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第六十話 新しい家族

遂に六十話までたどり着きました!

 訓練の授業で結局教える形になってしまったが、あの子達も真面目に授業を受けていた子達。なので、別に嫌な気持ちにはなってない。なってはないが、周囲からの反感が怖くて安心できない。授業に出ている者からだったらこっそりと教える事が可能。だが、もし、その情報が漏れた場合十五組の殆どの生徒を敵に回す事になるので、カケルは恐れている。


 「今日はありがとうございました」


 授業が終わり、カケル、葵、教えた三人組と一緒に下校している途中。短時間で凄い魔法を教えてもらった三人は、彼の事を"凄い人"から"憧れ" "師匠"に気持ちが切り替わった。見る目がキラキラと輝き、もの凄い熱量だ。


 「そこまで教えていないけどね」


 「いえいえ!! 何を言いますか!! あんな魔法を扱えるように教えてくださったのですよ!?」


 「そうですよ! 私達四人にあそこまで魔法を使えるようにしてもらったんですから! 今度からは師匠と呼ばせて頂きます!」


 「わ、私も師匠って呼びます! 師匠!」


 「私はいつもの通りカケルさんと呼びますね。途中から師匠に変えるのも何か変なので」


 こう言った葵だが、実際は周りの空気に合わせて師匠と呼ぶべきか迷っていた。だが、今更変えるのは違和感があることに気がついた事で迷いはなくなった。


 「大げさな気がするけど、良いよ。師匠って呼んでも。だけど、学園とか人が多いところではやめてね。恥ずかしいし、周囲から変な目で見られるから」


 「葵さんはそのままで良いよ。師匠って呼ぶのは違和感があるからさ」


 結局教えた三人は"師匠"と呼ぶようになり、葵は普段通りカケルさんと呼ぶことになった。

 その後、恋バナとか恋バナとか恋バナを話しているが、彼は気になっている事があった。

 それは……。


 『何故葵が寮に行く方向に帰っていないのか』


 もしかしたら、皆を送り届けて帰るつもりなのかもしれないが、一応聞いてみる。


 「葵さん。今日はこっち方面なんですか?」


 すると、ハッと何かを思い出したかのかカケルの方に振り向く。


 「そうです! 言い忘れてました! 私カケルさんの家に住まわせて頂くことになりました。しっかりと親と寮にも相談して公式に決まったことです!」


 相談したのは昨日。それなのに、翌日には決まっている。

 このことから分かること……


 行動力が凄まじい。


 今日は彼と一緒に居たはず。なのに、少ない時間と機会で決めた葵の行動力、決断力は他人より一つ飛び抜けている。


 「流石に早すぎると思うけど……まあ大丈夫か。それじゃあ家に帰ったらみんなと相談して、部屋とか色々決めよう」


 それを傍で聞いていた三人はぽかーんと口をあけて立ち尽くす。

 何故二人は一緒に暮らすことになったのか? 

 何故師匠の家なのか? 

 何故この短期間でそうなったのか!? っと疑問が色々と湧いてきて、頭の中がパニックになる。


 そして、二人が歩き出すとハッと意識が戻り、詰め寄って質問攻めを始めた。

 

 「師匠と葵はどういう関係なのですか!?」


 「葵なんで師匠の家なの!?」


 「この短時間に何があったの!?」


 これには、どう説明すれば良いのか二人は顔を見合い困惑していた。結局訳を話していると、カケルの自宅に着いてしまい、三人も家に上がる事になった。自宅では夕ご飯を準備している母、ミーニァ。ソファで本を読んでいる父。同じくソファに座って紅茶を飲んでいるモーリス。二階ではフローラリアとカグラが寝てる。


 「ただいまー」


 カケルが家の中に入ると、母、父、ミーニァは『おかえり』と返事する。モーリス視線を送ったが、特に応答はない。


 「あら? 今日は友達を連れてきたの? ゆっくりしていってね」


 「「「おじゃましまーす」」」


 「お邪魔します」


 三人とも入るのに躊躇するかと思っていたが、そんな素振りは全く見せずに寧ろノリノリで入っていく。その三人を申し訳なさそうに葵が見ているが、そんな気持ちは届かなかった。


 「自室は今他の人が使用しているから、他の部屋で話しをしようか」


 「私は構わないよー皆もそうだよね?」


 「うん」


 「大丈夫だよー」


 「カケルさんに任せます」


 カケルの部屋にはカグラとフローラリアが長めの昼寝をしているので、邪魔しないように他の部屋で話す。流石に荷物置き部屋には案内できないので、まだすっからかんの所に案内した。本当にカーテンも、家具も、カーペット無く、あるのはLEDライトの明かりだけの部屋。


 そして入って早々、葵がカケルの家に住むことになったのか聞く三人。


 「それでそれで! 何で葵は師匠の家に住むことになったの?」


 「あれ? そういえば何でだっけ?」


 「確か、寮だと朝が修羅場で忙しいから比較的近い家だよ。という事で紹介されました」


 「まぁ確かに寮は地獄だよね。何であんなところに住めるのか不思議だよ」


 残りの二人も頷いているので、よっぽど酷いのだろう。


 「それで折角だから住んでもらおう! ってなったんだよ」


 「他の男子に比べたら危険ではないので、問題は無いです」


 それを聞いていた女子はヒソヒソと聞こえない声で話している。何か企んでいて作戦を考えていたのか、それとも他の何か。だが、確かに分かるのは悪そうな事を考えている顔をしていることだ。

 

 「ねぇー本当は葵師匠の事好きなんじゃないの~」


 「確かに~」


 「ね~?」


 今まで色白だった頬が段々赤に染まってく。恥ずかしくて一瞬顔を背けたが、ここは否定しないといけないと考えたのだろう。葵は負けじと反撃する。


 「そんな恋愛感情は一切ないです。あったら家に居候する事はしないですよ!」

 「それより、三人の方こそ師匠とか言っているけど、恋愛感情を持っているんじゃないの!?」


 ピタッといじりの勢いが止まる。どうやら図星だったらしい。

 今まであった勢いは葵のこの一言で全て打ち消してしまい、今日はカケル関係でいじる事は無くなった。


 


 ★

 

 「「「お邪魔しましたー」」」


 「はーい。また遊びに来てね! いつでも歓迎するから」


 母親に見送られながら、三人は帰っていく。本来ならカケルが見送るはずなのだが、彼は葵の荷物を部屋に入れ、整理を手伝って手が離せなかったのだ。葵の荷物は既に家の中へ運ばれていたらしく、後は自分の部屋に運ぶだけの状態だった。


 「この家具はここで良い?」


 「ん? あーそこで大丈夫」


 寮生活だったからなのか、彼女の荷物は少なかった。だた、少ないというだけで大きさは含まれていない。

 では葵の荷物を見ていこう。


 エントリーナンバー一番!

 人間の睡眠と疲れを癒していくよ♪ ベッドォ!!

 シングルだが、結構な重さがあるぞ!

 部屋に入ってすぐ右に配置したぞ!


 エントリーナンバー二番!

 服! 本! 雑貨! 色々な物を収納できる万能家具! 収納タンスゥ!!

 中身は別に運んでいるので、そこまで重くはなかったらしいぞ!

 これは、ベッドの反対側の隅に配置したぞ!


 エントリーナンバー三番!

 勉学! 工作! 食事! 生活には欠かせない人気家具! 机!!

 折り畳み式の机だったが、予想以上に大きくて二階に持っていくのに苦戦してたぞ!

 これは部屋の中心に配置したぞ!


 「ふぅーこれで終わりかな」


 「ありがとう。本当に助かった。寮生活だったから荷物は少なかったけど、大きい物が多かったね」


 「うん。はぁー疲れた。夕ご飯の準備出来ているらしいから、下に降りようか」


 「そうですね。お腹空きました!」


 今日の夕ご飯は歓迎会を込みの食事だったので、普段より豪華で量が多かった。

 長くて濃い一日はこうして幕を閉じた。

 

一年と約四ヶ月掛けてやっと六十話まできました! 初めて投稿していた時は、全くポイントも貰えず、誰にも読まれないだろうな……と思っていました。ですが! 今はポイントも四桁! 読者も居て幸せです! 本当に有難うございます!

この作品はなるべく完結させようと考えていますので、今後ともよろしくお願いします!


そして、また新しい新作を練っています。作品はキノの旅のような、短編を投稿していこうと考えています!

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