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第三十七話 続編みたいな感じだけど再生怪人ぽいのは御約束だよね。(生きてたんかい)

前回の話に矛盾点が有ったので追加で加筆修正しました。

 その声と共に僕らは一斉に振り返る。

 声の主の方に。

 場所ははるか上。

 月を背に背負い佇む二人。

 電柱の頂点に佇むその人は此方を見下ろしていた。

 其処には予想通りの顔ぶれが居た。

 取り合えず変身はしないでおく。




「現れたな……」




 蛸型異星人の言葉に釣られ僕はそちらを見る。

 うん。

 蛸型異星人で良いだろう此奴は。


「兄弟戦隊シマイッ!」


 ヤッパリか~~。

 僕は現実逃避しながら眺める。

 蛸型異星人の顔は歪んでいた。

 いや見た目が蛸何でそう見えるのかもしれないが。



「また悪の限りを尽くす気か【コロン】」

「御前の悪事は此処までだっ!」

「ぬかせっ! 貴様に奪われた此の触手の恨み晴らしてくれるっ!」

「「ふっ!」」




 眼前に失われた触手を見て二人を睨む蛸。

 凄いデジャヴ。

 前回と同じです。


「美味しく蛸の酢の物にさせていただきましたっ!」

「私は醤油で食べました!」


 二人はじゅるりと、涎を拭う。


「それは御粗末さまですっ!」

「また食ったんかいいいいいいいいいいっ!


 思わず突っ込んだ僕は悪くないと思う。

 食ったんか。

 また食ったんか。

 此奴ら良く食えるな。

 其れを又食ってるのか?

 自分の家族ながら呆れる。


「「食べたけど……アレ?」」


 シマイの二人は僕の顔を見て固まる。


「「何で此処に居る愚弟」」

「此方こそ」


 僕の顔を見て失礼と思う。


「ゑ? あんたら兄弟?」

「「「うん」」」


 蛸型異星人が困惑する。

 

「……」


 顔を逸らし遠い目をする蛸型異星人。

 この展開について行けないみたいだ。

 暫く沈黙を保った蛸型異星人は愚兄達の方を見る。



「何所を見てるシマイッ! 今日こそ決着をつけてやるっ!」


 どうも僕の存在をスルーする気らしい。

 どう反応して良いか分からなかったみたいだ。

 放置ともいう。

 

「やれるかなっ! また触手を頂くぞっ! 明日の朝食!」

「私は明日の蛸飯にっ!」


 まだ食うんかいっ!


「ぬかせっ! 今日こそケリをつけてやる降りろっ!」

「ふ……言われるまでもないっ! とうっ!」

「とうっ!」


 ヨジヨジ。

 ツルツル~~。

 ズルっ!

 ゴスン。


「きゅう~~」

「う~~」


 落ちた。

 落ちたよ此の二人。

 しかも頭から。


「「「ええ~~」」」


 落ちた二人に絶句する蛸型異星人。

 敵方の情けない姿に

 前回は普通に降りられたのに。


「どうするよアレ?」

「どうします?」

「介抱しますか?」


 何故かヒソヒソと話し合う蛸型異星人。

 敵だろうに……。

 何で介抱するんだよ。


「ふう~~良い攻撃だ流石は俺の宿敵」

「そうね油断したわ」


 あっ……復活した。

 気絶していた愚兄達はふらつきながら立ち上がる。

 

 御免。

 身内の恥をさらす様で悪いけど自爆だからね。

 本当に。


「ふう~~我が攻撃を受けて其れだけとは流石だ」


 蛸型異星人は愚兄達に合わせてくれてるみたいです。

 いや良いんだけど。

 良い人すぎる。

 というか何で此奴ら敵なんだろうか?

 分からん。

 因みに一般人は気絶して白目です。

 何だろう此のカオスは?


「だが此処迄だっ!」

「ええ明日の御飯さん」

「おうともっ!」


 御飯で良いんかい。

 何でまた変なポーズをしてるんですか?

 二人は互いに斜めの姿勢で手を掲げる。

 漢字の人の字ですね。

 またかいな。


「今日こそケリをつけてやるっ!」


 叫ぶ蛸型異星人。


「やれるものならやってみろっ!」


 闘志を燃やす愚兄。


「やれっ! 雑兵よっ!」

「「「ハイルッ!」」」


 異星人の言葉に雑兵が二人に襲い掛かる。


 バキッ!

 ゴスッ!

 ドンッ!


「ぐはっ!」

「ぎゃああああっ!」


 雑兵が二人をボコる。

 弱い。

 弱すぎるよ。

 全然成長して無いじゃん。

 フルボッコじゃん。

 雑兵さん強すぎ。



「くっくっく~~やはり強いな~~」

「此処迄私たちを追い込むなんて~~」



 愚兄達が成長してないだけです。



「ふう~~遊びは終わりだシマイッ!」

「そうだな遊びは終わりだ」

「そうね今度は本気を出す」


 先程のは本気では無かったんですか?

 というか最初から本気を出せや。


「行くぞっ!」

「ええっ!」

「来いシマイッ!」


 異星人の言葉と共に二人は腕時計を弄る。


「こいっ! 流れ星っ!」

「来てっ! シリウスッ!」




 二人の言葉と共に遠くからエンジン音がする。

 その数は二つ。

 唸りを上げ近づいてくるっ!

 原付バイクと軽トラックだ。

 しかも見覚えのあるやつ。

 支援機だな。

 というか又か。



「とうっ!」


 愚兄の方は原付に乗る。


「はあっ!」


 姉の方は軽トラックに素早く乗る。

 二台は轟音を上げスタートした。


「食らえっ! 兄弟戦隊シマイ今必殺の轢き逃げアタックウウウウッ!」

「兄弟戦隊シマイ今必殺の衝突事故おおおおっ!」


 此処までは前回と同じ。

 だが此処からは違った。


「待ってたぞっ! この時をっ!」


 愚兄達の攻撃を迎え撃つ蛸型異星人。

 その時だった。

 蛸型異星人が光り輝いたのは。


「必殺っ! オクトパスディフェンスッ!」

「「何いいいいいいいいいいいっ!」」


 雑兵を庇うかのように愚兄達の前に躍り出た蛸型異星人。

 其の触手はうねうねしながら二体の支援機を抑え込む。

 

「見たかっ! これぞオクトパスディフェンスッ!」

「「貴様っ!」」


 ギッギッと支援機のタイヤが無理やり止まる。

 蛸型異星人の所為だ。

 どういった原理か圧倒的な殲滅能力を誇る支援機を押しとどめていた。

 触手で。


「クククッ~~このまま貴様を押しつぶしてやろう~~」

「くう~~」

「ま……不味い此のままでは……」


 白煙を上げるタイヤ。

 摩擦熱でゴムが溶けているのだ。

 だが問題は力の均衡が保たれている事。

 何方も動けない。

 支援機に乗ってる愚兄達。

 支援機を抑え込んでる蛸型異星人。

 だが手の空いている者が居る。

 雑兵だ。


「今だやれっ!」

「「貴様っ!」」


 配下の雑兵に攻撃を命令する蛸型異星人。

 其れに焦る愚兄達っ!


「「「ハイルッ!」」」


 雑兵達は上官の命令に従い愚兄達を襲おうとする。

 ジリジリと愚兄達に迫る雑兵達。

 いや……ジリジリ近づく必要ないだろう。

 普通に近づけよ。

 仕方ない。

 此処は僕の出番か。


「変身」


 この言葉と共に僕の体から閃光が走る。


「「「「「「ゑ?」」」」」」


 僕の言葉にその場にいた全員が此方を振り向いた。

 

 

 


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