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汗と湯川さんとマリアと旅行。

結局、俺の画像は消してもらえず、二人のスマホに保存されたまま。

しかーし、俺も堂々と写真を撮ってもいい宣言されたわけだ!

これはもはや、俺がウハウハなだけではないのか!?

こうなりゃ、俺の裸写真なんて、いくらでもくれてやるぜ!(俺の煩悩が、人として超えてはならない壁を超えた瞬間だった。)

俺達はのんほいランドでお土産を買うと、駐車場に停めてあった車に乗り込む。

「あっちぃー!!」

車の中はまるでサウナのようで、直ぐに汗が吹き出してくる。

しかし、なんでこの車内は暑い以上に、いい香りがするんだ!?

見ると湯川さんもマリアもしっとりと汗をかいている。

まさか、二人の香りが…………!?

女の子って、何で汗かいてもいい香りなの?!

何とか自分の理性を保ちつつ、車は駐車場を後にする。


車での帰り道、途中でコンビニに寄る。

「彊兵君のお母様から、弁当買ってきてとリクエストがありましたので……。」

湯川さんはコンビニに車を止める。

俺達も夕飯食べてないし、何か買うか。


俺達はコンビニに入ると、湯川さんはお弁当コーナーに向かう。

俺は次にデートに行く時用に旅行雑誌をペラペラめくる。

「彊兵……。私達、婚約したんだよね?」

マリアが隣でいきなり聞いてくる。

「そうだけど、どうかしたの?」

「私、不安で不安で……。本当に私なんかでいいのか……。しかも、湯川さんも彊兵の事、まだ好きっぽいし………。」

そうか、昔から色々とあって、やっぱり不安はどうしても取り除けないんだな……。


「マリア、俺はマリアだから結婚したいんだ。マリアとならどんな事も乗り越えていける。マリア、俺を見てくれ。」

俺は、マリアの顔を両手で挟み、引き寄せる。

「これが証明だ。」

俺はマリアにキスをする。こんなんで安心してくれるか分からないけど、俺は想いを込めて熱いキスをした。


「実はさ、また今度旅行に行く為にどこか無いかなって、雑誌を見てたんだよ。」

「皆で行くの?」

「今度は二人で行くんだよ。電車とか使って。車の免許も取れたら、本格的に色々と二人で出かけられる!」

俺の言葉に、みるみるうちにマリアの顔がほころぶ。

「じゃあ、私長野県に行きたいな!岐阜県もいいなー!」

マリアは二人で出掛けている事を想像しているのか、両手を握り合わせ、自分の世界に入り込んでいた。

「意外と渋いとこ選ぶね!俺も長野県と岐阜県かなー!街よりは自然を満喫したい感じ!」

「私も一緒です!岐阜県は郡上八幡とか下呂、高山や白川郷に行きたいです! 長野県は霧ヶ峰や諏訪湖、車山高原にいきたいです!」

「マジで!?俺も一緒だ!凄い!!」

「やったー!本当ですかー!?」

マリアとなら、どこでも楽しそうだけど、行きたい場所が一緒って嬉しいな。


ーーーーーーその頃の湯川さん。


「うぅ…………。弁当ったって、一体何買えばいいのよ……二人早く来てー!!」

一人、弁当コーナーで涙を流していた。



弁当を何とか買い終えた俺達は車に戻る。

「旅行雑誌って、皆でどこか出掛けるんですか?」

湯川さんは旅行雑誌をパラパラめくると

「へぇー、岐阜県とかいいですねー!私も大好きなんですよ、高山とか下呂温泉とか!」

興味津々にページをめくっていく。

「長野県!いいですねー!霧ヶ峰とか車山高原、女神湖もオススメですよー!」

湯川さんは旅行雑誌を見ながらオススメスポットを挙げていく。

同じだ、行きたいところがカブッている。

嫌な予感しかしない!


俺とマリアは顔を見合わせる。

面倒な事にならなければいいが…………。


俺の一抹の不安も乗せて、俺達は自宅に帰った。

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