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自称ヒロインに婚約者を……奪われませんでした  作者: 影茸


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第60話 王都にて

牢獄から出て、屋敷を後にした俺は、魔法を使い王宮へと向かって飛び始めた。

冷たい風が頬を掠め、身体から体温を奪っていくのがわかる。


だが、それさえ気にならないほど俺の身体は火照っていた。

俺は内心の熱に侵され、緩みきった口を開く。


「……はは、あの男に会いに行く時に、まさかこんな気持ちになる日が来るとはな」


アイリスに危害を与えられそうになり、行動を起こしたが、本来ならば今アレスルージュを引きずり落すのは、出来るだけ避けたかった事態だった。

アイリスを守りながらアレスルージュを引きずり落とす方法なら、一年で俺は準備を整えていたが、その時に行動を起こすことはなかった。


アイリスを守り、アレスルージュを潰すことに対する最大の障害は、公爵家程度の存在ではなかったからだ。


だから先程までの俺は、アレスルージュを追い詰めいる時でさえ、内心焦燥を抱いていた。

これからどうすればいいのか、この先を想像することもできなかったからこそ。


だが、その不安はもう俺の胸には存在しなかった。

一番大事なものは、もう定まっているのだから。


「早く話をつけて、アイリスのところに戻らないとな」


小さく呟いた俺は、宙を飛んだ状態のまま、王宮の奥にある目標の部屋、兄貴の私室へと向かう。

直ぐにその部屋へとたどり着いた俺は、そこに合った窓からその部屋へと入る。

部屋の中には、顔に僅かな驚愕を浮かべた兄貴の姿があった。

しかし、兄貴が驚愕をその顔に浮かべたのはほんの一瞬のことだった。


「……っ!来たか、ライルハート。……父上が、国王陛下がお前のことを待っている」


険しい表情でそう告げた兄貴には、隠しきれない緊張が浮かんでいた。

だが、その兄貴と対照的に俺は笑った。

まるで、今から仲のいい家族とでも会いにいくような、あまりにも自然な態度で。


「分かりました」


「ライル、ハート?……いや、今はそんなことはいいか。案内する。後ろについてこい」


そして俺は、兄貴続いて歩き出した……

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