第三十話 若い嫁を貰うのは人生勝ち組だよね。
さて。
変身を解いて貰った二人だが……。
予想通り中身は僕の兄さんと姉さんでした。
「いい年して戦隊ヒーローのコスプレしてゲリラヒーローゴッコは卒業してくださいね」
「え!? あ……ああ……そうする」
「兄さんっ!?」
「良いから」
「あっ!? あ~~」
僕の言葉に兄さんは困惑して不承不承返事をする。
その様子に姉さんが激昂するが兄さんが宥める。
其の態度で兄さんの言いたいことが分かったらしい。
つまり唯のコスプレだと僕が誤解してると察したんだ。
良し。
狙い通り。
仮にも悪の組織の一員。
本当は違うがこんな仕事をしてるんだ。
成るべく面倒な手間は省きたい。
何が悲しくて実の兄弟と戦わなければならない。
其れに御父さん何か首領だし。
下手すれば家庭内暴力レベルではない戦いが始まる。
やりたくないわ。
そんなメンドイこと。
玄関のカギを開ける。
「ただいま~~」
「は~~い旦那様」
僕の言葉に明日香が答えて奥から出てきた。
「先に御食事にします~~其れとも御風呂~~若しくは……わ・た・し?」
「ああ~~明日香実は兄さんや姉さんと行き成り会ってさ……」
「あ~~」
うん。
そのやり取り独身時代は憧れましたが……。
僕の嫁さんがエプロン姿ですると破壊力が有る。
のは良いが……。
明日香さんは兄さんと姉さんの姿を見るなり赤面する。
「「予想より若いっ!?」」
「チョイまて兄さん姉さん何がです?」
何か明日香を見て驚いてるんだけど……。
若いから何?
「マー君~~弟が性犯罪者に成って兄は悲しいな~~」
「此れは通報ものね」
「良し黙れ今日から兄弟の縁を切る」
「でもな~~どう見ても未成年だろう?」
「ロリはいけないな~~」
久しぶり何で忘れてたけど……。
兄さんと姉さんは何時もこんなノリだったな~~。
「あのう~~私は此れでも十八歳なんですが~~」
「弟よ何処で拉致して来た?」
「それとも何処かで捨て猫を拾ってきてマッチポンプで惚れさせた? 姉に教えてみ?」
「止めろ馬鹿兄にアホ姉」
何がなんでも僕を犯罪者にしたいらしい。
気持ちは分かるが……。
当事者としては分かる気はする。
同じ立場なら僕も疑うわ。
「いやあの……私が旦那様に一目ぼれして押しかけて……」
「押しかけ妻っ!? 都市伝説と思ったっ!」
明日香の言葉に目を輝かせる兄。
実は印鑑を偽造され婚姻届けを勝手に出されました。
等と言うまい。
「どんな手段を使って洗脳したっ! 姉に懺悔してみ」
「ふむ……後で兄弟水入らずで野球しようか?」
「「すみません」」
「良し」
僕の剣呑な声に黙る。
素直でよろしい。




