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ウッドゴーレムに転生しました。世界樹と直結して、荒れ地を緑あふれる大地に変えていきます  作者: 椎名 富比路
第一章 転生した身体は、木でできていた

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第9話 ステータス割り振り

「ステータスの調節って、冒険者証を使えばいいの?」


「そうだよ。出してみて」


 冒険者証を触って、ステータスの割り振り画面に移動した。


 割り振るのは、体力、魔力、素早さの、三つだけ。

 

 体力は筋力などの総合値。


 魔力は文字通り魔法に関するステータスであり、攻撃力や抵抗値なども含まれる。


 素早さは、敏捷性に関連する。ただし、呪文詠唱などの速度は含まない。

 

「割り振りは決めた?」


「えっと。ポイントは、体力と魔力に振る、と」


 表示されたステータス画面と、にらめっこする。


 まるで、ゲーム画面みたいだな。


  

― ■ ******* ■ ―


 

【体力】  四四

   

【魔力】  七三

  

【素早さ】 一五

 


 残りステータスポイント 〇



― ■ ******* ■ ―


 

「敏捷性は低いね」


 体力にわりかし多めに振って、素早さは犠牲にする。

 ボクは壁役だし、動かすのはツタの方でいいだろう。


「それでも、オレたちより断然、ステータスが高いぜ」


 ガルバの表を見させてもらうと、体力が六〇を超えていた。


 続いて、スキルの割り振りだ。


 割り振れるスキルは、以下の通り。


 

― ■ ******* ■ ―


 ファイアボルト:火の矢を放つ


 サンダーボルト:雷の矢を放つ


 チルド・スキン:氷で全身を覆って守る。

 

 ソーンバインド:ツタで相手の動きを止める。

 


― ■ ******* ■ ―


  

 スキルは、回復系に振る。ボクが自分を治すというより、仲間を治すビルドを目指す。


「これ、いいかも。【ソーンバインド】、いいね」


 スキルの中に、使えそうなものを見つけた。


【ソーンバインド】と言って、ツタで相手を動けなくするスキルである。

 せいぜい足を絡ませる程度の威力しかないが、相手を転倒させるだけでも効果はありそう。


 キングボアを倒したときは、スキルではなくとっさの行動だったからね。

 

 これで、パロンのからめ手に依存しなくて済む。やっぱり、自分で戦わないとね。


「ギンコさん、職業欄を追加しておきました。改めて、登録をお願いします」


「あいよ。シャーマンだな。コーキ、ビルドはもう決めたのか?」


「えっと、回復系で」


 パロンはどうも、攻撃魔法寄りのビルドらしいので、ボクは回復を担当することにした。そうすれば、アザレアが戦闘に専念できる。


「終わったね。それでは、依頼を受注しようか。ギンコ、おすすめはあるかい?」


「今あるものだと、最近できたダンジョンの探索だね」


 ギンコさんが、ボクに地図を見せてくれた。


「ここから森の方角へ一日くらい向かった先に、ダンジョンができたそうだよ。その調査員がちょうど欲しかったところだ。冒険の初陣にはちょうどいいんじゃないか?」


 規模からして、そこまで大きなダンジョンではないだろうとのこと。


「森の近くでしたら、わたしでもかろうじてお役に立てると思います」


 アザレアとガルバも、ついてきてくれるという。


「助かるよ。ありがとう」


「いや、なに。道案内と壁役くらい、タダでやってやるさ」


 気合を込めて、ガルバが剣を担ぐ。


「ありがとう、ガルバ。アザレアも」


「じゃ、コーキの装備品を見に行こう」


 パロンに言われて、ボクは装備品を見に行くことになった。


「シャーマン用の装備を工面すれば、いいかな?」


 ボクの装備は、パロンが選んでくれるらしい。


「ワタシが見てあげてもいいけど、好きなのを自分で選ぼうね。そのほうが、学びがあるから」


「うん。余った素材もあるから、売りに行こう」


 みんなで、道具屋へ向かう。


「装備品だけど、精度の高いものは高いね」


 素材を売っても、ボクのお財布では手が届かない。手頃なヨロイだけ買って、終わってしまった。


「ワタシも、ほぼ手ぶらで来ちゃったからね。コーキの装備品を揃えるほどは、持ってきていないんだ。できるだけ、自分で稼いでほしかったからね」


「お礼に、少しくらいならだしてやってもいいぜ?」


 ガルバが、自分のお財布に手をかける。


「お気持ちだけ、受け取っておきます」


「え? いいんだぜ? 遠慮しなくても」


「自分の力で、稼ぎたいので」


 ボクは、ガルバの提案を断った。


 パロンだって、ボクのために全財産を投下したりはしない。チョイスはしてくれるが、支払いはボク持ちである。


 やろうと思えば、私財をなげうってボクのために装備を買ってくれるだろうとは思う。


 ボクは、それを望まない。使うにせよ残すにせよ、自分のためであってほしかった。


「ボクはまだ、この世界に慣れていません。色々できるように、なりたいんですよ」


 人からもらったお金で冒険しても、楽しくないだろうし。


 パロンも、同じ気持ちみたいである。ボクに世界を知ってもらいたいから、できるだけ自分で働く力を持たせたいようだ。


 その気遣いは、ありがたい。一人でも生きていく力、一人で考え抜く力は、今後必要になる。

 パロンに甘えていては、身につかない。


「父さん、事情があるみたいだから、いいんじゃない? ウチのお財布事情を汲み取ってくれた可能性もあるし」


「そうか。アザレアの言うとおりだな。すまねえ、気を使わせた」


 ボクは、「いいえ」と頭を下げた。


 とはいえ、強い装備には手を出せない。


 だから、ここは応用を利かせる。


「自分で、木の棒でも作ろうかな。よいしょっと」

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