転生して初日4
お昼休みに一気に書き上げたので、ちょっと荒いかも。
「ユニコーンジャンプ!」
川幅3mを飛び越えるために使ったスキルが思った以上に強力で飛び過ぎてしまった。着地が上手くいかずたたらを踏んだが、背負っていた荷物と疲労によって踏ん張りがきかずに、雪の上にヘッドスライディングをキメた。
「グハー」
雪が冷たくて気持ちいい、ゼーゼー言いながら雪とハグを堪能する。多分もう大丈夫、スカウトスキルがラットマンの縄張りを抜けたことを教えてくれる。
ヤバかった、エンカウントしかかったのを藪に隠れてやり過ごしたときは本当に怖かった。10m切ってたからね。体が冷え切ってしまう前に動き出さないと、汗が冷えるとこんな雪山の中じゃ命に係わる。もう少し先に行けば街道に出るはずだ、街道は魔物除けが敷設してあるはずだし今日はそこまで行こう。
ガクガク震える足に鞭打って、何とか立ち上がると歩き始めた。一時間ほど歩いただろうか街道の大きな道に出ると丁度そこは広場になっていて、井戸と竈を覆う屋根がかけてあった。
「サービスエリア的な物かな?」
街道にはこういった休憩ポイントみたいなものがあるんだろう、知らんけど。何にせよ今日はここで一泊しよう、時間としてはまだ正午くらいだろうが、今日はもうここで良い、スニークミッションと全力疾走で疲れたんだよチキショーめ。
エゾ地は過疎っているおかげか人っ子一人いやしない、なので独占させていただこう。誰か来たらその時はその時だ。竈と井戸の屋根の下にテントを張ることにする。テントと言ってもそんなちゃんとしたものじゃない、高さは50㎝、縦2m横50㎝ほどの、テントというよりは携帯シェルターに近い、まぁその分重量は軽いし携帯性も抜群なんだけどね。
備え付けの薪を失敬して竈に火をつけると、お鍋に湯を沸かす。テントのターフで簡易的な目隠し兼風よけを作って、その中で服を脱いだ。まぁ誰も見る人なんていないんだけど、気分的なもんだ女の子だしな、後単純に風が冷たい。
毛皮のコートを抜いで革のチョッキも脱いでいく。革職人だしどちらも革製だ、どちらもメイドバイ「ジェーン」と書いてある。我ながら凄いな、GMまで上げた甲斐がある。下のブラウスは流石に木綿製だ、革は水で洗浄するわけにもいかないので肌着には向いてないわな。
そろそろお湯が沸きそうなので竈から鍋を降ろすと、ウエストポーチの中の身だしなみセットからハンカチを取り出してお湯に浸して絞る。アッツアツのお風呂に入りたいなぁ。そんな贅沢も言ってられないので体を拭く為にブラウスを脱ぐと下にはキャミソールを着ていた。
「お~これが世に言うところの、乳カーテンという物か」
見事な双丘に押し上げられて、キャミソールの前側の丈が足りなくなっていてお腹が出ちゃってすーすーする。汗で湿ったキャミソールが薄っすらと透けて奇麗なピンク色が、寒さで尖ってしまっていた。
「ん~これは何か裸よりエロイな」
そういう映像作品ならマニア垂涎級の格好なんだろうが自分だと思うとゲンナリする。竈の前に薪で作った簡易物干し台に汗で湿ったブラウスとキャミソールを干しておいて上半身スッポンポンになって体を拭いていく。今の自分の体を確認するように無心で体を拭う。
着替えが無いのは困ったよなぁ、ついでに石鹸も欲しいなぁ、などと頭の中の買い物メモに必要な物を書き連ねながらせっせと体を拭く。
自分の今の体の事を考えないようにしていたが、やっぱり、この体、奇麗だわ。少女から女へとの成長過程が始まったばかりの子供とも女とも言えない危うい時期特有の、浮き出た肋骨からウエストを経て臀部にかけての穏やかな縊れ。華奢で長い手足。
「あ、わき毛生えてない」
剃り跡や脱毛の痕跡の無いツルツルの腋……もしかして……私はズボンを降ろしてみた。
ツルツルでした。
「そもそもパンツ履いてないんだけど、なんでやねん」
ナニコレ? ノーパンなのはエルダーテイルの仕様なの?? まぁパンツを降ろすのにも覚悟がいったろうが、ずぼんを脱いだら生身とか不意打ち過ぎるだろ、なんかもうどうでもいいや感が出てきたわ。
そのあと私は、無心で体を拭ききった。
ログ・ホライズンTRPGのリプレイ冒頭でノーパンだってので、ノーパンは仕様みたいですよ。