17話【風呂場でVS男女】
やっと、風呂の順番がやって来た!えっと………場所、どこだっけな。
俺は、着替えを持って廊下を歩く。
何処だっけ、何処だっけ。2階の廊下を歩き、階段を降り一階へ。
リビングの扉を開けると、中は電気が消えて誰もいなくなっていた。
どうやら、みんな寝てしまった様だ。
静かなリビングを通り過ぎ、木製の扉を開けるとそこは洗面所。
その隣に、ガラスの扉が設置されていた。
ここが、風呂かな?
着替えを棚に置き、脱いだ衣類は棚に綺麗に畳んで置いておく。
そして、扉を開くと_________え?
『えっ?』
浴室の中には、人影があった。
湯気で、誰なのかは確認できないが……
『誰?』
しばらくの間、沈黙が流れ続ける。
誰ですか?
湯気は、次第に俺の方へ流れてきて向こう側の様子がハッキリと見え始た。・・・・状況が読み込めない中の人物と外の人物。
どういう事だ?
先に、その状況に気が付いたのは中の人物だった。
俺の顔面に熱湯がかかり、ハッと我に帰る。
『死ねーーーーーーーー!』
熱湯が、どんどん俺に飛んでくる。
「やめっ……ゲホッ、ゲホッ」
叫んでも、助けを求めても誰も来ない。只々、熱湯を避け続けた。
火傷しそうな熱湯を、かけてくる少女は大谷日和、中学2年生である。
俺より、現年上のお姉様。(正しくは、俺がお兄様なのだが……)
日和は、まだ叫びながら熱湯をかけ続けてくる。
『死ねーーーーーーーーー!』
『死神発言』は、まだまだ続く。
俺が、脱衣所まで逃げる途中でも熱湯は背後から襲ってきた。
その騒ぎを聞いて、駆けつけてくる生徒達。
ダダダダ、と階段を駆け下りてくる足音が聞こえ始めた。
二人は、急いで服を着て生徒達の到着を待った。
その待っている間にも、口喧嘩が絶えない。
『なんで、入ってくるの!?』
「俺は、風呂が空いた!って聞いたんだよ!」
『誰によ!私は、先に予約してたのよ!』
「俺は、行って来いって言われたんだよ!』
『だから、誰によ!』
「先輩だよ!」
『どの先輩よ!』
「あの、長い髪の毛の……」
『そんな、先輩沢山いるわよ!』
「知らねーよ!名前なんか!」
『覚えなさいよ!』
「まだ、来たばっかりだ!」
『知らないわよ!』
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二人が、喧嘩している間に生徒達は集合していた。
生徒達は、ザワザワと話している。
その人混みの中から、あの《美人な先輩》が現れた。
「二人とも!悪かったよ……。日和の時間ってこと忘れてた私がいけないの。ごめん……うっかりしてた。あなたは悪くないわ!」
今更そんなこと言われても、という顔をする日和。
俺の頬をつまみながら美人な先輩に文句をつける。
『先輩!この時間は、私の時間です!覚えて下さい!コイツ……誰だよ、お前』
「篠川」
『……篠川は、来たばっかりなのでよくわからないそうです!』
日和は、ジリっと美人な先輩に近寄っていく。
それと同時に、俺も日和に引っ張られる形で先輩の元へ。
「だから、日和、怒らないで!これからは、ちゃんと時間設定するから!」
『ですが!そう言い続けて6ヶ月は過ぎています!』
周りの生徒は、大きな欠伸をしてゾロゾロと呆れ気味に帰り始めた。
どうやら、よくある喧嘩のようだ。
「だから、私も忙しい……」
『その言い訳、189回目です』
永遠に終わらない口喧嘩は、翌日3時まで続いた。
その後、3人はリビングのソファーで力尽きて就寝した。次の起床は、朝8時30分となる___




