第9話 勇者の君より従業員の君。
改訂しました!まだまだ納得出来ていない
部分もあるけど、まだマシになりました!
もう一度見てやってください!!
お手数かけてすみません。
「やっぱり勇者だったのか……」
勇者、何かいるかっこいい響きだけど、ことなかれ主義のコータは微妙な気分だった。もしやこれから何か大変なことに巻き込まれるのか?と。
「あの~リリさん」
「何だこコータ?」
意を決してコータはリリにあることを聞く。
「勇者……魔王とかやっぱり退治させられるんでしょうか?」
チートが手に入ったのはやはり男の子なんで内心かなりコータは嬉しかった。その力に伴う色々なしがらみもある筈だ。とコータはそう考えていた。勇者といったら魔王はセットなのがテンプレなので不安は募る。
「魔王?ああ、いることはいるよ」
「じゃあ?」
「だが、コータの考えていることわかるけど」
リリはコータの左肩を右手で軽く叩く。
「その心配はいらないさ。何故なら」
「何故なら?」
コータはリリの言葉に聞き入る。
「魔王率いる魔族とはかなり昔に同盟を結び我々人族や他の様々な部族と共存し、互いの命脅かすことなく、寧ろ互いの手を取り合い平和に暮らしているからな。勿論、魔王もその例外ではない」
まさかの平和宣言。
「じゃあ俺ってなんなんですか?」
「う~ん……わからん。昔はバンバン召喚されてたらしい。勇者召喚の技術は世界中の王家に伝わるものらしい。召喚の為の代償があるのだか魔力の消費のみと破格で場合によっては術者が死ぬ可能性があるだけただかなりの魔力が必要らしい。それはともかく、元々魔王や様々な国の存亡や世界の存亡がかかるときに勇者召喚を使用したのだが、何を血迷ったのか召喚した勇者に奴隷紋を刻み非人道的扱いをし他国間での戦争利用する国もあったらしくてな。今では全世界的に軍事利用及び勇者召喚禁止条約が設けられ全面的に使用を禁止されてる。ただ例外はある。魔王が復活したときのみ勇者召喚を許されている。が。今の世に魔王はおろか勇者もいない。魔王がいない平和の世に勇者は必要無いから召喚されるわけもなくそれは久しく行われてはいない」
「色々と嫌な説明のあとに様々な事実聞かされた挙げ句、必要無い発言された。うわぁ~益々混乱してきた~!じゃあ俺はなんでこの世界にいるんですか!?」
頭を掻き乱してコータは俯く。
「知らん。ただ、事故……はたまた偶然か?」
「そんなバカな……」
さらに俯き塞ぎ混むと急に頭を叩かれた。
「相変わらず女々しいヤツだ!なってしまったのは仕方無かろう!!大事なのはこれからどうするかだ。これでは、話がまた最初に戻っているではないか」
そう言ってからリリはコータに微笑みかけながら言った。
「忘れてないか?コータ。君は少なくともこの世界での仕事、そして居候ではあるが雨風凌げるあたたかい家兼職場があるじゃないか?今の世に勇者いらない。でも私の店には従業員がいる!それで十分ではないか?」
そういうとリリはコータに手を差し伸ばした。コータはハッとした顔になり少し考えた後にリリの手を取り。
「俺、争い事とか嫌いなんで勇者とか柄じゃないし、そもそも事故ってから仕事出来なくなって毎日悶々としてました。でも今、その原因は無くなって今日まで本当に色々あったけど心機一転改めて一からやり直します。改めて従業員として頑張りますんでよろしくお願いします!」
「こちらこそよろしく頼む!力は有り余ってるんだから、色々と大変かもしれんが頑張ってくれ!また女々しい態度とったらまた頭を叩いてやるからな?」
悪戯な顔をしてコータに満面の笑顔を向けた。コータも自然と笑顔になり笑いあった。暫くしてから街に戻り、そんなこんなあったがリリの店に戻って来たのであった。
明日から仕事をすることになる。リリは優しい。取り合えず仕事を頑張って役に立ちって少しでも恩を返したい。そうコータは誓い、荷物を整理してから宛がわれた部屋のベッドで色々なことへ想いを馳せながら眠りにつく……わけもなく。明日から仕事なのに文字を覚えてない。料理酒場なので勿論メニューもある。まだ寝れない。コータの夜は長い。
「取り合えずリリさんに基本的な文字を教えてもらいに行こう。後メニューも教えてもらわないと」
やることはまだまだ沢山ある。でもコータは不思議と嫌ではなく、楽しみだった。新しい生活がスタートするのだ。ドキドキとワクワクが止まらない筈だ。身体も治り、尚且つ勇者の力まである。でも目立つのは苦手なので単純に勇者の人生でなく一般人としての人生の再出発である。しかも文字通りの新天地で。俺たちの冒険はここから始まる!完……すみません。冗談です!ごめんなさい。何かそれっぽい雰囲気だと言いたくなってウズウズして。
こうしてコータの2日目の異世界での夜は過ぎていく。ちなみに寝た時間は定かではなく、コータはいつの間にか寝息を立てて眠っていた。その顔はとても満足そうに笑っていたのだった。
改訂版はどうでしたでしょうか?
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