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カルシウムがありあまる
いや、もしかしたら夢かもしれない!
おれはアルアルでほっぺをつねってみることにした!
ん…
スカッ
んん…?
スカッッッ
んんんんぬおおおおぉぉぉ!?
頬の! 頬の肉がなああああああいぃぃ!?!?
本来、あるべきはずのおれの肉はどこだ!?
おれはとっさに、両手で顔をベチンとやった。
だがなんと! 出てきた音は、枯れ木と枯れ木をぶつけあわせたような乾いた音だった。
良かった! 顔は有る!?
って、ちがあああう!!
おれは、もっと、ふくよかはずだったおれの顔を撫で回した。
頬骨が尖ってる! スリム!
鼻がない! ペチャンコ!
唇がない! 歯剥き出し!
ていうか潤いもない! ガッサガサ!
ぬおおおおお!?
びっくりして顔から手を離してしまったおれ、そこにあったものは!
「骨えええええぇぇぇ!?」
腹からのビブラートにカラカラと笑う骨であった……