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第十九話 二日目

すみません。何か変な感じになってしまいました。

 闘技大会二日目。


 ベッドの周りを見ても、ミーニァの姿は無かった。

 多分エリン王女の所へ行ったきりだからでろう。

 カケルはいつもと同じようにベッドから出ると、洗面所へ顔を洗いに行った。

 その後は朝食なんだが、いつも作ってくれてるミーニァは居ない。なのでカケルは家にある食材で短時間で済む料理を作ることにした。


 えっと。今ある食材は~パンと~ハムと~タマゴぐらいか~。これがあればパンの上にハムエッグをのっけることが出来るな。


 カケルも一応軽い料理は出来る。

 前に世界では、自分で料理をしていたぐらいだ。

 と言ってもだいたい作るのは決まっていたが〔笑〕。


 カケルは手慣れた手つきでハムエッグを焼きつつ、パンを焼いた。

 そして、あっという間に作り終えた。

 お皿に盛りつけ、テーブルに運んだ。

 飲み物はスタージから取れた白い飲み物だった。スタージから取れた白い液体は、前の世界で言う牛乳だった。


 登校時間まで余裕がなかったカケルはちゃちゃっとご飯を済ませた。

 制服に着替え、歯を磨き、学園に登校した。

 大通りを歩いてると、妙に視線が多く感じた。いつもなら『学園の生徒なんだ~』みたいな視線だが、今日は違った。昨日の試合を見て謎の力に興味があるのだろうか。詳しい理由は分からないが、こうなった原因は昨日の試合だという事は分かっていた。


 昨日アイと別れた十字通りまで歩いてきた。

 そこは登校生徒の待ち合わせ場所によく使われるためか、だいたい五十人ぐらいの生徒が居た。ここから学園までは五百メートルぐらいなので、意外と余裕持って登校できる。


 十字通りを左に曲がろうとした時、聞き慣れた声がカケルの足を止めた。


 「カケル君~。あ!やっぱりカケル君だ~!」


 そう。アイさんだった。

 姿を見つけると嬉しそうにこちらに駆けてきた。

 そして僕だと顔を見て確認すると、ますますご機嫌な表情になった。


 「お、おはようございます。アイさん」


 苦笑いを浮かべながら、朝の挨拶をした。


 「うん!おはよ~」


 アイさんも挨拶を返してきた。一緒に一般男子が見たらコロッと恋に落ちてしまいそうなスマイルも付いてきた。

 うっ。

 か、可愛い。可愛いよーてか可愛すぎる!

 ダメダメ。耐えるんだ。


 なんとか落ちるのを耐えたが、あれはわざとやってるのだろうか。

 そして僕は昨日の試合結果を聞くことにした。


 「そういえば昨日の試合はどうなったの?」


 「うーん。結果はセレス・クレアペアが優勝だったよ」

 

 昨日開催された闘技大会は、一位は優勝が期待されていたセレス・クレアペアだった。


 トーナメント運が良く、他の優勝候補同士が当たりどんどん減っていったため、案外楽に決勝に進んだ。特にカケル・ミアペアがヴォルルフ・ゼクスペアに勝ったことが大きかった。

 決勝は十位の生徒達のペアだった。

 苦戦はしたものの、一回戦目で見せてくれたコンビネーションで決着を着けた。


 会場に居た観客から祝福の拍手や、『おお!!』と歓声が上がった。

 その後、エリン王女から記念のメダルが贈呈された。

 贈呈式が終えると、早速騎士団の勧誘を受けていた。

 これを捌くのに、一時間も掛かったとか掛からなかったとか。


 へぇーあの二人が優勝したんだ~。

 今度会ったときは一言声を掛けて、祝ってあげようかな。

 そんな事も考えていた。


 後は特に喋ることが無かったので、無言のまま二人で登校した。

 どんどん学園に近づくほど人通りが増え、学園に着くとお祭り騒ぎだった。

 それはそうだ。何故なら今日は三年生の出し物の露店が早速並んでいるからだ。生徒達はまだ買うことはできないが、一般の人は買ったりしている。


 そういえば、ミア先輩確か昨日明日には歩けるようになるって言っていたな~。折角だし迎えに行くか。

 このことをアイさんに伝えると、『うん!そうだね。迎えに行こう!』と張り切っていた。

 てことで、一緒にミア先輩を迎えに行くことにした。


 治療室前まで来た。

 カケルが治療室の扉をノックしようとしたが、音がしなかった。

 その理由は、治療室側から扉が開けられたからである。奥からミアが出てきた。


 「うわっ!誰かと思ったら二人じゃない。今から迎えに行こうとしたけど、その必要はなさそうね」


 ミアはやれやれと言ってるような顔だった。二人なら迎えに来てくれると予想していたのだろう。そして予想が的中した、と。

 服装は学園で指定されている制服で、身なりもしっかりしていた。

 ほのかに髪から薔薇の良い香りが漂ってるってことは、学園には大浴場とまではいかないが、小さなお風呂はあるってことなのかな。


 「おはよ。ミア~」


 「ええ。おはよ」


 「おはようございます」


 「うん。おはよう」


 軽く挨拶を済ませると、闘技場の方に向かった。

 昨日のように席を見つけ、三人一緒に座った。

 隣にはまだ二席空いていたが、それもすぐに埋まった。


 「やあ!昨日ぶりだね!」


 「おはようございます」


 そう昨日の大会で優勝したセレス・クレアペアだった。

 昨日と同じ感じで座ったが、変わったことと言えば昨日居なかったアイが居ることぐらいだ。二人はアイに自己紹介を済ませた。そしてアイから巡に祝福の言葉を贈った。


 「昨日の試合見てました!おめでとうございます!」


 「クレア達が優勝なら何にも言えないな」


 ミアは少し誇らしげに言ったが、実際は悔しがっていたのは内緒だ。


 「優勝おめでとうございます!やっぱり二人が優勝でしたか。決勝の試合見たかったなぁ~」


 あんな事件があっては仕方がないと分かっていたけど、やっぱり決勝は生で見たいものだ。例えで言うなら、野球の試合を現地で見るのとテレビで見るのでは迫力、会場の空気を味わいたい。これと同じ気持ちだった。


 「それはドンマイだったね。カケル君!」


 クレア先輩は背中をバンバンと元気良く叩いた。


 「まあ、話だったら今度じっくり聞かせますよ?」


 次に発言したのはセレスさんだった。

 ニコッとこちらを見ながら言ったが、そのニコッのせいで周り〔特に男性〕の視線が急に増えたんですけど……。もうなんか辛いんですけど……。助けてぇぇぇぇぇぇ!!誰かぁぁぁぁ!!。


 カケルは誰にも届かない、聞こえない悲鳴を上げていた。

 特にイケメンではないカケルには嫉妬や妬みの視線が殆どだった。視線は殺気、疑問の二つだったが、受ける視線は凄まじかった。

 

 そこに良いタイミングで、二日目の開会宣言を行うアナウンスが流れた。


 「ただいまから二日目の開催宣言をします」


 てか一日ごとに開催宣言するんだなー。昨日のは試合で、今日は祭りみたいに分けているのかな。

 そんなことを考えてると、祭壇にモーリス学園長が立った。


 「えーただいまから二日目闘技大会を開催する事をここに宣言します」


 「「オオォォォォ!!」」


 大歓声と拍手に包まれながら、闘技大会二日目が開催された!

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