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プロローグ

プロローグ



「お願いします、お願いします、後生ですから、神様を助けると思って、今なら神様なりきりセットに私のブロマイドもつけちゃいますよ〜。」


俺の名前は森川 守そして足元にしがみついているのは女神様らしい言っている意味が分からないと思うが俺もよくわからない。それよりどうしてこうなった?



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆




ーーさっきも名乗ったが俺の名前は森川 守親が言うには森や川や動物を守れるくらい強い男になりなさいと言う理由から名付けたらしい。らしいと言うのは物心ついた時から両親は事故で亡くなっていた。その期待通り?に動物園の飼育員を60歳までこなし運良く森林警備員の再就職先を見つけそこを人生最後の仕事にする予定だったのに警備が終わり警備員室に入ったと思ったら気絶して起きたら白い部屋にいて目の前の女神様に神様やらない?とお茶行かない?みたいな軽い雰囲気で言われるしもういっぱい、いっぱいだ。

一応理由を聞いてみよう、何にせよ理由を聞かないと始まらない。


「何で神様になって欲しいんですか?」

そう言うと女神様は目を右往左往させながら答える。


「べ、べべべ別に深〜い意味はあ〜りませんよ〜」

意味がないところを伸ばしたり声が上擦ったり怪しくないところがない位怪しすぎる。


「わかりましたよ女神様、ちょっと僕とおはな死しましょうか?」

そう言って俺は最高の笑みを浮かべながら女神様に近づいて行く。


「やだな〜守さん、おはな死のしの部分の発音がおかしいですよ。守さんたらお茶目なんだから(笑)」と女神様は笑いながらおどけてみせる。


「・・・」

俺は何も言わずに女神様との距離を縮める。


「ちょ、ちょっと何とか言ってくださいよ守さん。」


「・・・」


「冗談ですよね?こんな可愛い子にむかって酷い事するなんて、、、ね、アハハ。」


「・・・」


「イヤー近寄らないで乱暴するつもりでしょ、エ○同人誌みたいに、○ロ同人誌みたグゲ!」


ここからは音声のみでお送りします。


「待っで守ひゃん女神の首はそっちには曲があばばばばばばばばばば。」


グギギギギギギ、、、コキュ


チーン。


「女神よ貴方の死を乗り越えて俺は強くなってみせる!!」


「勝手に殺さないでください!!」

チッ!生きてたか。

「チッ!生きてたか。」


「心の声が出てきてますよ。」


「あぁ、隠す気ないから大丈夫。」


「隠してください主に私のメンタル面の為に。」


「じゃあ、他の理由を吐いて貰おうか!?」


「え!無視?無視するんですか?」


「おはな死したい?」


「え〜っとですね守さんにして貰いたい事は三つですね。」


「そんなに隠していたのか。」


「一つめは荒野を森に戻して欲しいんです。」


「荒野を森に?」


「えぇ、そうです。人間、魔族、獣人、妖精、あちこちで戦争があった時に大きい魔法を放ったせいで森が焼かれ荒野ができたんです。そのせいで森に住んでいた魔物達は食べるものを失いその数を減らしていきました。」


「二つめは、絶滅の恐れがある魔物の保護とその数を増やして欲しい。できれば他の魔物もお願いします。」


「そんなに魔物の数が減っているのか?」


「えぇ、ゴブリンさえも数がたりないのよ。」


「マジかよ、ゴブリンって小説では結構繁殖能力あるはずなのに?」


「その説明も後でしますので今は話を聞いてください。」


「わかった。」


「三つめはダンジョンを作って欲しいんだ。」


「どれくらい?」


「一つの大陸に最低でも二十個位。」


「その世界の大陸数は?」


「四大陸あります。人族の大陸、獣人の大陸、魔族の大陸、妖精族の大陸、大陸の大きさはわかりやすく言うと大体南アメリカくらいです。他の大陸に渡るには船による渡航しかありません。」


「一つの大陸にダンジョン二十個って言うと、四大陸合わせて最低でも八十個作らないといけないのかよ。」


「今から理由を説明しますので面倒くさがらずに聞いてくださいよ。」


「善処しよう。」


「この世界の名前はヴァーミリオンと言います。四つの大陸がありますが併合されておらず人族の大陸に六つの国、魔族の大陸に四つの国、獣人の大陸に三つの国、妖精族の大陸に五つの国があります。今はやってはいませんが百年前までは四つの大陸の世界中で戦争をしていました。憎しみが憎しみを呼び、血で血を洗う戦いが百五十年続き、草木は燃え腐りその草木を食料としている草食動物達が死に絶えその草食動物を食料としている魔物達も死んでしまいました。」


「その話だと戦争をやめたと言うよりは食料が無くなって戦争をやめざるおえなくなったってところか?」


「鋭いですね。そう捉えてもらって構わないです。今も大きくはないですが小競り合い程度の紛争はたくさんりますから。」


「はぁ〜、仕事熱心な国が多くて嬉し涙がでるな〜。」


「ちょっと一つめの話しに戻るんですが、荒野を森に戻す理由はわかりますか?」


「そりゃ〜、分かるさ森に戻すことによって草食動物を増やして最終的には草食動物を餌とする魔物達をふやすためでしょ?」


「ちょっと惜しいですね。」


「違うのか?」


「えぇ、ですがちょっとだけですから、地球での草木の役割を覚えてますか?」


「中学生で習うからな勿論覚えているさ、光合成だろ?」


「その通りです。二酸化炭素を吸い込み代わりに酸素を吐き出す。ですがヴァーミリオンの草木は酸素も吐きますが魔力も吐き出すのです。これをヴァーミリオンの神様たちの間では魔力光合成と呼んでいます。」


「魔力光合成、、、!!ちょっと待ってください、何でその事を人間、魔族、獣人、妖精族達に教えないんですか?そうすれば自然を破壊するような無理な戦争はしなかったはずですよ?」


「文化レベルが中世のヨーロッパ程度のあなたはいきなり現れた人に草木が二酸化炭素を吸って酸素や魔力を吐いている。だから、草木に負担をかけないよう戦争しなさいって言われて信用できる?」


「、、、胡散臭くて信用できません。」


「それにそうゆう愚かな行為は人間達自身が気づかないと意味がないの。」


「でもね女神様よく使う地球の諺で馬鹿は死んでも治らないってありますよね?てか実際今のヴァーミリオンって滅亡まで一歩手前じゃないの?」


「魔力枯渇病って知ってますか?」


「俺の質問の答えは?」


「いいから答えてください!!」


「わかったよ。名前から察するに魔力が枯れる病気かな?」


「大体はあってます。」


「どうゆう事だ?」


「魔力枯渇病はヴァーミリオンの世界で起きようとしている病気で症状は自分達が持っている魔力を吸い取られる病気なんです。」


「はぁ〜?吸い取られる誰に?」


「ヴァーミリオン自身にです。」


「馬鹿にしてるのか?」


「いえ、本当なんです。分かっている通りヴァーミリオンでは魔力の需要と供給の供給が足りない。なら足りない魔力を何処から持ってくるか?」


「それが人間達が持っている本来の魔力で補おうとしているのか?神もエゲツない事するな、、、」


「私たちだってしたくてしている訳じゃないんです!!今だって他の女神が魔力をヴァーミリオンに送っているんですがそれでも焼け石に水なんです!!」


「そっちも頑張っているのに悪かったよ、勝手なこと行って。」


「いえ、分かってくれたらいいんです。」


「そういえばダンジョンを増やして欲しいって言われたけど分かんないことが一つあるんだが。」


「なんですか?」


「ダンジョンって四つの大陸合わせて何個あるの?」


「十個ですね。」


「十個!!昔からそうだったの?」


「いえ、昔は四百個位ありましたよ。」


「何でまた?」


「言ってませんてしたね。ダンジョンは攻略されたら消えるんですよ。」


「それでも追加でダンジョンができるんじゃないのか?」


「ダンジョンを作るには魔力が必要なんですよ。魔力が沢山集まる場所をポイントと言うんですが、そのポイントに魔力が何年も集まってできるのがダンジョンなんです。分かりましたか?」


「ウム、分からん。」


「はぁ〜簡単に説明するとですね。戦争が起きた、戦力を整えるため国がダンジョン攻略を支援する、ランクの低いダンジョンは全部攻略され尽くしてランクの低い冒険者達は森にいる魔物ばかりを倒す、戦争で森は破壊され魔力が供給できなくなった、魔力がないので新しいダンジョンができない、神様達が魔力をヴァーミリオンに送っても人間達が小競り合いで魔力を使う為常に足りない状態、滅亡まで後もうちょっと、今ここですね。」


「もうそれ滅亡した方が早いんじゃないかな?」


「やめてください!!あなたには分からないと思いますが私にとってはヴァーミリオンにいる人間達は皆私の息子や娘同然なんです!!滅亡を止められる可能性が一%あるなら私はそれに賭けたいんです。だから森川さん私に力を貸してください。」


「、、、出来の悪い子どもほど可愛い、、、か。わかったよ、神様になってちょっくらヴァーミリオンを救ってやるよ!!」


「!!、、、本当ですか!!」


「気が変わらないうちにヴァーミリオンなた送ってくれ。」


「スキルとかはどうしますか?」


「それは女神様に任せるよ。選ぶのは苦手なんだ。」


「そうですか、、、分かりました此方で決めておきます。」


「あ〜後もう二つ聞きたいことがあるんだがいいか?」


「なんですか?」


「なんでこうなるまでヴァーミリオンを放ったらかしにしてたんだ?」


ギクリ!!

「そ、それはですね〜。」

そう言って女神は目を逸らす。


「それは?」


「居眠りしちゃいました。てへぺろ!」


「お前の所為じゃないかよ!!」

俺は目を逸らした女神にアイアンクローをかける。


「ギブ!ギブ!!森川さん可愛い女神様の顔が潰れちゃいますよ!!!」


「そんなに眠たいなら永眠させてやるよクソ女神が!!」


「ああああぁぁぁぁああああ、め、目が覚めました。完璧に目が覚めましたよ〜、だから手を離してくださいだたたたたた。」

それから十分後、、、白目を剥いて痙攣している女神様が一人


「殺ったか!?」


「また、勝手に殺さないでください!!」

死ねばいいのに!

「死ねばいいのに!」


「どうせまた隠すきないんでしょ、分かってますよ!!」


「えっ!!心の声が漏れてたか!?」


「まさかの無意識!!」


「まぁ、それはさて置きもう一つなんだが。」


「さて置いて欲しくないんですが話しが進まないんで何ですか?」


「俺、、、」













「若返ってないか?」

七十歳くらいだったはずの皺だらけの手が今じゃ二十歳くらいのピッチピチの肌になっていた。


「、、、、」


「、、、、」




「って、今更気づいたんですか〜〜!?」

この場所に来てから一番の大声を聞きながら地面に向かって降りて行く森川であった。



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