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第三十四話 フローラリアの問題Ⅳ

最近内容が薄いような気がする……


 カケル達の所に武装した集団が来ているとき……


 「おいおい!! 大人しくしときなぁ。死にたくなかったら」


 今起きている出来事を簡単に説明すれば、武装集団に魔法学園の宿を占領されている状況だ。

 先ほどまでは至って普通の穏やかな空気に包まれていたが、突如入口から武装集団が平然と中に入ると、近くを歩いていた女子生徒を捕らえる。


 「おい! こいつの命が欲しかったら、俺達の言うことを聞くんだな」

 

 急な出来事に辺りが騒がしくなり、中には悲鳴を上げる者も現れる。

 

 「ふざけるな! ここは誇り高き魔法学園だぞ! お前達みたいな糞みたいな人間が許されると思うな!」

 

 そんな中、一人の教師が命令を聞かずに抗い、魔法を放つ。

 が、その攻撃は女子生徒を捕らえている奴には当たらなかった……。


 「ざんねーん。そんな貧弱な魔法では俺の自慢の防御は破れないぜ~」


 「なっ!――」

 

 何故学園の教師の魔法を弾くことが出来たか。その理由は明確に分かった。

 それは帝都に配置されているギルド所属の物達だったからだ。

 カケル達の方に居るのはザーギ専用騎士達だが、こちらはギルド所属の者。

 このタイミングで来るということは、雇ったのだろう。学園教師より強者な者達を。


 この世界ではある意味でギルド所属の者を恐れている。

 その理由は自由過ぎるからだ。

 犯罪は常に起き、暴行、性犯罪、窃盗。

 そこで皆は疑問に思うだろう。


 「捕まらないのかと」


 当然この世界でもあの様な行為は捕まる。だが、警察の役割をしている騎士より、ギルドの者も方が強く、捕まえることが出来ないのだ。


 その為この世では恐れられている。

 

 ギルドの方でも『罪を犯してならぬ』という規則が無く、ただ『依頼をこなせ』としか決まっていないのだ。だからといってギルドも犯罪者を見逃すような甘い場所ではない。確認が入り次第その者を拘束し、帝都保有の牢に入れる対応を行っている。


中には対応を行わず、犯罪常習のギルドがあるが、それらは『闇ギルド』と纏められている。



 「貴方達の要求は何だ!」


 「別に要求などはないぜ~。あーでも女達を犯したいとは考えているなぁ」


 「ふざけるな! そんなことが許されると思っているのか!」


 すると彼らは教師の言葉に対して馬鹿笑いする。

 拘束した教師の前でうんこ座りをし、手で顎を上げ、体を舐め回すような視線を送る。


 「俺達はギルドの者だぞ?」


 魔法学園の宿を襲っている時点で、この事実からは逃れることは出来るはずがないのに、『全く恐れてなどいない』と自信を持っている様子を見た教師は恐怖で体が震え上がった。




 同時刻カケル達は……


 ザーギが用意した騎士とカケル、モーリス学園長はいつ戦闘が始まってもおかしくない空気間に包まれていた。

 騎士達は自分たちで行動しては行けないのか、『指示を!!』と熱い視線を送っている。この熱い思いはザーギが活躍した者は階級を上げよう等と事前に言っていた事によるものだろう。


 そんな中カケルはふと打開策を閃くと、隣にいる彼女に周りには聞こえないような小声で話す。


 「学園長。この間の動けなくなる魔法は使えませんか?」


 「あーあれか。あれは無理だ。あの魔法は魔法をかける対象者が多くなれば効果も薄くなっていく。恐らくこの場で使ったしても無意味。そういうお主こそこの場を打開できるような力を持っているだろう?」


 「まだ力のコントロールや使い方が分かってないものもあるので、無理ですね。出来たとしても盾でフローラリアを守るぐらいしか……」


 「そうか。ならお主は自身とフローラリアを守れ。ワシが何とかする」


 「でも、そんなことしたら交渉が……」


 「もうそんなのはとっくに終わっておる」


 モーリス学園長が言いたいことは、『この交渉は勝利しておる。だからもう引き上げるぞ。強引な手段でも』

 そう。この時既にザーギが交渉の席を外している時点で交渉は勝利していた。

 もし席を外していなくても、あのまま行けばどのみち勝利していただろう。


 「良いか。『今!』と言ったらお主は盾を出せ。良いな?」


 「はい」


 その後しばらくの間沈黙が続き、両者は睨み合い、動きは無いと思われたその時!

 モーリス学園長が動いた。


 「今だ! 対象者騎士――爆裂!」


 カケルは言われたとおりに自分とフローラリアの周りに盾を出現させ守る。

 盾の種類はオリハルコンの盾だ。


 盾を出現させた後、ワンテンポ遅れで魔法が放たれた。

 対象限定魔法――爆裂――

 定めた対象者に対してだけ効果が発揮出来る魔法。

 その名の通り、定めた対象者を爆裂させる。

 教師などが使ったとしても、火力があまり出ない魔法だが、そこは学園長。桁外れの魔力で、その火力を補う。


 対象限定魔法には多くに二つの分野に別れ、強化出来るか、出来ないか、になる。

 昨日使った拘束系対象限定魔法は対象の数が多くなればなるほど、効果は薄れ、しかも魔力で補うことが出来ない。それに対して爆裂は魔力で補うことが出来る。


 「「ギヤァァァァァァァァ!!」」


 突然の爆発に対応できなかった複数の騎士達が悲鳴を発しながら後ろへ飛ばされていく。

 そんな中対象外のザーギとその側近は当然のように吹き飛ばされることはなく、その場にただ立ち尽くしていた。そして今自分が置かれている立場を理解すると、腰が抜け座り込んでしまう。


 「これで分かっただろう。もう二度と私達に関わるな」


 モーリス学園長は上から冷たい言葉の塊をぶつけた。がそれを何が可笑しかったのか、小さく笑い出すと、徐々に笑いを大きくしていく。


 「もう遅い。君の学園の生徒達は今頃奴隷にされているか、殺されているかだろう。残念だったなぁ」


 彼の言葉で全てを理解したのか、モーリス学園長は慌ただしく部屋を出ていく。

 その後を追うようにカケル。そしてあまり救われた実感が湧いていないフローラリアが部屋を出ていった。



 「ふっふ。もう遅い……」



 カケルはモーリス学園長に何が起こっているのかと訪ねる。

 顔からは事の深刻さが伝わってくる。


 「宿が襲撃されておる。ザーギの仕業でな」


 「え!? それって凄くヤバイ事態なのでは……」


 「ああ。お主が言っているヤバイ事態になっておる」


 少ない会話を交わした後、建物の前に止めていた馬車の前に着いた。

 そこからは先ほどの爆発音で心配して来た教師が居た。


 「何があったんですか? お怪我はありませんか?」


 教師の対応に面倒だった彼女は適当に『大丈夫』と返し、本題に早速入った。


 「急にだが、お前の転移魔法を貸して欲しい」


 あまりにも急だったので、教師はキョトンとするが、顔を横に振り、我に返る。


 「良いですよ。それで何人運びますか?」


 モーリス学園長は少しの間考える素振りをした後の答えた。


 「自分とカケルを宿まで運んでくれ」


 「分かりました。詠唱後約二秒で着くので、無事でいて下さい」


 『時を司る門よ、今ここに現れ開かれよ。クロノス!』


 詠唱を唱えると足下が神秘的に青白く光り輝く。

 その後教師が言っていたように約二秒後には見慣れた風景の所に到着していた。

 だが、妙に雰囲気が悪く、朝のような穏やかな空気ではないことは二人もと理解していた。


 「行くぞ」

 

実のところフローラリアの問題の話は自分の中でも、結構苦労して書いています。

いやーここまで筆が止まるとは思いませんでしたよ。

エタりたくは無いので、頑張ります!〔誤字、脱字その他色々も〕


誤字、脱字があればご報告よろしくお願いします。

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