第二十二話 首領の声にピコーンと付くのは昔の御約束だよね。
奥の部屋。
正式な名称は【ケッター作戦会議室】という。
其れは悪の組織【ケッター】が重要な会議を行う部屋である。
其処に準若しくは幹部が一堂に会し作戦の提案に進行など様々な事が話される。
今回は御父さんの尋問室に早変わりにしてるが其の前は違う。
旧式の改造人間の手術室でもあったらしい。
明日香に聞きました。
マジで僕の嫁さん有能すぎ。
というか部屋数少なすぎない?
悪の組織なのに。
嘗ては明日香が此処に入る資格を得る資格を貰う筈だった。
なのに何を突狂ったか僕の嫁に成り組織を裏切ることに成った。
人生とは分からないものである。
いやガチで。
まさか僕が美少女を嫁に貰うとは思わんかった。
其れはそうと。
「此処か」
「ええ」
僕は部屋の前に陣取る。
部屋の中は流石にどうなってるか流石に知らないらしい。
僕は手で合図して体当たりをして部屋の中に入る。
ピコーン。
何処からか妙な音がした。
何処か場所は分からない。
部屋に明かりらしき物が少ないからだ。
「ママチャリライダー」
「……」
部屋の中央にママチャリライダーが鎖で縛られ気絶していた。
下からライトの光が其の姿を浮かび上がらせる。
顔に白い面を覆い。
全身は赤と白に青三色のライダースジャケット。
見たところぐったりとして動かないみたいだ。
まるで人形の様だ。
ああ~~テレビの特撮ヒーロー物みたいだ。
そうなると僕はその仲間かな?
いや違うか。
しかし此の姿綺麗すぎる。
傷一つ無い。
ふむ。
ピコーン。
再び音がする。
その音と共にママチャリライダーの背後の壁が見える。
壁には旗がかけられていた。
赤い光が【ケッター】の旗を浮かび上がらせる。
「良くぞ此処まで来たママチャリライダーの息子よ」
「御前が首領か」
「貴様の父親は……」
その言葉と共に僕は全速力で走る。
「真忘却魔法っ!」
ズガンッ!
僕の金属バットではなく魔法のステッキが唸りを上げ目標を粉砕。
目標ママチャリライダーの頭部をだ。
金属と肉片等が辺りに飛び散る。
うん。
魔法だから幾ら粉砕しても再生するので便利ですね。
「「えええええっ!」」
僕の行動に驚愕の声を上げる明日香と首領。
首領の此の声はやはり聞いたことのある言葉だ。
うん。
やはり。
「良し」
「良しじゃないですううううっ!」
「無いわ~~」
僕の言葉に明日香が詰め寄りガクガクと揺さぶる。
気持ち悪い。
首領呆然とした声を出すなよ。




