プロローグ
はじめまして。ハルカゼです。
今回このような作品を書こうと思ったのは、定期テストに嫌気がさしたっていう理由もありますが、今現在の私がうちに秘めてる想いを妄想を交えて発展させたら面白いことになるんじゃね?っと思ったのがキッカケでした。
拙い文章ですが、読んでいただけたら幸いです。面白いと感じていただけたらもっと幸いです!
主人公達の葛藤を(ついでに私の発想力の乏しい頭も!)温かい目で見守っていただけるとありがたいです。
桜。あたり一面が淡い紅に染まっている。まるで恋をしている乙女の頬の様な…。そんなキザな表現は私には似合わないけど、たまぁに浮かんでしまう。知識の乏しい頭がなんとか頭良さげに自分を繕おうとする。情けない。20を超えたF1層真っ只中の女が何を…。
「葉桜が目立つな」
みんな景色に見とれていたもんだから、何も発言していなかった。いつまでもムードに浸っていてたまるかと言わんばかりに連れの1人が発言した。しょうがないじゃないか、だって…
「まあまあ、そういうなって。それも桜の見所のひとつじゃない?しかも、4人全員違う大学なのに休みの日に予定合うこと自体すごいと思うけどなぁ」
そう!私が言いたかったことはまさにそれだ!ほんとに、なかなか予定が合わなかったのだ。本当だったら満開ピークの時に行きたかったさ。でも、人は沢山いて場所とれるかどうかもわからないわけだし…と、いけしゃあしゃあな言い訳を浮かべては頭の隅っこにほっぽった。そんなこと、みんなわかってる。私が発言するまでもない。
「それでも人多いね〜。やっぱ昼から飲むもんなんだね。新社会人っぽい集団もいるし、おっさんもいるし、家族連れだって…賑やかだね」
「そうだよね!でもっ、その雰囲気含めて、お花見はいとをかしというか…ね、うん」
彼に続いて黙ってた私も発言しておいた。このまま自分だけ黙っているのは嫌だった。何より、彼に同意したかった。
「じゃあ、突っ立ってないで、さっさと場所取っちゃおーぜー」
なんだこいつは。私達の話に対してはリアクションせんのかい。まあ、こいつはソーユー奴って理解してるから、今更腹をたてることもないのだが。
でも実際事実なので、各々が動き出した。やはりお昼時だったため、空きは少なかった。それでもなんとか桜の木の下でシートも引けて長居しても大丈夫そうな所を見つけることができた。ブルーシート担当の人がリュックの中からブルーシートを出す。車の絵が描かれていた。そいつらしいブルーシートのチョイスだ。
「おいなんだよこれ!いつから使ってんだよこのブルーシート!!」
場所取っちゃおーぜ系男子、船森がまた口を挟む。
「いや、いいだろ別に!うちにこれしかなかったし、第一ここはケツ敷きなんだから、描かれてる絵なんて誰も見ないよ!」
早速ケツ発言したものの、このメンバーではなんだかんだ言って一番の常識人、篠原が反論した。
「は、早く敷いちゃいなよ〜!ね!今日は飲もっ?」
私が仲介に入る。それに便乗して、
「それなぁ〜笑。ビール飲みてぇでーす」
ゆる〜い彼、松陰が発言した。
*
「さくら舞い散る中に忘れた記憶と淡い香り戻ってくる…とはまさにこのことかなぁ?」
酔った勢いで聞いてみる。
「思えば5年前…おんなじよーな桜の木の下で俺等は出会ったんだねぇ〜。懐かしいなぁ」
「まさかこんなに仲良くなるなんてね!」
さらに調子にのる。仲良いかどうかは実のところよくわからない。私がそう思っていたいだけ。
「あれから5年かぁ。なんも変わんねぇな」
「それっ!ある意味ね〜笑。でも、俺等の仲は格段に良くなってる。忘れないように、この酒にっ、刻んできたからね〜」
珍しいことを言うもんだ。酒が入るとみんな人が違う。楽しくなってきた。でも、まだまだこれからだ。
「酒が進むねぇ〜。酔いに任せたいねぇ〜」
高校の頃からだったけど、ちょっとおっさんっぽい篠原。
「いつも任せてんじゃねぇか。今日もどーせベロンベロンにボロンだろ?」
男子の中では、一番背が小さくて一番態度がでかい船森。
「おまっ笑。こんな時にも下ネタとかまじないわー笑」
下ネタ大好きで中身はいつまで経っても小5な彼、松陰。
「よっしゃー!今日も飲むぞー!一周年記念だぁぁぁ!!」
4人中唯一の女子で、ハイテンションな私は、竹井理莎。
長時間にわたる定期報告会が、今日も賑やかに幕を上げた。