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「あなたのSNS見られています」 学校では教えてくれない「ホワイト社会」と令和のネットリテラシー  作者: 中将


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3/5

③「いいね!」にすら責任を持つ時代に

筆者:さて、前の項目ではSNSでの発言の危険性について取り上げさせてもらいました。

 しかし、それだけではとどまらないということをご承知ください。



質問者:これ以上のことがあるんでしょうか。



筆者:簡単に言えば、Twitterなどの機能にある“いいね!”ボタンやリツイートなども責任を伴う可能性があるのです。


つまり、自分のSNSの発言だけでなく“他人の発言に同意”することに対しても責任を問われるということです。



質問者:えっ……本当ですか!? そんなことがあり得るのでしょうか……。



筆者:実際に議員が“いいね!”をしただけで裁判にまで発展した事例もあります。


2022年3月25日 伊藤詩織さんの請求棄却 中傷に「いいね」、違法認めず―東京地裁


『ジャーナリストの伊藤詩織さん(32)が、自身を中傷する多数のツイートに「いいね」を押され、名誉を傷つけられたとして、

自民党の杉田水脈衆院議員(54)に220万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。武藤貴明裁判長は「いいね」を押す行為は原則として違法と評価できないとし、請求を棄却した。伊藤さん側は控訴する方針。』


『武藤裁判長は、ツイートへの「いいね」は、「好意的・肯定的な感情を示したものと一般に受け止められる」と指摘。一方で、礼賛や応援といった強い感情から、興味深い・悪くないなどの弱い感情まで幅広く含む上、備忘目的などでも使われるとして、「非常に抽象的、多義的な表現行為」と判断した。

 その上で、違法と評価されるのは、侮辱行為と見なせたり、加害目的で執拗しつように繰り返されたりするケースにとどまるとし、杉田議員の行為は該当しないと結論付けた。』


この案件においては違法行為とは認められませんでしたが、

『侮辱行為と見なせたり、加害目的で執拗しつように繰り返されたりするケース』であれば「いいね!」すらも違法行為として評価されるということもこの判決において示しているということを忘れてはいけません。


 ※最高裁判例では無いために法律に対する拘束力は薄いですが、これまで地裁判例すら無かったために社会的意義があります。



質問者:面白半分で「いいね!」を付けてもいけないというわけなんですね……。



筆者:「いいね!」はいわば「投票行動」に近いと思って下さい。

更に2022年6月14日には侮辱罪が厳罰化されることが決まりました。


これまでは「拘留(30日未満)か科料(1万円未満)」だったのが、今後はこれに「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」が加わり、公訴時効は1年から3年に延長となります。


この侮辱罪厳罰化は2020年に女子プロレスラーの木村花さん(当時22歳)がSNSで中傷を受けた後に死去したのを機に、見直し議論が拡大していきました。

それが今年の国会で実現化したということです。



※2022年7月7日より厳罰化は適用になりました



質問者:そんな事件もありましたね。色々な事件がその間にあって忘れていましたけど……。そうなると、政治的・社会的な要求も大きいんですね……。



筆者:ええ、更に刑事でも厳罰化される可能性や、民事裁判でもより「いいね!」による訴訟のケースは増えてくると思います。

この社会的要求の流れは、今よりも過激な判決になる可能性も秘めています。


特に“お金よりも名誉を回復したい”と言う人が“侮辱された“と思った際により包括的に訴訟をしてくるという可能性はありますね。


このことは「いいね!」だけでなくリツイートや動画サイトのグッドボタンなどについても同様だと思った方が良いですね。

その考えに「同調した者」と見なされて、発信者本人ではないにしろ処罰される可能性を秘めていると言って良いと思います。


これらは気軽に行うのではなく“責任”を伴うものだと思った方が良いです。



質問者:なるほど、こういったことにも“ホワイト化”の影響が出ているということなんですね……。



筆者:この流れが分からないと、知らないうちに「訴訟をされていました」と言う可能性も出てきます。


 「いいね!」だけで多額の賠償を請求されることは考えにくいですが、訴訟は時間的に取られるだけでなく、精神的負担もあります。


また、知らないうちに“裏垢調査”などによる「いいね!」をしたことでの社会的評価が低下することは予想されます。注意しましょう。



質問者:自分の投稿だけでなく「いいね!」すらもしっかりと見極めないといけないんですね……。



筆者:今はまだ前兆段階だとは思いますが、いずれは確実にそう言う発想になってくると思います。


 「いいね!」を付けるにしてもしっかりと発言の前後関係を見たり、リンク先をしっかりと確認するなどの作業を取る必要があるように思えます。



質問者:ちなみに、筆者さんは「いいね!」ボタンを押すことってあるんですか?



筆者:明らかに「プラスの感情しか生まないモノ」ぐらいでしょうかね? 気楽にいいね! ボタンが押せるのは。


この状況に気づいてからは僕は迂闊に「いいね!」なんて押しませんし、怖くて押せません(笑)。


漫画・アニメの某キャラが『撃っていいのは撃たれる覚悟のある奴だけだ』と言いましたが、まさしくSNSの世界でもそうなりつつあるということです。


 ※ちなみにこのセリフはレイモンド・チャンドラー「大いなる眠り」が元ネタらしいです



質問者:確かに確実にプラス以外の解釈ができないと「いいね!」ボタンを押さない方が良さそうですね……。それにしても、アニメとか漫画に例えるの好きですね……。

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― 新着の感想 ―
[一言]  過激コメントを提供する側の心理として、承認欲求を満たしたい。と言う欲望に制御が効かない人間の文章は過激になります。  そして淡々とした文章よりも、簡潔で、感情的な文章の方が感情移入しやすく…
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