日本海側のナマコよりもきもいもの
ぐっ……! なんということだ! なんで書かれてるかわからん本なんて1年前の広告よりも意味がない!
おれはしょんぼりしていた! ひじょ〜〜〜に! しょんぼりしていた。
思わずうなだれて、後頭部が地面にぶつかっちゃうくらいしょんぼりした!
ってなにこれぇぇぇ!!
おれは脚と脚の間から見える景色に絶叫した!
おれの体こんなに柔らかいはずない! むしろ高校生の時に柔軟性なさすぎて体力テストギリギリ賞もらえなかったくらい硬い!
しかも! よく見ると裸足!! ていうか肉も皮もない! 骨!?
「うわああぁぁぁ!!?」
おれは跳ね起きた! 腕にも顔にも脚にも肉のない体が! 骨の力だけで跳ね起きた!
「おい! さっきからうるせぇぞ!」
「うひょ!?」
なんと! 声がした!! どこだ貴様! でてこい!
おれは思わずファイティングポーズを決めた!
見ろ! このボクサーにも真似できない絞られた肉体! 殴られたらバラバラになりそうなほどだ!
掛かってくるな!
シィ……ん
「く、くくく、来るなら! こ、こここ、来い! あ、あああ相手になってやる!!」
おれだって男だ! ここまで言ったら引き下がれないぞ! がんばれ、金太郎! 負けるな! 金太郎!
「くっくっく。おいらの姿を見たいとはなぁ!」
く……! どこから聞こえてくるかわからない声がこんなに怖いなんて!
そのまま消えてくれてもいいんだぞ!
「くっくっく、おいらはなぁ、ここダァ!」
なんと、その言葉と同時に現れたのは!
岩壁からにゅるぅと滲んできたゲル状の何かだった!
ひぇ!? きもい! 日本海側の海水浴場でみたナマコよりもきもい!
「くっくっく。おいらにケンカを売る馬鹿な冒険者は一体、どこのどい…………
うぎゃあああああああああああ!?!? リッチーだぁぁぁ!!??」
「ぎゃああああああああ!?!? ゲル状の何かが喋ったああああああ!!??」




