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メリーさんと私  作者: マオミアーミー
1/1

【徳永の場合】

ボクはただ座っていた。


「 ガシーン!

ゲッターロボだ!」


ゲーム機の音が鳴り響く。


一風変わったようだが、ここは病院だ。

ボクの通う精神病院だ。


ボクは、ゲーム機の音を聞きながら、その隣で地べたにあぐらをかいている。

ゲーム機をやれば、お菓子が取れるかもしれないけど、ボクはそんなの今は欲しくなかった。


ただ、鏡に映るボクを眺めて、お医者さんから呼ばれるのを待っている。

鏡に映ったボクの姿が見える。


おじさんと呼ばれた事はないけれど、おじさんとよばれてもおかしくない見た目だ。


ボウズ頭に角ばった顔。

少しだけだけどシワもある。

35にもなればそうなるのかな。

腹はぽっこりと出ているし、全体的に太ってもいる。


そんなボクを、ボクはただ見つめていた。


ずっと。


ずっと。

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