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98話【あの日へ行こう!】
「ただいま〜」
篠川は寮のドアを開けて、自室へ直行する。
階段の心地良いタン、タンという音が廊下に響く。
部屋の扉を開けて荷物を丸い折りたたみテーブルに置くと椅子にドスン、と腰を下ろした。
「ふー」
キョロキョロ、と目を動かし辺りを見渡し溜息を吐く。
ふと、目に何かが飛び込んできた。
引き出しの取っ手に手をかけ、箱を前へ引き出す。
すると、そこには無造作に並べられた大学ノートの他に一通の白い封筒が置かれていた。
手を伸ばし、角を指先で摘み、封を切って中身を取り出す。
未開封の手紙の様だ。
{同窓会のお知らせ}
日付は去年の…………。
「明日!?」
と言う事は、去年の明日、同窓会_____
ん?同窓会って『あの事件』が起きた時じゃ………。
篠川の額を汗が伝っていく。
そうか、去年の明日へ俺が飛べば『あの事件』を防げるかもしれない。
いや………あれは突然の心臓発作だろ?
人を殺せるノートと死神の話でもあるまいし。
「まぁ、いいか。もう一度行って見てこればいいんだ」
そこで事件をもう一度見てこれば、何か知らなかった事が見えてくるかもしれない。
篠川は携帯電話を取り出し、電話帳を開く。
「もしもし」
《はいはいはーい!》
「また、出来るか?」
「勿論です!」




