第十三話 怪人が負けるのは御約束。(誰にとは言わない)
変身ヒーローにあるまじき行為を行う御父さんに呆れてる時の事だ。
「う……うん」
気絶していた怪人が目を覚まし始めた。
「起きた」
「いやあああああああっ!」
怪人は御父さんを見るなり這って逃げ出そうとする。
だが御父さんはママチャリを担いで其のまま逃げられない様に怪人の背中を踏む。
「御父さんママチャリを担いで何するんですか?」
「頭をミンチにしようかと……」
「止めろおおおっ!」
怪人は御父さんのヤバイ発言に顔を青くする。
ワニ顔なのに色が分かるって新鮮だな。
「止めて下さい」
「そ……そうだ息子さんの言う通りだっ!」
僕の言葉に便乗する怪人。
「家の庭に嫌なシミが出来て住めない様にするのは止めてください」
「気にするところ其処っ!」
僕のぶっとんだ発言に驚愕の声を上げる怪人。
「撲殺すること自体は止めないんだ」
「当たり前です」
「当たり前じゃねえええええっ!」
僕の発言に絶叫する怪人。
はて?
「ワニ怪人さん」
僕は姿勢を低くし怪人の顔を見る。
「貴方は何で此処に来たんですか?」
「其れは当然……」
「当然?」
何処か得意げな怪人を見る。
「我らが宿敵ママチャリライダーを倒すために来た」
「御父さんスコップを持ってきますので車の準備をしてください」
「まてえええええっ! 何をする気だっ!」
僕の言葉にぎよっとする怪人。
「裏山に宝さがしに行きます」
「埋める気だろっ! そうだなっ!」
僕の戯言を看破する怪人。
「いえいえ徳川埋蔵金を探すだけですよ」
「其れ絶対無いやつじゃんっ!」
「掘った土を戻した時に土饅頭が出来るのは御約束ですね」
「埋める気だよ此奴っ!」
顔面を蒼白にする怪人。
何を言ってるやら。
「害虫は一匹見つけたら沢山いると思えと言いますし」
「怪人は害虫ではないっ!」
「人に害をなしてるので大差は無いですよ」
「違うだろ色々っ!」
うん。
何言ってるやら。
はっはっは~~。
「人の家族を殺そうとしてるんです仕返しされても文句言えないよね」
「御免なさいいいいっ! 心を入れ替えますので許してくださいっ!」
僕の黒い発言にとうとう泣きが入る怪人。
というか股間が濡れてますが……。
改造人間としてのプライドはどうした?
「我が子なんだよな……怪人を泣かしてるけど」
「そうですけど?」
「我が子ながら……エグイ性格してるな~~」
御父さん貴方が言いますか?




