私が泣きながらお腹を押さえて立っているのを見て、不思議な表情を浮かべていた。


そこへイメルダ様が彼女を脅すように


「貴方ね!!いくら皇太子様が」


と言っている横で私のお腹が限界に近い。思わずイメルダ様によりかかると


「何やっているの!!はやく!!こいつをおどしなさい!!」


突き飛ばされた私は、サクヤに寄り掛かった。


「わーん!!メガトン痛いです!!ううっ!!だすげげでくだざいーーうっうつ!ーーうわーーー!!も…漏れる」


「もれるって…え?なに?これ?」


そこへ皇太子様御一行が登場!!


「お前ら!!そこでなにをしている」


そこまでは良かったのだが、サクヤに抱きついて、顔をグジャグジャにして鼻水を垂らしながら泣いている私を見た途端、全員が引いてしまった。


「うっ?なんだこの状況は?」


「だずげで…もう限界…」


「いや~!!!近づかないで!!」


今度は私はサクラに突き飛ばされ、殿下の前に出たので


「で、殿下、だずげでぐだじやい!!メガトンいだぃです。あ!あぁあ!も、もれるーーー」


そう言いながらふらふらと殿下に近づいていく、サクヤを虐めていると思ってやって来た皇太子様達だったが、意味不明な言動をしながら近づく私を見で動揺している。


「く…来るな!!」


殿下でんがだずげでぐだじゃい…ああ…も…漏れる」


「ひっ!!」


私が抱き着いた瞬間、


「ええい!!はなせ!!」


そう言って私を突き放した上、お腹を蹴り上げた。


「うぐっ!!」


お腹を抑えて倒れた私を見てみんなは悲鳴をあげた。


本当の限界が来たのだ。白いスカートは赤く染まっていったのだった。


こうして私の活躍?もあって、皇太子がサクヤの好感度を上げるイベントのフラグをおることができただけでなく。好感度を下げることになった。更に皇太子は、生理中の女子に暴行したと学園内に噂が広がることで、今までのような行動が取れなくなった。




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