96話【遭遇6・落下・】
「いつ終わるって、ハーちゃんが消える時だよ」
ごくり、と占い師は唾を飲み込む。
赤マントはニタリ、と笑い手に力を込める。
占い師は「死」ではなく「消滅」がやってくる。
「消滅」した占い師の存在はなかった事にされ、だれも知らない存在へ。
消滅する条件は、寿命、もしくは占い師同士の戦いの後。
占い師同士が戦うと、どちらかが必ず倒れる仕組みになっている。
つまり、この戦いの決着はどちらかの占い師が消滅するしかないのだ。
こんな無駄な闘いしたくはないのに。
赤マントは本当、喧嘩好きだよなぁ。
大きく欠伸をしてハーちゃんは椅子を消し、シールドを解除する。
このシールドを張っている間も体力を消費してしまう為、解除して戦わなければならない。
「なるべく体力を消費したくないので、早く終わらせます」
「そんな事言って、全く進んでないじゃない。これじゃあ、二人とも消滅よ」
ゴゴゴゴゴゴ……
赤マントが話し終えた時、いきなり地面が揺れ始める。
足元に目をやれば地面にヒビが入り、赤マントの足の下は闇になっていた。
フンッ、と鼻で笑うと、
「私をこの闇に落として地面を閉じてしまおうという所かしら?確かに、私がこの地上から消えれば篠川達を閉じ込めている闇も解除されるわよ。でも、私の術ならこの闇も吸い取って自分のものに__________」
話している途中にも関わらず、占い師は新たな攻撃を繰り出していた。
赤マントが見上げれば、空から赤く燃える大きな炎の塊が降ってきていた。
_______隕石⁉︎
あれで___
ズドンッ、ガラガラガァ
(あの隕石で私を潰す気なんだ!)
でも、大丈夫!
私の闇魔法であの隕石も闇に吸い込ませて仕舞えば、良いんだから。
バッ、と腕を出し掌に闇を作り出そうとするが____
「え!?闇が出ない!なんで!」
掌で闇はズブズブ、と小さく渦を巻くだけで大きくはならない。
焦り、両手を出し闇を作ろうとするが、やはり大きくならない。
その時、上から声が降ってくる。
間違いない、憎い憎いハーちゃんだ!
「先程の戦いの前、篠川さん達を閉じ籠める為に闇の3分の2を使いきり、私との戦いで「疲労」を闇に吸わせて最後を使い切っていたのです。ステータス欄の所に、闇0の表示が出ているはずですよ」
慌てて赤マントは握り拳を体の前に出し、パッと掌を開く。
そこにはステータスが書かれた画面が表示されていた。
名前の下、そこには確かに0の文字があった。
無駄遣いをしてしまったようだ。
「今回は負けたけど、次は絶対に、復讐してやるからな!」
「その前に今回の戦いを「復習」してきて下さいねー」
(ウゼェ……しかも、寒い)




