95話【遭遇5・妬み・】
「出口、『ありますよ』って無いじゃない。完全に密室でしょ?出口どころか光もないじゃない」
美和のその言葉に日和の表情はあっという間に、曇ってしまう。
目が潤み、今にも泣き出しそうだ。
そんな日和を見た涼は近くまで行こうとするが、やっぱり歩けない。
「でもさ……まだ、無いとは決まって______」
涼のその言葉を美和は掻き消すかのように、大きく叫ぶ。
その時の目はなぜか、赤く光って見えて……。
涼はその目を見てブルリ、と震える。
「何処にあるっていうのよ!あるなら案内してよ!見当はついてるんじゃ無いの!?」
「いや……見当がって話じゃ_____」
涼が俯くと、美和は口を閉じ床に座り込んだ。
篠川はただ、黙ってその様子を見ている。
日和は顔を真っ赤にしてまだ、俯いている。
(まぁ、そこまで危険な目にはあってないと思うので、すぐに決着をつけて闇を消せばいい話ですが)
赤マントは右手をグンッ、と前へ出し手の中の光の塊を占い師へ向かって飛ばす。
「ハーちゃん、前から目障りだったんだよね」
「!?」
赤い光の塊を厚くしたシールドで跳ね返しながら、話に耳を傾ける。
赤マントは跳ね返された塊をもう一度放った塊で受け止め、2倍にした形で占い師へ返す。
ドッチボールのように塊を投げ合いながら、攻撃していく。
「何が目障りなんですか?」
赤マントは飛んできた塊をシールドで防ぎながら、会話を続ける。
「ハーちゃんが居たら、いっつもハーちゃんばっかりいい思いして……」
「・・・・妬みが原因でこんな事しているのですか?」
「妬みじゃ無い!」と赤マントは叫びながら、顔を真っ赤にして赤い光の塊をハーちゃんへ飛ばしてくる。
妬みだ、と確信しつつ大きく欠伸をしてシールドの強化だけをして、お菓子を口に入れる。
「いつ、終わるのでしょうか。この闘い」




