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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ソシャゲ童話シリーズ

複アカずきんちゃん

作者: あっがい。

改めて読むと結構えぐい話だよね童話と現代の闇、ソシャゲをミックスしてシュールなパロネタで包み込む『ソシャゲ童話』をご覧いただきありがとうございますっ!


今回は本当は怖い童話の本命といってもいい「赤ずきん」からですっ!


グリム童話版はめでたしめでたしで、ペロー童話版はDEAD ENDなんですが、その原型の民話はもうひどいのなんの。調べて大変興味深かったので是非皆さんも調べてみてくださいっ!


調べたついでにパロネタもヤサイマシマシアブラオオメで!

くどすぎるよ!文量が増えてく度にネタが白けていきそうだよ!


なんでソシャゲと童話なのに格ゲーネタが多いんですかねぇ・・・

むかしむかし、あるところに、とても可愛らしい女の子がいました。


ある時、その女の子のおばあさんが赤いビロードの布で、女の子のかぶるずきんを作ってくれました。

そのずきんが女の子にとても似合っていた……のは別として。


その女の子がハマっていたソシャゲが別のプラットフォームでもプレイできると喜んでいたら、連動できないガバ仕様であった為しかたなしに新しく始めたところ。


()()()遊べることに気づいてしまった女の子は他のゲームでもたくさんの(アカウント)作っていったので、みんなは女の子の事を『()ずきん』と呼ぶ様になりました。


ある日の事、お母さんは赤ずきんを呼んで言いました。


「赤ずきんや、おばあさんがご病気になってしまったのよ。おばあさんはお前をとっても可愛がってくださったのだから、お見舞いに行ってあげなさい。きっと、喜んでくださるから」


「はい、お母さん」


「それじゃあ、このフレンドポイントと、上等なスタミナドリンクを一本持ってお行き」


赤ずきんがおばあさんの所へ一人で行くのは初めての事だったので、お母さんは心配でたまりません。

でもお母さんにはランクポイントを稼ぐために、一緒に行けないのです。


「いいですか、途中で道草をしてはいけませんよ。それから、オオカミに用心するのですよ。オオカミはどんな悪い事をするかわからないから、話しかけられても知らん顔しているのですよ」


「はい、お母さん。大丈夫よ」


赤ずきんは、お母さんを安心させるように元気良く、「赤ずきん、いきまーす!」と言って、出撃していきました。


おばあさんの家は、ここから8面くらい先の森の中にありました。


その日はとても天気のよい日で、赤ずきんがフワステしながら歩いていると、そこへオオカミが現れたのです。


「こんにちは。赤いずきんが可愛い、赤ずきんちゃん」


オオカミはニコニコしながら、赤ずきんに話しかけました。


赤ずきんはお母さんに言われた事を思い出しましたが、初心者狩り好きの赤ずきんには、ニコニコしているオオカミは格闘ブンブンしてくる猪にしか見えません。


「こんにちは、オオカミさん」


赤ずきんが返事をしてくれたので、オオカミはニヤリと笑うと尋ねました。


「赤ずきんちゃん、今からどこへ行くの? たった一人で」


「あのね。おばあさんのお家よ。おばあさんがご病気だから、お見舞いに行くの」


「そうかい。それは偉いねえ。……おや? そのバスケットの中には、何が入っているのかな?」


「FPとスタドリよ。おばあさんのご病気が早く良くなる様に、持って来たの」


「なるほど、それでどこだい? おばあさんのお家は」


「森のずっと奥の方よ」


オオカミは、ちょっと考えました。


(ばあさんの家を探して、ばあさんを食べてしまうには時間がいるな。よし……)


「赤ずきんちゃん。おばあさんの家に行く前に、これを見てごらんよ。このゲームは今なら石がたくさんもらえるんだ。せっかくだから、リセマラしながら行ったらどうかな」


赤ずきんは、オオカミの言う通りだと思いました。


新しいゲームでSSRを持って行けば、おばあさんはきっと喜んでくれるに違いありません。


「そうねオオカミさん、あなたの言う通りだわ。あたし、ガチャしながら行くわ」


赤ずきんはさっそく、インストールをし始めました。


さて、赤ずきんと別れたオオカミは、そのまま真っ直ぐおばあさんの家へ行きました。


トントンと、戸を叩くと・・・・・・へんじがない。


カギはかかってないようなので、オオカミは戸を押して入りました。


「なんてことだ、凍ってやがる。やりすぎたんだ」


おばあさんはすでに凍結していたのです。


なんということでしょう、おばあさんは赤ずきんの言うとおりにゲームをしていただけなのに・・・運営によってBANされてしまいました。


「ババァ・・・(マクロツールに)病んでさえいなければ・・・」


しかしオオカミは、キンキンに冷えてやがるおばあさんを食べてしまいました。


そしておばあさんの着物を着て、おばあさんのずきんをかぶり、ベッドの中へ潜り込みました。


その頃、赤ずきんはまだSSRが取れていませんでしたが、やがてリセマラの度にインストールし直すのに辟易したところで、やっとおばあさんの家へ行く事を思い出しました。


「そうだわ、急いで行きましょう」


赤ずきんはセーフティ解除!しておばあさんの家に急ぎました。


おばあさんの家に着くと入り口の戸が開いていたので、赤ずきんは不思議に思いました。


「どうしたんだろう? IDとパスワードまで保存されたままだなんて」


「こんにちは、おばあさん」


赤ずきんが大きな声で挨拶しましたが、何の返事もありません。


家の中へ入るといつもと違った……「こいつはくせえええ!ゲロ以下の匂いがプンプンするぜ!」


赤ずきんは吐き気を催す邪悪な匂いを感じ取りましたが、


「ごめんよぉ、要介護3にもなるとのぅ、トイレにも行けずに垂れ流すしかないんじゃ……」


すっっっごくリアリティのある話を持ち出された赤ずきんは怪しむよりも前にベッドに近づきました。


部屋の奥のベッドには、おばあさんが寝ています。


「大丈夫?おばあさん」


(あら、おばあさんの様子が変。病気でこんなになってしまったのかしら?)


赤ずきんは思い切って、おばあさんに尋ねてみました。


「おばあさん、なんでこんなにSSRが引けないの?」


すると、おばあさんに化けたオオカミが言いました。


「お祈りが足りないからさ」


「それにイベントのドロップが、全然落ちないわ。何だか渋いわ」


「そんな事はないよ。出るか出ないかの50%さ」


「それに、スキルを上げるのになんて手間のかかること。なんでこんなにも大量の素材が必要なの?」


「必要数が多いほど、日々周回してアクティブユーザーが増えるからね」


「それから何と言っても、イベントが難しすぎるわ。あんまりにも難しいから、みんな禿げ上がちゃったわ」


「そうとも、イベントは難しくなくては。もし簡単に・・・」


「・・・簡単に?」


「簡単にクリアされたら悔しいじゃないですか!」


オオカミはそう言うと、赤ずきんを―――



ブチィィィィィィ!!マミマミモリモリ。



首から上を食いちぎってしまいました。


「ああ、食った食った。ばあさんに女の子。二人も食って満腹だ」


オオカミは、すっかり上機嫌です。


「ああ、大変、なんてことだ。なんと悲しい宿命だ」


まわりにいた鳥たちは騒ぎました。


そこへ、いつもこの森で狩りをしている猟師が通りかかりました。


「おや、いったいどうしたんだ。門を通りかかったら、叫び声が聞こえたぞ」


猟師は窓から中を覗き込みながら言いました。


「ああ、あんたは来るのが遅すぎた。赤ずきんは死んだ!もういない!!」


鳥達が言ったことに猟師は愕然としました……オオカミはそんな猟師も食ってやろうと襲いかかってきました。




―――神は言っている……ここで死ぬ運命ではないと―――




その時、不思議な事が起こりました。オオカミの攻撃を受けて死を覚悟した猟師であったが悲しみの涙が猟師の秘められた第3の能力を生き生きと発動させたのである!




そう、全ては振り出しに戻る(バイツァ・ダスト)!!



―――――――――



むかしむかし、あるところに、とても可愛らしい女の子がいました。


赤いビロードの布が似合う女の子の事を、みんなは赤ずきんと呼ぶ様になりました。


ある日の事、お母さんは赤ずきんを呼んで言いました。


「赤ずきんや、ついにずっと着ていた鉄の服がすりきれたね。おばあさんの所へ行って来なさい。きっと、喜んでくださるから」


「はい、お母さん」


「それじゃあ、このりんごと、上等なワインを一本持ってお行き」


赤ずきんがおばあさんの所へ一人で行くのは初めての事だったので、お母さんは心配でたまりません。

でもお母さんには用事があって、一緒に行けないのです。


「いいですか、途中で道草をしてはいけませんよ。それから、オオカミに用心するのですよ。オオカミはどんな悪い事をするかわからないから、話しかけられても知らん顔しているのですよ」


「はい、お母さん。大丈夫よ」


赤ずきんは、お母さんを安心させるように元気良く「いってきまーす!」と言って、出かけて行きました。


おばあさんの家は、ここから歩いて三十分ぐらいかかる森の中にありました。


その日はとても天気のよい日で、赤ずきんがスキップしながら歩いていると、そこへオオカミが現れて赤ずきんに話しかけました。


が、赤ずきんはイベントシーンをSKIPしました。


おばあさんの家に行ってみると入り口の戸が開いていたので、赤ずきんは不思議に思いました。


「こんにちは、おばあさん」


赤ずきんが大きな声で挨拶しましたが、何の返事もありません。


部屋の奥のベッドには、おばあさんが寝ています。


赤ずきんは、ベッドに近づきました。


「この瞬間を待っていたんだあああああああああ!」


赤ずきんは、アビリティを使って溜まったゲージを即ぶっぱしました。


「なにっ!?」


オオカミは驚きながらもブリッジ回避!カカッとバックステッポして距離をとります。ワザマエ!


「くくっ、おれの変装を見破っていたのか~!!」オオカミは叫びました。


「おまえのようなババアがいるか」赤ずきんは冷静に言いました。


「うぐぐ・・・こうなったら痛めつけてから食らうまでよ~!」オオカミが襲いかかります。


ガシィッ!


赤ずきんはオオカミの腕を掴み、組み合いました。ビクともしません。


「鉄の服で鍛えたこの体……赤ずきんをなめてもらっては困る!」


赤ずきんはオオカミを放り投げながらワインを手に取り、


「汚物は消毒だ~!」


ワイン瓶から火炎が放出されます!


「うぉぉぉぉ!あっちぃぃぃぃ!」オオカミはたまらず逃げます。


「オオカミさん、足元に気をつけな」


オオカミは転がっていたりんごに気がつきませんでした。


「グワーッ!」


そしてりんごは爆発してオオカミにダメージを浴びせました。


「なんて強さだ……」


「あばよ、オオカミさん」赤ずきんはとどめをさそうとしました。


「勝ったと思うなよ……変身をあと2回もオレは残している……その意味がわかるか?」


「なんですって!?」今度は赤ずきんが驚く番でした。


「今の俺はイージーモード……そしてノーマル、ハードと変身をするたびにパワーがはるかに増すのだぁ!」


ハードモードになったオオカミの特殊攻撃!


「ンアーッ!」赤ずきんは一発で倒れてしまいました。


「フハハ、たとえクソつまらないエンドレスループをしようが負け続け、今日から貴様は俺のカキタレになるのだぁ!」


オオカミは雄たけびを上げました。






「あ、それなら復活するわ」


―――アイテムを使用しますか?――― >はい いいえ


赤ずきんは不思議な汁で全快しました。


オオカミは動揺しながらも


「ええい、ならばもう一度即死攻撃を放って―――」


「まてーいっ!」どこからともなく声が!


「何者!?」オオカミが叫びます。


「赤ずきん!」


赤いずきんを被った女の子が出てきました。


「黄ずきん!」


黄色いずきんを被った女の子が出てきました。


「赤ずきん!」


倒れてた赤ずきんが立ち上がりました。


「赤ずきん!」


赤いずきんを被った女の子が出てきました。


「黄ずきん!」


黄色いずきんを被った女の子が出てきました。


「5人そろって!」


「「「「「超必5チェインフルバーストコンボオオオオオオオオ!」」」」」


オオカミに5人のオーモーイーガー放たれます。


「違う違う、ちがぁあああああああう!」


オオカミは倒れました。ウィーンアカズキィン...


おばあさん!

猫!(出番無し)

お母さん!


終わったよ・・・・・・



そこへのこのこと猟師がやってきました。


「だらしねぇな、狩猟免許持ってんのかコラ!」赤ずきんは怒りました。


「アイエエエ……こんなのテストにでないよぉ……」


猟師は先ほどの戦いにおいてしめやかに失禁していました。仕方ないね。


猟師は倒れているオオカミを鉄砲で殺してしまおうと思いましたが、


「私にいい考えがある」


と、大きなはさみでオオカミのお腹をジョキジョキと切り始めました。


そして赤ずきんがたくさんの宝箱を持ってくると、それをオオカミのお腹に詰め込んで、お腹を針と糸で縫い合わせました。


そしてそのまま川に流しました。


悪いオオカミは宝箱のため、今日もボコられているでしょう。みんなはひと安心です。


(ああ、怖かったわ。これからは二度と複垢をしないわ)


()()赤ずきんは、自分に言い聞かせたのでした。




第3部完!(おしまい)

お読みいただいてありがとうございますっ!

くぅ~疲れましたwタイトルのインパクトが良かったんで話を書きましたが垢BANされるようなことなんて無いんですよねぇ(普通ないやろ)


これからはネタ募集からにしてみようか、なんて~感想からどうぞ(チラッ)


語りの元は以下のURLですがあまり原型が残って ないです。


http://hukumusume.com/douwa/pc/world/01/31.htm

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― 新着の感想 ―
[一言] ところどころレトロゲーのネタが混ざってると思ったら 最後の方はゲームですらなくなったという!
[良い点] エリ●シールで復活可能な戦闘だったぜ。
[一言] 突っ込みが追いつかないw 発想の勝利。
感想一覧
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