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第十九話 改造人間といえど人間である。

 本拠地の中に入る事暫し。

 玄関から靴を脱いで入る僕達。

 そのまま奥の応接間らしき部屋の畳を剥ぐ明日香。

 見ると畳の下は地下へと続く階段が有りました。

 年代を感じさせる其れは昨日今日で作られた物という感じではない。

 どうやら明日香さんの言葉は真実みたいでした。


「不用心すぎる」


 カツンカツンと階段から地下に有った通路を歩く僕達。


「警備の人が少なすぎるから?」

「そうだね」


 はっきり言えば会ったばかりの此の子を信用して良いか分からない。


「罠にはめたかもしれないと私を疑ってる?」

「うん」


 僕の心の内はお見通しか~~。


「其処は否定して欲しいんだけど」

「いや~~会って一日も経ってない子を信じろと?」

「其処は愛する妻を信じるよと言って欲しいな~~」


 おどける様に手を広げる。

 通路に備えれた明かりが彼女の笑顔を浮かび上がらせる。


「印鑑の偽造をして届け出をした人を信じろと?」

「うん愛してるから信用してほしい」


 ニコニコと笑うその姿に僕は視線を逸らす。


「僕に恐怖したからと言ってなかったけ?」

「ああ~~其れ方便」

「はい?」

「実は昔ね旦那様に一目ぼれしたの」

「はあ?」

「だからね機会を伺ってたんだ」


 もじもじした明日香は一番奥の部屋までたどり着く。

 其れについて行った僕は彼女の言動に目を丸くする。

 途中で枝分かれした通路や部屋があるがスルーしていた。

 彼女の話に集中していたからだ。

 

「なんてね」

「はい?」


 ニコリと笑う明日香。

 其れに伴い通り過ぎた別の通路や部屋から足音がする。


「動くなっ! ママチャリライダーの息子」

「しやああ~~」

「グル~~」


 僕の背後から怪人が現れる。

 三人。

 嫌……三体か。


「明日香此処は一旦切り抜けてから後で話を……」

「必要ない」


 そう言いながらカツカツと怪人たちの方に向かって歩く。

 無防備に。

 変身もせず。

 

「ご苦労だったワニ怪人」

「いえ」


 その光景に僕はポカンとした顔をする。

 明日香は冷たい顔で怪人二人の後ろに回る。


「どおいう事だ?」

「どうもこうも御前は騙されたのさ」

「初めから御前を此処に連れてくるのが目的だったのさ」

「初めて出来た女に浮かれたか? 哀れな」


 僕の言葉に怪人三人は答える。

 冷酷とも言えるその言葉に僕は言葉を失う。

 明日香は何も言わない。

 無表情で僕を見る明日香だった。



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