47話【期待の星はハーレム中】
「ピンチだなぁ〜」
ガコンッと机に足を乗せ、モニターに目をやる。ジジッと音を立てる画面に数人の人物が映し出される。
「・・・面白くない。期待の星もハーレム!!!」←本日2度目
バンバン、と机を叩きながらモニターを睨みつける。
《面白くない面白くない面白くない面白くない面白くない》
動きのないモニターに、飲み物をぶちまけそうな勢いで占い師は立ち上がった。そして、濃い紫色のテントを背中に背負い占い師は部屋を出て行った。
外に出ると、風がビュルルルルと吹き荒れている。(うぅぅぅっぅ、季節間違いの風ですか!!!)と、叫びながらローブのフードを頭に掛けテントを背負い直し道を歩き始めた。
その頃、篠川は停止したまま助けを待っていたが誰も助けてくれなかった。周りから見れば、友人を待っているのか道で突っ立っているただの学生だからだ。
(誰かぁ……助けろぉ。体ガァ……!!)
その時、スッと体が持ち上がり篠川は驚き(動かない)口をあんぐり開け(ようとし)た。下に目をやると占い師が俺を持ち上げていた。
(やめろぉ!)
「帰りますよ」
(恥ずかしいから!)
「私が、見えないようにしてありますから」
(そんな魔法ファンタジーな事があるかよ!)
「リセットしてる時点でファンタジーですよ」
(うう……そうだ、なんで喋れてるんだ?)
「まぁ、こちら側もその辺の対応には慣れていますので」
(なんで、俺は停止したんだ?)
「砂時計が切れましたか?」
(きっと、そうだな)
篠川は担がれたまま、バタバタ暴れながら寮へ連行されて行った。坂を通って角を曲がって階段を上っていく。
そこで俺の姿が戻っていた。
「ここからは、私が支えますので歩いて行ってください」
「はっ、はい」
篠川は頷き寮の中へ入った。すると、職員に出迎えられる。
「お帰りー」「ただいま」
そう呟きながら足を踏み出す。ふと、足元を見ると、
「押しますよー」
と、言いながら占い師が足で俺の足を蹴っている。(そんな事してないで、砂時計を取ってこい!足、痛いから!)
「んじゃ、砂時計取ってきます」(最初からそれやれや!)
占い師が部屋に入って数十分後、バタバタと音を立てて階段から占い師が降りてきた。手にはあのトランクを持っている。
「お待たせしました、どこに置いているのか分からなくて」
(お前が隠しただろうか)
「いやぁ、すみません。では交換します」
(交換って、普通に持つだけなんだよな)
「ええ、まあ。前に停止しなかった理由って分かります?残り少なくなっても大丈夫だったでしょ?サービスですっ。でも、2回目以降は無くなりかけると動きが鈍くなります」
そう説明しながら占い師は砂時計を交換した。
「終わりました」




