状況が把握できません!
これが私の処女作になります。
内容はとても拙く、読みにくいかとは思いますが、ご容赦願います。
「…………の…………が……です……で……」
ぼんやりとした意識の中。未だ覚醒しない頭に、声が響いてくる。
「それが…………であり………すなわち……」
少しずつ声がはっきり聞こえる。けれど意識はまだ浅く、言葉を理解できない。
「ですので……様には………と………のです」
だんだん目の前が明るくなってきた。ゆっくりとまぶたを開ける。
「……ということですが、よろしいでしょうか?」
「んあっ?」
ここは……?
眩しくてよく見えない。俺は椅子に座っている……? おかしい……今まで俺は……。
「どうかなされましたか? 海皇様」
またあの声が聞こえる。いったい誰だ……?
「待て、カルラ。海皇様は考えていらっしゃるのだ」
カイオウ様……誰だそれ……ん? ……海皇!?
「そ、そうでしたか。失礼しました。海皇様」
だから誰に向かって話しかけているんだ? そしてここは何処なんだ。俺は一体何をして……。
そう思いながら後ろを盗み見ると、そこには見たこともない格好をした、人型の生き物が2匹居た。
「ッ!?」
思わずビビってしまい、硬直する。声が出ない。しかし、頭の方は勝手に動く。
……いや、待て待て待て! 誰だコイツら!? え、もしかしてコイツらが話してたのか? それも日本語で……それは重要じゃないな。ていうかさっきから言ってる海皇様って誰? 俺に話しかけてるらしいけど……まさか。そんな馬鹿な、俺はただの人間だぞ!?
俺の頭はフル回転している。
それよりも後ろに立ってる2人は何者? 『お主ら、名を言えい!』とでも言いたいけど無理だよね! 言ったら絶対に変な空気になるもん! キャラもおかしくなる! まずい、こんな下らないこと考えているうちに怪しまれる。いや、何を怪しまれるんだ? 俺は俺だぞ! 無実だ!
「か、海皇様……?」
「どこかおかしな所でも……?」
あー、やばい、まじやばい! なんか知らんけど怪しまれた!
ていうかまずこの2人こそ怪しいだろ! なんだ、この魚と人間を足して2で割ったような姿! 漫画でしかみたことないぞ! こんなやつ!
落ち着け……取り乱すな……。脳内深呼吸だ。
ふう、よし、落ち着いたぞ。考えよう。……どうやら俺は今、海皇というらしい。いや、認めたくないけどそう考えるより他はない。後ろの2人がそう言っているから……あ、表情が変わった。顔は人間に近いから分かりやすいな。助かった。取り敢えず場の空気を変えなくては……!
「ああ、すまない。うん。そうだね……」
よし決まった! この肯定とも否定とも分からない、曖昧な表現! 大抵こう言えば、少し考えてた感出るからね! これで様子見を……。
「海皇様が良ければ、このまま進めようと思います」
「いかがいたしますか? 海皇様」
2人がよく分からないフォローを入れてきた。良いも悪いも、話を聞いてなかったんですが……。その前に本当に俺は海皇なのか。確定しちゃったよ。
「ま、まあ、少し待ってくれ。実は途中から考え事をしていてな。あまり内容が頭に入っていないのだ」
海皇ってどんな風に喋ると良いんだ?今は適当に会話しているけど……。少し偉そうに喋るか。
「そ、それは失礼しました!」
「カルラ、きちんと説明しないとダメだろう。これでは海皇様の秘書官失格だぞ」
いや、俺が聞いてなかっただけなんですが……。
「す、すみません、フロスト様……。もう一度説明致します」
「謝るなら海皇様に謝るのだ。……すみません海皇様。カルラの指導が足りていませんでした。これでは私もアイビスの副司令官失格です」
なんだかカルラって人には悪いことしたな。コイツは俺の秘書なのか。秘書って何をするんだ? ていうかアイビスの副司令官? 何だそれは。
「い、いや、気にしないでくれ。それよりも……」
言いながら俺は振り返ろうとしたが、椅子がゆっくりと回転して座ったまま振り向けた。
必然的に後ろの2人を正面に見据えることになる。
「説明は後で良いから、少し独りにしてくれないか?」
とてもありきたりな物語です。
これから精進していきますので、よろしくお願いします。