56話【俺の砂時計の居場所を教えてください】
その頃、篠川の砂時計は____
篠川の砂時計を持ち去った生徒は、勉強机の上で解体を試みていた。彼も砂時計の秘密を知る数少ない人間のうちの一人である。
彼は、たまたまその真実を聞いてしまったのだ。
彼の趣味は、悪趣味すぎるが盗聴である。
様々な人間の携帯電話をハッキングして、盗み聞きしたり……
その中の一人、篠川の占い師との会話を聞いてしまい真実を知る事に。そして、リセット者だという事も知ってしまった。
盗聴の方法はウイルスを仕掛けておき、Webカメラを遠隔操作。
これにより、盗聴が行えるようになった。
前々から篠川に狙いをつけていた為、作業もスムーズに行えた。
と、いうより身近に居ることができる立場だった為、簡単だ。
ウイルスを送信するのも、容易い。ウイルスバスターにも、引っかからないように頑張った甲斐があった。
カチャ
砂時計の金具が外れ、中の砂が机の上に置かれた紙に落ちていく。
「よしっ」
あとは、中の砂を分析して砂の力を確かめれば_______
生徒は何やら複雑そうな機械に砂を入れていった。
篠川は屋上の扉を閉め、階段を下っていった。占い師とは途中で別れ今は一人だ。
ポケットに手を入れてノシノシ、と歩き一段飛ばして降りていく。
階段を降り終えると、教室へ帰っていった。教室の中に入り、自分の席に腰掛ける。
ギリギリ、ベル着成功だ。あっぶねー、もうすぐで点数引かれるトコだった。
チャイムが鳴り終えると、生徒達は授業の準備を始めた。
「はい、じゃあ宿題を提出して」
英語担当の教師が、教卓を叩きながら指示を出す。
俺は大きく欠伸をしながら鞄の中からノートを取り出し、教卓に置く。
篠川の後ろにいた生徒が篠川を押し退け、ノートを提出する。
(イラつくけど、殴ったら終わり、終わり、終わり)席に戻り、机に突っ伏していると頭に電撃が走った。
「授業中は姿勢伸ばして」
美和、か。俺は体を起こし、目を擦った。大きく伸びをして姿勢を伸ばす。
ふと、黒板を見ると「テスト1日目」と書かれている。
今、テスト期間中なのか!?
華山は追試になるのかな……
「今日のテスト、勉強してきた?」
美和の質問に、思いっきり首を振る。それどころではない。
「じゃあさ、テストの要点ノート貸すから」
美和は鞄からルーズリーフのノートを取り出し、俺の机に置いた。「サンキュ」と礼を言ってページをめくる。なんだか、美和の行動に感謝はするが間がよすぎるよな。
なんだか、全てを詠まれている気が……。まぁ、考え過ぎか。
勘だと思うし、たまたまそういう体質なんだよ、きっと。
深く考えないほうが良いだろうし、有り難く、ね。
「……否定文、否定文………」
全てが入ったと思っても、いつの間にか姿を消している英語達。
「もう、ギブ」




