第三十三話 僕は一般人ですよ(大嘘)
うちの組織が兄さんたちと同盟を結んだ。
その事実に僕は目を向ける。
こう言っては何だが兄さんたちは弱い。
其れも物凄く弱い。
何しろ僕の所の組織に居る戦闘員にすら負ける貧弱ぶりだ。
なのに同盟を結んだ。
其れは特殊装備というのが原因だろう。
万が一敵に回られた時其れを使われたら致命的な損失を避けられないと感じたんだろう。
「兄さん特殊装備てのはどんな物なの?」
「すまん機密だ言えない」
「ですよね~~姉さんも?」
「言うと思う? 愚弟?」
「分かってた」
まあ言わないか普通は。
本人の口からは聞けないなら別の者に聞くか?
「明日香さん昔特殊装備を見たんでしょ? どんな物だったの?」
「あ~~旦那様」
僕の言葉に悩む様な顔で此方を見る。
どうしたんだろう?
「どうした?」
「分からないんです」
「分からない?」
「はい……あの日私たちは御二人の特殊装備を見たのですが覚えてないんです」
「覚えてない?」
「いえ……正確に言えば見たのですがあの日に見た者の証言がバラバラなんです」
「バラバラ?」
「大きな熊を見たと証言した者もいれば鳥や魚其れに船を目撃したと言って……」
明日香の言葉に僕は考え込む。
集団幻覚?
いや巨大化した異星人を撃退した言ったよな?
物理的には存在してるよな?
此れは一体……。
「ふっふっふ~~愚弟悩んでいる様ねヒントだけ教えて……」
「ああ~~認識力断絶現象か」
「ぎやあああっ! 気が付いたよ愚弟がっ!」
「おお~~閃きだけで正解にたどり着いたか……」
何か姉が叫んでるが気にしないでおく。
「それってどおいう事ですか?」
「恐らく二人の特殊装備というのは明日香たちから見て非常識な代物なんだ」
「非常識? 私達から見て?」
明日香たちの認識を超える非常識。
非常識を超える非常識を見た者はどうなるか?
認識が混乱しあり得ないものが見える。
其れが答えだ。
「そう……だから目撃証言がバラバラ何だ」
「でも私たちなら普通はもう少し真面な物になる筈ですよ」
「そうだね普通なら例えば異星人を撃退した代物なら戦車とかになる」
「其れが妥当ですね」
うん。
其れ位のレベルの物を明日香たちが見てればなってるだろう。
但しその時は違った。
「だからだ」
「はい?」
「恐らく超科学を操る明日香たち組織よりも非常識な物を見せられたんだ」
「はあ~~」
困惑する明日香。
此れは意味が分かってないな。
まあ~~僕のは推測を兼ねた仮説未満の物だし。
唯の妄想に近い説明だし。
「凄い大雑把な説明だな」
「悪かったね愚兄」
「でも愚弟にしては勘が良いわね」
「自慢の旦那様ですから」
あ~~明日香さん。
持ち上げるのは止めて。
愚兄と馬鹿姉さんが僕を妙な目で見るから。




