あの日、ヒーローは私の母と父を殺しました。だから、復讐をします。
ほんわか正統派ヒーロー物語がはじまるよ。
あの日、お母さんが殺された。
あの日、お父さんが殺された。
そして、殺した人はヒーローになった。
そして、私は復讐を望んだ。
これは、ヒーローの物語じゃない。
ただ、たった1人のヒーローを殺す私の話だ。
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私の母と父を殺したヒーローを探し続けた。ヒーローの素顔は秘密。マスクの下に隠された素顔なんて誰も知らない。
ただ、彼は怪物を殺し、国に富みをもたらしたヒーローと言われている。
でも、私は母と父を怪物だとは思わない。
ただ、静かに暮らしていただけだった。奪われる理由なんてない。でも、あいつらは私たちを怪物だと言い、私たちを殺した。
穢れた血から生まれた血の一族だからという理由だけで……。
思い返せば、理由なんてどうでもよくなってきた。
ただ、私が殺したいと思うヒーローを殺したいだけだ。その日のために、殺す方法を学び、練習した。
ただ1人のヒーローを殺すために。ヒーローすらもあこがれるヒーローを殺すために時間を捧げた。
「蒼」
私は、一緒に住んでいる蒼に電話をかけた。
「奈之、どうしたの?」
「……今日は、帰るのが遅くなりそうだ」
私にとって心の支えになってくれた蒼の声を聴きたくて電話をかけた。もしかしたら、これが最後になるかもしれない。
失敗する予定はない。でも、生きて帰る保証はない。だから、最後に声だけを聴きたかった。
「そうなんだ。いつ帰ってくる?」
「そうだな……わかったら電話するよ」
「うん、待っている」
「それじゃ」
私は電話を切った。
空を見上げると快晴。今日は、ヒーローを殺すには最高の日だ。
ガラスに映る自分を見ると、そこには悪鬼の表情をした私がいた。きっと、うれしくてしかたがないのだろう。とても、楽しくてしかたがないのだろう。だから、こんなにも笑っていられるのだ。
私は、携帯電話を鞄にしまってヒーローの元へ向かった。ヒーローがいるのは、和国の東京と呼ばれる場所。和目の第2に首都して栄えている。
行先は、綺麗な建物が建て並ぶ場所にヒーローは住んでいるという。電車に乗って、こくこくとヒーローの戦いが近いと思うと落ち着かない。でも、決めたのだ。
戻ることなんてできない。それにしたくないのだ。化け物を殺してめでたし、めでたしなんて嫌なのだ。化け物にとっては悲劇なのだ。
外に建て並ぶ建物を見ながら、ヒーローはとても良い場所に住んでいると感じた。
目的の駅に着くと、寄り道せずに公園へと向かう。理由なんて簡単だ。ここで、問題を起こせばヒーローはやってくる。
私は、自分の持つ力を発動。背中から黒い紐状のものがでて、私を覆う。化け物と呼ばれる原因の1つだ。
「ねぇ、なにあれ……」
子どもが私を指さした。
「……」
私は子どもに構うことなく、腕から黒い紐状のものを出して近くの木を粉砕。さらに、一部を投げて電柱を破壊する。
大きな音に周囲は混乱。人々は逃げ出す。
私は暴れた。破壊の限りを尽くした。そして、ヒーローたちがやってくる。
「魔法少女ヒュージ参上。悪の時間は終わ」
「……」
私は何かを言い終える前に、魔法少女を倒した。魔法という不思議な力。それに対して、私は生命の炎を燃やして挑んだ。
ただ、生きる者の限界に挑むようなものだ。物理的な攻撃を可能な限りおこない、魔法で対抗できない状況まで追い込むだけである。
幸いにも奇襲が成功したので、簡単に魔法による防御を破壊することができた。
返信に必要なアーティファクトを破壊。再起不能にすることができた。
正直、決め台詞を言うのを待つほど、人間ができていないのだ。ただ、無言で倒すだけである。
ばーん
「ん……」
銃声。その音に反応して、黒い紐を腕から出して展開。編み込み壁を作る。即席の壁は、飛来した銃弾を受け止める。
飛んできた方向を見ると、驚愕した表情のヒーローがいた。きっと絶対の自信があったのだろう。距離にして、1kmほど。なんてことない。
邪魔できないように、一気に接敵。慌てて逃げるヒーローに対して、私は無慈悲に追い詰めて倒す。
弱かった。近距離での戦闘能力はないのかあっさりと倒すことができた。
「……つまらないな」
私はそう言って、周囲を見回す。そして、1人の少女に目星をつけ、人質にとった。
そして、しばらく待つと、とても正義の味方らしいスーツを着たヒーローがやってきた。見た目から、熱血で、人情味あふれる感じがする。それでいて、悪がとても嫌いだと感じられる。
おそらく、仲良くなれることはないだろう。それでも、他者の希望の為になろうと必死になるのは認めてもいいが……奴は敵だ。
慈悲はない。
動いたら殺すぞと少女の首を絞めた。
「……卑怯だぞ」
男らしくかっこいい声をしていた。
それに対して、私は冷たい声で
「それが何か? 戦いに勝つためです」
と淡々と答えた。
「くっ、説得は無駄か……」
そう言って攻撃を加えようとする。
あまりにも安易な行動に、私は容赦なく、少女の足に黒い糸を補足とがらせて貫通させた。
「―――――――」
声にならない叫び声を少女は上げた。
「死ぬよ。この子が……」
「ぐっ……」
「指示に従え。従わなければ、苦しまない。ああ、安心してほしい。すぐには殺さないさ……ただ……殺してほしいと願うほど苦しまして……殺すだけ」
「なんと、非道。許されない……だが……
「キングを呼べ、来なければ、この子が酷い目に合う」
私が殺すべきヒーローに告げるように言う。
「くっ……それで解放するというのか」
「立場を考えろ」
私は新たに少女の足に腕から出した紐状のものを貫通させた。
「や、やめろ」
少女の泣けさぶ声が鳴り響く。
「なら、呼べ」
「っ……」
私は周囲を見回しながら大きな声で言う。
この国では、ヒーローの活躍は娯楽。報道陣も着て私の非道を生放送で放映していた。
「……キング。早く来い。この子が死ぬだけだ」
私はテレビカメラの前まで堂々と歩いて、告げた。
報道陣は怯えながらも視聴率という甘い言葉にカメラを回し続けた。
「……しっかり流せ」
私はそう言うと報道陣から離れて、適当な場所に座った。
「いたいよぉ」
辛そうにする少女。
「……」
私は刺した糸をそのままにした。抜いたら血が出てしまう。このままにしてら、血がでて死んでしまう。
「……来たか」
私はしばらく待っていると、空から人が降って来た。ヒーローらしい着地を行い堂々した風格の男が現れた。
ヒーローキングが来た。私が長年、殺したいと思い続けた人だ。
「その子を放せ」
堂々とした風格でヒーローキングは言う。
本当に、ヒーローらしいヒーローだ。昔は何とも思わず見ていたヒーローアニメ。あの日がなければ……私もあこがれていたのだろう。
あの日がなければ、自分の持つ化け物の力を使って人を救うヒーローになったのだと思う。でも、私はなれなかった。悪になるしかなかった。
自分のやっていることが酷いことなんて理解している。でも、復讐する権利ぐらいあってもいいだろう。
そうでなければ……これまでヒーローによって犠牲になった人が浮かばれない。
私はヒーローによって殺された人を代表するかのようにこう言う。
「断る。もし助けたければ、私を殺せ」
私は悪を体現するようにヒーローの前に立ちはだかり、腕から紐を出して籠を作り、少女をその中にいれる。そして、安全な場所へと籠を置いた。それと、足の怪我の治療も行っておく。死なれては目覚めがわるい。
私は無垢な子どもを殺すほど落ちぶれていない。
殺すのは1人だけ。母と父を殺したヒーロー。そう、目の前にいるヒーローキングだ。
「君は、私に大きな執着があるようだな。しかし、無関係な人を巻き込むことは許されない」
「そうだな……。でも、そうでもしないと……ヒーローは来ないだろう。悪人が暴れて悲劇を起こさなきゃ、ヒーローは来ない」
「……悲劇か。確かに、この惨状は悲劇だ。しかし、悲劇を希望に帰るのがヒーローだ」
ヒーローキングはそう言うと、爆発的パワーをためて私に接敵。まっすぐな一撃だ。私はそれを正面から受け止めることなんてしない。しっかりと攻撃を避ける。
「早いな……だが……その程度は序の口だ」
「……知っているさ」
ヒーローキングの強さは、圧倒的なパワーもあるが……圧倒的なスピードだ。人の眼でとらえることができない状況で動くできることである。
「ヒーローパワー発動。エクセレントタイム」
普通の人では不可視である超高速。エクセレントタイム中は、時間が静止したように見えるほど高速で動くことができる力は、彼をキングと言わしめるだけのパワーだ。
「……なっ」
でも……あんただけじゃない。私だって、あんたと同じ速さに立つことができるんだ。どうせ、少女を救うつもりだったのだろう。
目論見が外れたのか、動揺が見られる。
「はっ」
その隙を逃さない。正拳突きだ。
「ふん」
それに対して、ヒーローキングはガード体制。私の攻撃を受け止める。ずざああああと後ろに下がる。
建物を簡単に破壊できる力をいとも簡単に受け止められた。
「……想像以上だ」
ヒーローキングは、動きを止めて言う。
「……」
私は何も言わない。呼吸を整えて次の手を考える。
「君の力は強大だ。しかし、ヒーローに敗北は許されない」
ヒーローキングの周囲にオーラ―があつまる。
「ヒーローパワー解放。エクストラタイム。これが、正義の力だぁあああああああああああ」
右手に込めた圧倒的パワー。そのパワーは因果も操作する。そう、絶対に勝つという因果を無理やり生み出す力だ。
ゆえに、この攻撃は必殺といわんばかりの力である。本来は、最後の最後に使う技であるはずだが、それを使わなければいけないほど追い込まれているのかもしれない。
だけど、そんなのすべて地に叩き落としてやる。
何が因果だ。
正義か勝つ運命を壊してやる。
たとえ、それが不可能と言われても、因果を壊さなきゃいけないのだ。
「……」
私に必殺技のようなものなんてない。
ただ、地べたを這いつくばりながら最低な化け物として、生にしがみ付くだけである。
「ぬぉおおおおおおおおおおおおおおおお」
圧倒的パワーを避けることは叶わない。ただ、正面から受け止めるしかない。背中から大量に黒い糸を出して、何重にも編み込まれた壁を作り出して受け止める。それと同時に、大きな衝撃と土煙が舞い上がる。
「……ぐっ」
大きな衝撃を腕に感じながら耐えた。それと同時に、走馬灯のように、過去の記憶が見える。
楽しいこと、悲しいこと、いろんな思いが私の中を駆け巡った。
自分が死ぬからか……否。いろんな思いが溢れてくる。
その思いが……私に立ち続けてくれる理由を与えてくれる。
倒れるわけにはいかないのだ。
「……うぁあああああああああ」
私は大きな声を上げた。
「なっ……」
自分が持てるすべての力を込めた。そして、あふれるパワーを返し、最後には……ヒーローキングの顔を殴った。
どごぉ
私の左ストレートは、ヒーローキングの顔を晒すほどだった。
大きな一撃だ。強烈な1撃は、ヒーローキングを地面に倒すだけの威力があった。
それに対して、私は自分の身を守る糸が半壊。顔の一部を晒している。でも、満身創痍じゃない。
まだ、動く。しっかりと歩ける。
1歩、1歩とヒーローキングのもとへ歩み寄る。
「ぐっ」
それに対して、ヒーローキングは私をくやしそうに見ることしかできなかった。もう、彼の持つヒーローの威厳はなかった。
今なら殺せると思った。ずっと夢見た瞬間だった。迷うことなんてない。私はヒーローキングを殺すために構える。このチャンスを逃すことなんてできない。
「……」
「……」
だけど、私は……私には無理だった。
「お父さん」
少女が発した一言。その一言が運命を狂わした。
ああ、本当にひどい。
こいつに家族がいなければ復讐をできたのだ。
ずっと……この瞬間を待ち望んでいた。行き場のない感情が溢れた。
「なんでぁあああああああ」
私は大きな声を上げて、ヒーローキングの顔でなく地面を殴った。
どごぉおおと地面がひび割れる大きな音がして、地面がくぼむ。
「……」
私はヒーローキングに背を向けた。
「なぜだ……」
ヒーローキングの問いに、私はこう言う。
「殺せない。あんたが憎い。だけど、殺せない」
「……」
「私は、悪だ。ヒーローじゃない」
私は背中から糸を出して半壊した守りを再構築。体全体を覆う。さらに、少女を檻から解放した。
「……」
帰ろう。私の復讐は終わった。
私は1歩と1歩と帰路へ向けて歩みだす。
どーん
「………ぁ」
私は歩みを続けることができなかった。右の胸に風穴。呼吸がうまくできない。
どさりと倒れる。
「よせ……」
ヒーローキングが叫ぶ。
だが、それもむなしく追撃が飛んでくる。
「……」
とっさに守りに入るが圧倒的な攻撃に、右腕と左足を失う。
「……どっちが正義の味方だよ」
私は涙を流した。でも、それは黒い鎧に覆われてみることなんてない。
「おわりだぁあああ、化け物」
正義感あふれる少年が剣を持って襲ってきた。
「……」
ああ、救いなんてないんだな。悪を成した時点で……転がり落ちるしかないのだろう。だとしたら……報いをうけなくてはいけないのだろう。
「やめてぇええええええ」
少女が私をかばった。
「……酷いことしないで」
「……な、危険だ。そいつは……世界に仇成す化け物だ」
「ちがう。だって……だって……お父さん……救ってくれた」
人というのは因果な生き物だと思った。
「……もういい。十分だ」
逃げるだけの時間は手に入れた。
糸を編み込み足を作り、一時的な義足を作り上げて、その場から離脱。
「なっ……」
本調子でなけが、逃げるぐらいなら何とかなる。遠くの方でヒーローの姿が見えるが、問題ない。
「……さてと、逃げるかな」
私は笑った。きっと、私を見たら悪鬼と言うだろう。それでもかまわない。私は化け物だ。
そして、化け物だから……醜く生きていくのだろう。
それでもかまわない。
これから大変になるんだ。生きる意味を探さなきゃいけない。一応、候補はあるが……どうなるかわからない。いずれにしろ……今は悪としてヒーローをぶちのめすだけである。
「それじゃ、行くか」
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ヒーローキングの敗北から2週間。世界は正義の敗北に衝撃を受けた。結果的に、世間一般の犯罪率が上がった。ヒーローは倒せると思った悪人が大暴れだしたのである。
ただ、それもすぐに鎮圧。正しいものが幸せに、正義が勝つ平和な世界に元通りだ。
その一方で、ヒーローキングを敗北に導いた化け物は多くの謎を残した。あの出来事から……何1つ情報を得られていないのである。
ただ、有力なのは、かつて世界を騒がした化け物の生き残りだということ。
「奈之……どう思う?」
私を悪夢からすくってくれたヒーロー。名もなきヒーロー。虐げられていた私を救ってくれた人だ。
「……さぁ。ヒーローも化け物のことも考えていることなんてわからない」
「本当に?」
私は奈之を後ろから抱きしめた。
「……本当に、わからない。ただ……」
「ただ……?」
「ただ……私はヒーローになれない。そして、悪にもなれない」
「……奈之は私のヒーローだよ」
「……やめて」
奈之はとても嫌そうな顔をする。そういえば、奈之はヒーローの話は好きそうじゃなさそうだ。あまり、ヒーローの話題を放そうとしない。それどころか、あまり何をやっているか放そうとしない。
何をやっているか追及したいが……やめておこう。私も奈之に隠し事をしているのだ。だから、追求しない。
「……ごめんね。でもね、奈之。あなたがヒーローじゃなくても、私は救われた。悪に落ちるしかなかった私を救ったの」
あなたと出会わなければ、私は悪に落ちていて、世界を悪夢に変えていたと思うの。
「……」
奈之はなにも答えない。ただ、私を黙って受け入れてくれる。
「お願い……どこにもいかないで……」
「……うん。それから…………ありがとう」
奈之はお礼を言った。その理由はわからない。だけど、今は奈之のぬくもりをいつまでも味わっていたかった。
Log
・私
母と父を殺された化け物
化け物が平和に暮らせる場所で、穏やかに暮らしていた化け物。見た目は、人と変わらないが……超高速移動ができる機動力を持つことができる化け物。一説では、世界を喰らう生物兵器とも言われているが詳細は不明。
そして、ヒーローを殺すことができず、悪にもヒーローにもなることができなかった者。
彼女の復讐の物語は終わり、失ったものを取り戻す物語が始まった。
あと、弟と妹がいる。
・蒼
ヒロイン。昔、救ってくれた存在。そして、主人公に帰る場所と新たな選択を生み出した存在。私と出会わなければ、世界は崩壊へと向かっていた。
いっちゃえば、パンドラの箱のような存在である。
・ヒーローキング
かつて、枯渇した資源問題を解決したヒーロー。圧倒的パワーを持ち、ヒーローの頂点にたつもの。正義の味方。心にもつものは正義。
今は3児の父。一応、今とかわらず圧倒的な力を保持。父によって伝説的なパワーを手に入れた。
しかし、敵にとってはただの化け物。
・主人公に風穴を開けたヒーロー
主人公が精神的に動揺したおかげで、奇襲成功。ヒーローキングを救ったヒーローとして一躍人気者に。ヒーローとしての素質は高い。多くの平和を生み出している。
連載化すれば、スピンオフの物語でライバルキャラとして登場すると思う。
・魔法少女ヒュージ
ヒュージパワーで敵をめっさつ。今日も、強大なパワーで敵を木っ端みじん大爆発。なお、攻撃は不殺。街も破壊するが、謎パワーでなかったことにする。
なお、相方がいる。いた場合は、主人公とそれなりに戦えていたと思う。だが、インフルエンザで不在。簡単にたされてしまう。
・私を狙撃したヒーロー
長距離攻撃を主体に数々の凶悪犯罪を解決に導いたプロ。だが、近距離戦は弱くてあっさり敗北。メインアタッカーというよりかは、サブアタッカータイプ。いざと頼りになるやつだが、ソロで私に挑んだことで敗北する。
・ヒーローらしいスーツをきたヒーロー
日曜日に特撮にでてきそうなヒーロースーツを着た人。友情、努力、勇気を体現した人。多くの人に希望を与える。最近は、トイレットペーパーの芯をこの世から消し去って世界征服を試みる悪の組織との対決に忙しいらしい。
・少女
ヒーローキングの娘。最後に主人公を助けた人。なんだかんだで、ヒーロー素質あり。小さい人が好きになれるような外見をしている。多くの人を新たな世界へ導くヒーロー属性の女の子。
・出番すら与えられなかったヒーロー
ヒーローとしての能力は地味。身体能力は、どこまでも一般人の枠を抜け出すことができない。お金持ちでもないし、スポンサーもいない。自作のヒーロースーツを纏って悪と戦う。
彼が戦う理由は、ヒーローによって不幸になる人がいると気が付いて。ただ、救いたい。守りたいと思いで戦い続ける者。スピンオフがあるなら、主人公になる存在。
なお、ただの人であるが……人としての可能性を体現する人。たとえ、不可能でも可能を生み出すことができる存在。しかし、その奇跡に気が付く人はほとんどいない。
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