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28話【帰還・新たな事実・】

俺の砂時計は、結局見つからなかった。放課後、校内を探し回ってみたのだがやはり、見つからなかった。こうなると、誰かが持ち去った説が確定してくる。俺の砂時計は、奪いたいほどの高価なものだったのだろうか。俺には、そうは見えなかったが。100円ショップでも売っていそうな簡単なつくりのものだったはず。


もしかして、あの砂時計には・・・。ブンブンと、頭を振り俺は鞄を手に取った。探し続けて2時間が経過している。日が傾き、校内がオレンジ色に染まった。そろそろ、寮に帰らなくては。階段へ足を進める。俺の砂時計____まぁ、予備がある。それを使えばいいじゃないか。どうせ、金払えば延長出来るんだし。


階段まで残り数メートルになったとき、携帯が鞄の中で震えた。電話だ。俺は、表示された画面を見る。「占い師」と表示されている。こいつのせいで、電話代が半端ないのですが。


「はい、もしもし。篠川です」

『あー!篠川さん!占い師です、ええ、ええ、今回は何となくお電話させて頂きました』

「無駄電なら、切りますよ」

俺は、電話を耳から離し「終了」と書かれたボタンの上に指を乗せる。

『待ってください!お願いです!あのぉ、現実社会を覗きに行きませんか?』

現実社会!?俺の、元居た世界。過酷な現実が待ち受ける社会。正直、戻る気はなかった。いや、戻りたくなかった。


「いえ、いいです。今更そんな生活を目の当たりにしても・・・」

『現実社会に戻る日は、いつかやってきます。その日の為に____』

まぁ、この生活に慣れてしまえば体が付いていかないかもしれないな。戻る日、考えたくはないがいつかやって来るのだ。


「お願いします。覗きに行きます」

その瞬間、目の前が眩い光に包まれ眠気に襲われてしまった。まだ、繋がっている電話の向こうから心配する声、どなる声が聞こえてくる。

『篠川さん!?大丈夫ですか?おいっ!だから、睡眠剤は多くするなっつっただろ!』何かの、手違いが起きたようだ。俺は、そのまま意識を失った。




どこからか、騒がしく電話が鳴る音がする。バシッと強い衝撃を頭に感じ、身を起こすと鬼の様な形相で課長が書類の束を握りしめ睨みつけていた。

「篠川。仕事中に居眠りとはいい度胸だな」

え?シゴトチュウ?訳が分からず、辺りを見渡せばそこは俺の働く会社のオフィスだった。クスクスと、笑う声が辺りから聞こえてくる。


「篠川君、眠気覚まし」

そんな声が、背後から聞こえコーヒーの入ったカップが渡された。何なんだ、これは。手に握ったカップの中のコーヒーを見つめる。そこに映るのは俺の顔。学生の姿の若々しい顔ではなく完全なおじさん。


「なんだよ・・・」

夢、だったのか。内心、ほっとしつつパソコンに向き直る。その時、携帯が鳴り響いた。(ふげっ)携帯を手に取り、メールフォルダを開く。

{差し出し人:占い師Re:篠川さんへ}

占い師・・・えっ!?夢じゃなかったのかよ!?慌てて、本文を読んでいく。

{いやいや、どーも。占い師です。いかがですか?現実生活。楽しいでしょう?}

楽しくない!、全くたのしくない!内心、怒りながら下へ下げていく。その時、衝撃的な事実が告げられているのを発見する。


{実は、あなた以外にもリセット中の人間がいたことが判明しております。しかし、本部から詳しい情報が提供されていませんので詳しい情報が入り次第お伝えいたします}

この事、何故もっと早く伝えてくれなかったのか。苛立たしいが俺は、コーヒーに口を付けた。


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