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空色の髪のニコルの正体

晴れた空のような髪色に陛下ですらも声が出ない。


「うわーー、エグいくらい綺麗ですね!」


最初に口を開いたのはリオだった。


「お前いたのか。」

「ずっといましたよ!邪魔にならないように部屋の隅に。」

「そんな壁と同じような服を着ているから居ないと思っていたぞ。」

「ほんとですね、奇跡のような擬態です。」

「いや、俺の事はどうでも良いので。」


一同はまじまじとニコルを見る。

失礼だとは思うが絵の具で塗りました?と聞きたくなるほど見事な空色だった。


「失礼ながら地毛か?それが真の姿なのか?」

「はい。私はルイーズ・マーカスの娘にございます。母からニコラス様を御守りする為に姿を欺いておりました。」

「いつからだ。」



ニコルはマーカス侯爵家の長女だった。

母親のルイーズは元々魔法大国の産まれであったが闇属性の魔法の制限に嫌気がさしてこの国にやって来た。

やがてマーカス侯爵家に嫁ぎニコルとダイアナを産んだ。


「王家の夜会でニコラス様にお会いした時からお互いに心を通わせておりました。両親は向上心の塊でしたので婚姻が決まるのも早かったのです。ですが国庫から民の為に尽くすニコラス様を良くは思っておりませんでした。国王様と両親はニコラス様を排除しようとしたのです。王家は両親の口車に乗り闇落ちして行きました。」


「我が国に魔獣を放ったのもルイーズか。」

「はい。大国に聖獣がいない事を知っていたからです。」

「何が狙いだ。」

「自分の属性を継ぐ子供が欲しかった様です。ニコラス様に睡眠薬を盛り眠らせ、その横で国王やガブリエル様、アイザック様と睦み合って居たのは母です。」

「だがあの大勢の子を産むのは不可能だろう?」

「はい。母は3人身籠りました。あとは他のお妃様が産んだ子供です。」


リオは真っ先にシリウスを想った。

(父親は誰だ?)


ルイーズは妃達の住まう後宮で姿を変えながら王家を乗っ取る準備を進めていた。

ニコラスはもう使い物にならなくなった。

これで無駄金を民に使う事もない。

彼が愚王と呼ばれれば呼ばれるだけ時期国王の株が上がる。

次の国王は弟かその息子か。


「母は3人の子供を産んだ後にシリウス様の侍女になりました。その時に見つけたのがリオ様の母親の聖女ステラ様です。焦った母はすぐに囲い込みをしました。側に置き消したかった様ですが彼女には加護が掛けられていたのです。」


リオは自分の母親の事だったので口を挟みたかったが陛下に止められる。


「その後旦那様とお2人のお子様が大国に渡られましたのでステラ様も後を追う様に仕向けました。ですがシリウス様がそれを止めたのです。末娘のルーナ様は当日まだ一歳になったばかりでしたが行方不明になりました。」


ニコルもまたルイーズと同じ様に姿を変えニコラス付きの時々として後宮内で働いていた。


「母は私が同じ魔法が使える事は知りません。闇属性を恨みましたが今は母を止める為に授かった力だと思っています。産んだ子供達の属性を知る為に戻ってくるでしょう。必ず捕らえます。それまでニコラス様を御守りくださいませ。」


衝撃的な事実。

皆聞きたいことが山程ある。


「ルイーズの真の顔を知る者は其方しか居らぬのか。」

「わかりません。ステラ様には闇魔法は効き目がないと思われます。ですがまた顔や姿を変えて現れるでしょう。真の姿に意味はありません。」


「ルーナは何故引き離されたのですか?母が大国に渡る様仕向けたならルーナを手放す意味はないですよね!」

「ルーナ様も母の天敵だったのだと思います。3人のお子様を手に掛けようと試みていましたがステラ様の加護により適いませんでした。ルーナ様は光属性だったのではないでしょうか。」


「誰がルイーズの血を引く子供なのだ。どの妃が誰の子を産んだのか?・・・・狂っている。」

「母は何かに書き記していたはずですがわかりません。唯ひとりシリウス様だけは父親が判明しております故この宮に引き取られました。」

「・・・誰の子だ?」

「アイザック様のお子様になります。お相手のお妃様のお名前は忘れてしまいました。」


シリウスの耳に入れたくないとリオは強く思った。

あれだけ毛嫌いしている男が自分の実の父親だと知ればシリウスは。


「アイザック様は知っているのだな。シリウスには?」

「いいえ、シリウス様はニコラス様が父親だと思っております。まだ知らせないで下さい。」


リオの切羽詰まった顔を感じ取り陛下は首を縦に振った。


「今ルイーズは何処にいる?マーカス元侯爵は?」


「父は自害しました。庇っている訳ではありません。母の所業を知るに連れ心を病んで胸を短剣で刺しました。

遺体は母が裏庭に運びましたので骨が見つかるでしょう。冷たい様ですが自業自得だと思っています。母はまだこの国の何処かにいます。この国から聖獣が消えた事により動き易くなったと言っておりましたから。」

「聖獣?聖獣が居るとどうなる?」

「魔獣を操れなくなります。」


陛下は腕を組み考える。

聖獣を従えるジョイの事を。




リオは王弟宮の客室のバルコニーから夜空を見上げている。

ルーナの星はリオとアクアの星と等間隔で並び小さく輝く。

さて、どうしたものか。

自分はどうしたいのか。

ジョイがルーナだと確信した今どうしたらいいか。

両親は涙を流して喜ぶだろうしリオもアクアも心から可愛がるのは間違いない。

カーティスの側妃になるのを反対する者も居るだろうし反対に喜ぶ者も居るだろう。

アクアはルーナがそばに居るならと快く受け入れそうだ。


(シリウスはどうするだろう。)

事実を受け止めたシリウスはルーナをどう見る?

優しいシリウスの心を癒す者がルーナだといいけれど。


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