大人の力
「せ!先生!!良かった!来てくれたんですね!な!言っただろ?柊朔!優子先生は良い人だって!」
俺はまだ、この期に及んで大人を、先生を信用しきっていた。
「……。」
柊朔は何か察していたようだった。
「ごめんね…冬輝君、柊朔君……。」
「やっぱりそうだったか……ッ!クソォッッ!!」
俺は、俺は現実が受け入れられなかった。
「……へ??な、何謝ってんだよ先生、それに柊朔も怒り過ぎだって!あはは、」
「冬輝!!目を覚ませよ!!先生は……あいつはッッ!!お前を…俺達を裏切ったんだよ!!信用しすぎたんだッッ!!」
俺は人を大人を信用しすぎた、そして忘れていた、先生が先生であることを、。あくまでも大人だということを、……。
俺の感情は崩れていた。
「………ッ!…。なんで……なんで———なんでなんだよ!!先生ッ!!あんなに言ってくれたじゃあねぇかよ!!俺はッ!俺はァッ!!!」
柊朔が俺を抑えつける。
「やめろッ!冬輝!手は出すなッ!!100%勝ち目がなくなっちまうッッ!!」
そう言われて俺は少し冷静さを取り戻した。
「……なんで…裏切ったんだ…?先生…。」
「…ごめんなさい…仕方なかったの…、。私にもね、家族がいて、暮らしていくためのお金が、仕事がいるの…。」
義文は俺達の裏の裏を読んでいた、いや、慎之介にバレていた時点で負けだったのかも知れない…。
「このッ……!腐れ外道がッッッ!!!」
そうして俺たちは惨敗に終わった。どうすることも出来なかった、何も及ばなかった。
外に出ると警察が来ていてグレーゾーン達は解散していた。俺たちは一通り事情聴取を受け義文の情けか、「「今回の事を口外しない代わりに今回の事は私が面を立ててやる」」と言われた、従うしか……。無かった…。。
今回の事はここだけの一件だけで終わり、記事にもならなければニュースにも乗らない。
最悪の気分だ。
家に帰ると携帯に1件のメールが来ていた、暁春からだった。
「今日の夜中、1時に来て。」
内容はそれだけだった。
俺はそのまま疲労感とともにベットに倒れ込み寝てしまった。




