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「ないことも〜ないのよね〜。これを貴方が〜承諾してくれたら〜この子は助かるかも〜?」


どうやらソフィアさんが助かる方法はあるらしい。それも、俺が関係していることなんだろう。俺は意を決して言った。


「俺はどうすればいいんですか?俺の地獄行きですかね?」


まぁ、普通に考えたら不祥事が無かったことにすれば良いだろう。俺が天国、もしくは転生するとバレてしまうが、いなかったことにすれば揉み消せるのではないだろうか。こんな美少女が助かるのならば俺みたいな男が代償じゃやすいぐらいだ。

しかしそれを聞いた命神様は両手を肩まで上げ、驚いた〜と言いながら笑った。


「そんなことあるはずないじゃな〜い。貴方に不利な〜ことばっかりじゃないの〜。貴方にはねぇ〜、なんと〜!ソフィアと一緒に〜、異世界へ転移してもらいま〜す〜!天界には〜、いられないけど〜、地上に降りれば〜、追放と同じだから〜。どうかしら〜?もちろん〜、異世界でやっていくための〜、私からのギフト〜、プレゼントするけど〜?」


相変わらず緩いお誘いだが異世界か。悪くない。というかワクワクしている。地上ではゲームやアニメ、ラノベが好きだった俺がワクワクしないわけがない。剣や魔法、モンスターもいるのだろうか。しかもソフィアさんという美少女も付いてくるのだ。俺にとってはいい話にしか聞こえない。もちろん答えはイエスだ。


「もちろん行かせてもらいます。その世界には剣とか魔法とかが存在するんですか?」


「もちろんよぉ〜。冒険者や〜、モンスターだっているし〜、美人なエルフとかもいるわよ〜。ふふ〜、よかったわね〜、ソフィア〜。頑張るのよ〜!」


「私のためにありがとうございます、レティアラ様。」


命神様がソフィアさんの頭をいい子いい子と撫で、ソフィアさんが涙をぬぐい笑顔をほころばせる。美人が2人、微笑ましいが、ソフィアさん。こんな俺と2人で嫌じゃないんだろうか。まぁ、死ぬよりマシか。1人で納得しているとソフィアさんが命神様の元から俺の近くへ駆け寄ってきた。


「本当にありがとうございました、有栖川真央様。ふっつかものですが、これからどうぞよろしくお願いします…!」


ソフィアさんがガバッと頭を下げたので、こっちにもメリットもあるからと言ってなだめておいた。それを微笑ましげに見つめていたらしい命神様がじゃぁ〜と言って手をパンッと叩いた。


「異世界に行くために〜、有栖川〜くん〜?だっけぇ〜?私、レティアラからの〜ギフトをあげま〜す!3つまでお願い聞いてあげる〜!何がいい〜?」


3つか。何がいいかな。この選択を間違えれば、異世界生活に支障を来たしかねない。慎重に考えよう。まず大事なのは…地上でよく読んでいたラノベの典型的なチートのトップは身体能力の向上だろう。これさえあれば俺が今から行く異世界でも冒険者として活躍できる。食っていけるはずだ。よし決めた、1つ目は常人では真似できない身体の能力の強化にしてもらおう。2つ目は…うーん、やっぱ強い武器だろう。1つの武器で成り上がるラノベもよくある。だがしかし魔法も使えるようになりたい。同時に使えるためには…。すると昔俺が考えついた、ある1つアイディアを思い出した。それはスマートフォン、スマホの改良だ。できるかどうかは目の前で待っている命神のみぞしるが、俺の考えたチートなスマホの内容はこうだ。

1、神武具、神農具の召喚

2、魔法の展開

3、大量収納可能なマジックバック

4、地球で使われてるインターネット(観る専)やネット注文(異世界の金を払えば地球のものを買うことが可能)

5、GPS付きの異世界のマップ

6、言ったことある場所への転移

7、写真の撮影、現像

8、文字、言葉の解読

今思い返してみても本当にチート機能だと思う。命神様、全て聞いてくれるかな。とりあえず、頼んでみよう。

それで、もしそれが通ったとしたら…、うーん、3つ目が思い浮かばない。正直チートな身体能力、武器さえあればなんとかなるイメージな異世界。他に必要なもの…。あ、ある。見つけた。俺が異世界に行って楽しむために絶対に必要なもの。命神様は、転生ではなく、転移と言った。ということはこのままの俺が異世界に飛ばされるということだ。こんな俺の低レベルな顔で異世界に行きたくない。俺だってかっこよくなって、可愛い女の子に囲まれてウハウハしたいという願望ぐらいある。よし、3つ目のお願いはイケメンにしてもらおう。異世界風に。


とりあえず考えた内容を命神様に話してみた。結果は二つ返事で簡単にオッケー。凄いな命神様。俺の無茶振りを聞きながら、俺のスマホを手でかざしチートスマホを作ってくれた。向こうの世界では電気が存在していないため、魔力で回復する異世界版にもしてくれたし、俺の言った内容以外にも機能をつけてくれた。至れり尽くせりだ。顔もなんと、イケメン、いや美少年といったほうが良いだろうか。少し幼さが残っているが誰がみてもカッコいいと思うであろう二次元よりの顔に変えてくれた。髪の色はソフィアの瞳の色が綺麗だったのでその色にしてもらった。染めたのではない、地毛としてだ。


その間にソフィアは一旦何処かへ消え、異世界へ行くための身支度をしてきた。杖やローブを取ってきたようだ。帰ってきた時、俺の顔が変わったことに驚きながらも、カッコいいですと照れながら言ってくれた。美少女の照れ顔が見れて満足だ。


「じゃ、転移を始めるわね〜有栖川くん、ソフィア。気をつけるのよ〜。いってらっしゃ〜い。」


命神様はジャラジャラとなる綺麗な杖をかかげながら詠唱を始める。すると俺とソフィアは水色の光に包まれ始めた。そして命神が杖を大きく振ると、2人は消え、その場には命神だけが残されていた。



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