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魔王少女。  作者: 甘霞
8/13

処女ビッチ。


入学式から帰って来て、昼飯を食べた後、妹がどこか出掛けたいと言ってきた。


近くにあるコンビニぐらいしか出掛けない、通販生活な俺にはメチャクチャ難しい課題であった。


カラオケとゲーセンぐらいは友達と行ったことあるけど、妹と出掛ける所となると……。


いや、妹というか女子?と遊ぶなんて、小学生の時以来だ。


カラオケで俺が歌えるのは、濃い目のアニソンぐらいだし、ゲーセンで景品をカッコ良く取る自信もない。


女子とお出掛けする脳内シュミレーションは、まだやってなかった。


異世界転生、異世界転移の脳内シュミレーションなら、毎日やってたんだけどな。


まさか向こうから来るとは。このパターンは古くて逆に考えてなかったわ。




「お兄ちゃん、はやくいこ?」


変な言い訳を考えてると、私服に着替えた妹が2階から降りて来た。


妹の私服は、控え目に言ってぶっ飛んでいた。


アニメの1期OPでアリスが着てた、本編には出てこない衣装。俺の願望が具現化した様な衣装。


でもそれはダメだ。色んな意味で、完璧にコスプレだ。


なんて説明したらいいんだ。「その服は俺の趣味全開の魔法少女風衣装だからやめとけ」とか?


固まってしまった俺に首を傾げ、自分の服装を見直す妹。


「あれ?これお兄ちゃんの趣味じゃなかった?」



………趣味です!完全無欠な趣味です!趣味すぎて眩しいぐらい趣味です!とは、流石に言えない。



「いやー、すっごい完璧に似合ってるけど、それは戦闘服というか、ここぞと言う時に着る服だと思うよ?」


スマホのカメラを秒で起動、シャッターを切る。切りまくる。


「あ、やっぱり?もー、お兄ちゃんの考えてる事、全然参考にならないんだけどー。」


「あ、いや、ごめんごめん。そうだった。ちょっと待ってて。後でコンビニで雑誌買って来るわ。」


と言いつつも、シャッターを切る。


最初は色々ポーズを取ってくれていた妹も、段々目が蔑みって来た。




それでも撮る!


その眼はこの業界ではご褒美です。




……コンビニ行って来るか。


キリがないと思ったのか、制服に着替え直した妹を1枚だけ撮って、コンビニに出発した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


妹は魔王だった。魔王はやっぱり魔力が使えるらしくて、魔力で格好を変えれるらしい。


しかも俺の記憶から映像を見て、そこから再現する事が出来るんだとか。(プライバシーは無い。)


朝、何気なく着てたうちの学校の制服も、俺が何気なく見て覚えてたのを再現したみたいだ。


ついつい色んな妄想が弾けるが、これを再現されたら、折角の妹が処女ビッチになってしまう。


ひとりでニヤニヤしながら、いつものコンビニに入店。


適当にJKなファッション雑誌を1冊選んでレジに並ぶと、何故かエロ本でも持ってるかのように緊張してきた。


誤魔化すために、新商品のプリンや、女子が飲みそうな飲み物も買って帰る事にしよう!


これで俺は妹にパシられる、ヘタレ兄貴だ。


JKなファッション雑誌を買う変態じゃない。


「コンビニ行くなら、私のプリン買って来るのが普通でしょ!」


って言うのを、一度やってみたかったが、仕方ない。




家に着いて、玄関のドアを開けると、そこには見事に処女ビッチな妹がいた。




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