放逐令嬢、はずれ加護のウサギ王子と新天地で出会い愛を育てる

それは唐突な宣言だった。
「オブドリー・コーエン公爵令嬢。本日、貴様との婚約を破棄する！」宣言したのは、シビッカ国第一王子のゴルフレン。ゴルフレンの隣には、オブドリーの義姉クラスティが寄り添う。聖女として神殿でのご奉仕に従事していた十五歳のオブドリーは、婚約破棄と聖女の資格を剥奪された上、実父からも見捨てられて国外へ放逐された。新たな生活を始めた国は、隣国のレブラ国である。レブラ国は王族たちに特別な加護を与える国でもある。その第七王子ジェリックは、生誕時、王や王妃からの期待を受けたのだが、神官が告げた第七王子ジェリックの加護眷属とは。「ウサギ、です」
なんと食物連鎖の下方動物、ウサギであった。その日から、ジェリックは自分自身で「はずれ王子」だと認識する。王位継承は勿論のこと、人生全部を諦めたのだ。
放逐された令嬢と、はずれ王子は学園で出会い、互いの心の傷を分かちあいながら、成長していく、そんな物語である。
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